オズのアン王女
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第五幕その五
「そうしたお国なの」
「そうですか」
「他の国もそうだったりしますよ」
ジョージはこのことはアメリカだけではないというのです。
「オズの国も地域によって全然違いますけれど」
「中国も河があれば砂漠もありまして」
神宝がお国のお話をします。
「東北は寒くて広州は暑いです」
「日本もです」
恵梨香も言います。
「北海道と沖縄じゃ全然違うんですよ」
「ちょっとブラジルは」
カルロスは少し苦笑いで言いました。
「大体暑いですね、特にアマゾンは」
「ロシアも寒い場所が殆どで」
ナターシャもカルロスと同じ表情です。
「あまり」
「そうしたお国もあるけれど」
それでもとです、ドロシーも大尉にお話します。
「アメリカとか中国とか日本みたいにね」
「地域によって違うお国もですね」
「あるの、暑かったり寒かったりするの」
「成程、外の世界も面白いですね」
「そうでしょ」
「私は暑いのも寒いのも平気ですが」
熱も氷もです、大尉の場合は。
「気候の寒暖の違いはオズの国では」
「ないでしょ」
「はい」
それはというのです。
「何処も快適です」
「その変わり寒暖がね」
「なくて」
「外の世界ではそれがあるの」
「そうなのですね」
「これが特徴の一つなの」
外の世界のというのです。
「これもまた面白いでしょ」
「はい、確かに」
「暑過ぎたり寒過ぎると大変だけれど」
それでもというのです。
「また面白いのよ」
「そうなんだよね」
トトも言います。
「外の世界のそうしたところもね」
「ええ、けれどね」
「オズの国はね」
「過ごしやすいわ」
「このことは事実だね」
「オズの国は何処でも凄く快適よ」
その気候がというのです、ドロシーはにこにことしてお話します。
「このことが有り難いわ」
「全くだよね」
「暑過ぎず寒過ぎないから」
「快適で結局のところは」
「どちらがいいかというと」
「言えないかな」
トトはドロシーとお話しました、そうしたお話をしつつです。バーベキューを食べていってその中でアンは皆に言いました。
「そうそう、林檎ってね」
「林檎が?」
「お料理にしてもいいのよね」
にこりとして言うのでした。
「パイやケーキやジャムにもして」
「それでなのね」
「そう、それにね」
ドロシーとやり取りをしつつ皆にお話します。
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