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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1633話

 デスサイズVSトーラスの模擬戦……それは、連合軍の面子の注目をそれなりに集めていたらしい。
 まぁ、分からないではない。
 一騎当千の活躍をしてきたガンダムと、最新鋭機であっても結局は量産機でしかないトーラスとの戦いだ。
 普通に考えれば、間違いなくデスサイズの……デュオの勝利だろう。
 だが、結果として勝利したのはトーラス。
 勿論デュオに多少の油断があったというのも事実だし、量産機のトーラスでもビームサーベルを装備しており、運動性とかも通常と比べると高くなっているトーラスだ。
 その辺りを考えれば納得出来ない訳でないんだろうが……ともあれ綾子はこの戦いでデスサイズに勝つ事に成功し、その技量を準ガンダムパイロット級からガンダムパイロット級へとランクアップする事に成功した。
 この件は、何気に連合軍の中でもかなり噂になり、ガンダムのパイロットといえど無敵の存在ではないという事を示した。
 いやまぁ、俺がガンダムに勝ってはいるんだが。
 それに関しては、量産機ではなくトールギスだからというのが大きかったとかなんとか。
 他にもDAS……大体アクセルのせい、とか何とかそんな言葉が流行ったという話を聞いたが、恐らく俺の気のせいだろう。
 ともあれ、1対1の戦いで初めて綾子に負けたデュオは、結構ショックが大きかったらしい。
 本人はまだまだ綾子に負けるとは思ってなかったんだろうな。
 綾子の方もその勝利で自信を得たが、それでも自分の実力を過信しないというのは綾子らしいところだろう。
 その後も大人しく訓練をし……そして今、連合軍の軍艦に乗って、X-18999コロニーに向かっている最中だった。

「デュオはどうした?」

 客室の中にデュオの姿がないのを見て、五飛が尋ねる。

「シミュレータで訓練してるよ。整備員達がデータを入れてくれたからな」
「そうか」

 俺の言葉に、五飛が納得したように頷く。
 ちなみにデュオとの戦いの翌日、五飛とも模擬戦をした綾子だったが、残念ながらこっちは勝利出来なかった。
 つまり、現在の綾子の技量はデュオ以上、五飛未満ということになる。
 ……もっとも、あの模擬戦で綾子が勝てたのは、半ば偶然だったと思うんだが。
 再度模擬戦を行えば、恐らくデュオが勝つ……と俺は思っている。
 勿論それはあくまでも予想であり、もしかしたら綾子が勝つ可能性もないとは言わないが。

「それにしても、良かったの? シルビアをこっちに連れてきて」
「え? 私ですか? どうしてでしょう?」

 凛の言葉に、何かの書類を見て勉強をしていたシルビアが不思議そうにする。

「だって、ギンターだっけ? 彼ともっと色々話した方がいいんじゃない?」
「はあ? ええっと、何ででしょう?」

 凛の言葉の意味が理解出来ないらしく、シルビアが首を傾げる。
 これを意図的にやっているのなら、あざといと言えるのだが……純粋培養で育ってきたシルビアの場合、本気でやってるんだよな。
 それはそれで面白……いや、恐ろしいと言うべきか?
 ともあれ、ギンターがこれから先どれだけ苦労するのかは、少しだけ見ていたいような気がする。
 ギンターが年の差も気にせずシルビアに対して好意を……それも友人ではなく男女間の好意を抱いているというのは、その手の事に鈍い俺でも分かった。
 だが、シルビアはそれを分かっていないらしい。
 これだから天然の純粋培養は。
 いや、ギンターにとっては、ライバルが増えないという意味ではいいのかもしれないが。
 ともあれ、シルビアにとってギンターは友人であっても、男として認識はしていないらしい。

「まぁ、分からないなら分からないでいいわよ。それで、書類の方は問題ない?」
「え? あ、はい。分かりやすいので、問題ありません」
「そう。何か分からない事があったら、すぐに聞きなさい。分からない事を分からないままにしておくというのが、一番駄目なんだから」
「はい、分かりました。凛さんは親切ですね」
「ふふっ、そうかしら。貴方が見込みがあるからよ?」
「そんな……お姉様……」

 ……おい。今、何か妙な単語が聞こえなかったか?
 いや、気のせいだな、うん。
 俺も最近疲れてたから、寝不足なんだろう。……睡眠は食事と同様に趣味に近いものだが。

「おい、アクセル」

 五飛が話し掛けてきているのに気が付き、そちらに視線を向ける。

「どうした?」
「いや、今……何か、妙な……」
「うん? 気のせいだろ? 別に何も不思議な事はなかった筈だ」
「いや、だが」
「なかった筈だ。……いいな?」

 何だか馬鹿な事を言いそうな五飛に、改めて重ねてそう告げる。
 すると五飛も何もないという事にようやく納得したのか、頷きを返す。
 うん、これで良し、と。

「あー……まぁ、アクセルがそういう事にしておきたいのなら、別にいいけどな」
「うん? 何がだ?」

 綾子の言葉に尋ねるも、戻ってきたのは曖昧な笑みのみだ。

「いや、何でもないよ。……さて、あたしも少し訓練をしてくるかな。デュオに勝ったのはいいけど、本当の意味で勝ちたいし」

 綾子も、以前勝ったのは半ば偶然だというのは分かっているのだろう。
 そう言って、座っていた椅子から立ち上がる。
 ……ちなみに本当に今更だが、現在俺達がいるのは戦艦の中のレクリエーションルーム……簡単に言えば、MS輸送機にあった客室を数段劣化させたような場所だ。
 まぁ、向こうで使っていた家具がデルマイユが使っていた最高品質の物に比べて、ここにあるのは軍人が使う量産品だから比べるのもどうかと思うんだが。
 バートン財団からも色々と奪う事が出来ればいいんだがな。
 いや、それはちょっと難しいか?
 そもそも、デルマイユとバートン財団では色々と前提条件が違う。
 それに……俺がノベンタからの依頼を受けて宇宙に出て来たのは、バートン財団やOZ以外にも理由がある。
 特に最大の理由……それは、L4コロニー群に行ってカトルの父親と接触する事だ。
 いや、接触するのは色々と不味いか? やっぱり忍び込む必要が……けど、忍び込んでウイングゼロの設計図をコンピュータから引き出しても、それを設計する場所をどうするかだな。
 ガンダニュウム合金も大量に必要とするし……ともあれ、そっちはバートン財団の件を片付けてからの話になる。
 ……ああ、でもウィナー家にはウイングゼロだけじゃなく、サンドロックのデータも残ってるのか。
 けど、サンドロックはなぁ……ぶっちゃけ、ガンダムの中でも一番使い勝手が悪いだろ。
 宇宙用に改修する前はビーム兵器も装備していないし、純粋な攻撃力という面で見れば5機のガンダムの中でも一番低い。
 その代わり防御力はガンダムの中でもトップクラスなんだが、わざわざ使う必要性を感じないよな。
 純粋な性能……カタログスペックだけで考えれば、綾子が乗っているトーラスよりも性能は高い。高いんだが……それでも空を飛べてトーラスカノンという強力な武器を持っているトーラスから乗り換えさせてもいいのかと言われれば、否だ。
 サンドロック最大の武器のヒートショーテルも、ぶっちゃけ実体剣なだけにビームサーベルの方が場所も取らないし純粋な威力も高い。
 空を飛べるトーラスと、地上を移動するしかないサンドロック。
 ガンダニュウム合金を破壊出来るトーラスカノンを装備しているトーラスと、ビーム兵器は装備していないサンドロック。
 こうして考えると、やっぱりサンドロックというのはマグアナック隊との運用を前提として開発された機体なんだよな。
 それこそ、少数や単独行動をする事が多いシャドウミラーとしては、間違いなく向いていない機体だ。
 ……まぁ、宇宙での活動が多いのなら、空を飛ぶ云々というのは関係なくなるが……バルジが消えてしまった事で、宇宙は連合軍優勢になってしまったしな。
 それでも一気に残っているOZの基地を連合軍が占拠できないのは、MDという存在があるからだ。
 勿論連合軍がその気になればOZの基地を壊滅したり占拠したりするのは可能だろうが、そうすれば連合軍も相応の被害を受ける。
 だからこそ、俺達シャドウミラーに援軍の要請が来た訳だし。
 そしてサンドロックの設計図を手に入れても、当然その戦いには間に合わない。
 宇宙での戦いが終われば戦場は地上に戻るのだから……そうなれば、空を飛べないサンドロックは、使い勝手が悪すぎる。
 ガンダムである以上、性能は高いのだから、誰かパイロットが余っていれば、そっちに乗せるのもいいかもしれないが。
 それと、ホワイトスターに戻る事が出来たら、資料的な意味で技術班の倉庫に飾られる感じか。
 KMFや戦術機、SEED世界のMSといった具合に。
 そう言えば、何気にマクロス世界からもVFの類を入手してそこに入ってるらしいんだよな。
 ……ともあれ、ここで必要なのはウイングゼロの設計図であり、サンドロックはあくまでもおまけでしかないって事だ。

「アクセル、どうしたの?」

 シルビアと書類についての話をしていた凛が、俺の様子を気にしてかそう尋ねてくる。

「いや、何でもない。バートン財団がどんな悪足掻きをしてくるのか、ちょっと気になってな」
「まぁ、バートン財団も自分達が暗躍しているのをいつまでも隠し通せるとは思ってないでしょうから、こっちの接近を知れば相応の態度に出るんじゃないかしら」
「だろうな。一応忠誠心があるというか、口の固い奴を選んだみたいだったけど……尋問に耐えられる程じゃなかった訳だ」
「ふふっ」

 尋問という言葉に、凛の口から微かな笑い声が出る。
 まぁ、あの行為を尋問と呼んでいいのかどうかは微妙なところだしな。
 実際問題、ただ目を合わせて質問しただけだし。
 正直なところ、このW世界に凛の尋問……というか、暗示の類をどうにか出来るような者がいるとは思えない。
 向こうがどんなに口が固かろうと、あっさりと情報を引き出せる凛という存在は、連合軍にとって……いや、全ての組織にとって垂涎の的だろう。

「凛さん?」

 だが、そんな凛の能力を知らないシルビアにとっては、首を傾げるしか出来ない。

「いえ、何でもないわ。それより、書類の方をもう少し詳しく見ましょうか。ほら、この場合はこっちを重視して……」

 シルビアに説明を再開する凛。
 それを眺めていた俺は、サリィの方に視線を向ける。

「どうしました?」
「今回のX-18999コロニーの攻略に参加する連合軍の兵士の技量は、どのくらいのものなんだ?」
「そう、ですね。数が少ないだけに、ある程度精鋭を揃えたと聞いています」
「精鋭か。エアリーズ隊くらいの技量があればいいんだが……」
「さすがにそれは無理ですよ。そもそも、連合宇宙軍が使用しているMSはリーオーで統一されてますし」
「……だよな」

 その言葉に、思わず小さく溜息を吐く。
 地球で俺達が鍛えたエアリーズ隊……そして五飛やデュオが訓練したルクセンブルク基地のMS隊といった例外を除いて、連合軍のMS部隊は決して能力が高い訳じゃない。
 それでも地球の連合軍はOZとの戦いで多少ながらも技量が上昇していたが……宇宙ではそれ程頻繁に戦闘は起こっていなかったからな。
 バルジの件で一触即発といった状態になったが、そのバルジもなくなったし。
 その結果、OZは宇宙での勢力を大幅に低下させ、防衛戦を強いられる事になった。
 まぁ、連合宇宙軍にも同情の余地はあるんだが。
 MDなんて存在には、普通のパイロットだと数を揃えないと対処するのが難しいだろうし。

「そう言えば、その軍人達はどこにいるんだ?」

 瞑想をしていた五飛が、唐突にそう尋ねる。
 この部屋は、別に俺達だけの部屋って訳じゃない。
 普段なら他にも人がいてもおかしくないのだが……現在ここにいるのは、シャドウミラーの関係者だけだった。
 その辺を考えると、五飛が不思議に思っても仕方がない。

「シャドウミラーと迂闊に接しないようにしてるんじゃないか?」
「……なるほどな」

 連合宇宙軍は、その名の通り宇宙にいるだけに地球上での戦いをあまり詳しく知らない。
 それこそ、シャドウミラ-が活躍しているというのを聞いても、具体的にどれだけの実力なのかというのは分からないのだ。
 それでも俺達が宇宙に上がってから行った模擬戦で、かなりの能力を持っているというのは分かっている者もいるが……中には、何も知らないが故に蛮勇を誇るような者もいる。
 そんな奴と俺達がぶつかったりしないように、と。
 セプテム辺りがそう考えてもおかしくはなかった。
 いや、それともシルビアに余計なちょっかいを掛けるな的にギンターが動いたのか?
 ……俺達が初めてギンターに会った時の事を考えると、不思議とそれを否定は出来ないんだよな。
 そんな風に考えながら宇宙船は進み……やがて、X-18999コロニー付近へと到着するのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1120
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1326 
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