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Good and evil ー悪で覆った正義ー

作者:鬼心
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ープロローグー悪で塗り固めた正義

この世界は狂ってるーーー。
だが、それ故に固執してしまう。狂気に駆られた人間が、この世界には蔓延っている。
今の世の中は、昔で言う念力、透視、それこそ有名なユリゲラーのような"超能力とされていたもの"はごく一般的なものになっている。
今では、この他にも色々な能力が溢れていて、人間の生活の一部になっている。
その中に、非常に極稀に他の能力を段違いに超越した能力を持つ人間がいる。
まず、能力の発現する条件としては殆どの人間は生まれた瞬間に発現するのだが、他にはある感情が一定値以上になった時に思った事に応じた能力を得ることが出来る。何かの物事に対し超人級の偉業を成し遂げた時。
等が挙げられる。
この物語は、そんな世界に生まれた青年が闘いに身を投じ、正義とは何か、悪とは何か、この究極の問いについて考えながら、心身共に成長していく物語である。
ーーーー私立常東高校ーーーー
この学校は、毎年300人以上の学生が受験を受けるほどの有名な巨大学校で進学率も高い学校だが、素行の悪い生徒等も多く存在する。
それにこの学校には密かな黒い噂が絶えない。
その要因の一つとして、強力な能力を持った学生を見つけ、受験をせずに入学させた事件があったからである
もう一つの要因は、進学校であるにも関わらず、学校のすぐ近くに使われていない空き地と倉庫が有り、そこに素行の悪い学生達が屯しているからである。

「だから、知らねぇつってんだろぉが!」
髪を金髪に染め、耳にはピアス、学ランにボタンは無く、学校指定のシャツではなく、真ん中にドクロがプリントされた黒地のシャツを着て、白色のベルトをしたズボンを履いた青年が鼻から血を流しながらそう叫んだ。
その鋭い目付きの先には自分の学ランの襟を握り締めた男が居た。
襟を掴んだ手を離そうとして、力を入れたり、掻きむしったりするがびくともしない。
襟を掴んだ男は冷静にこう言った。

「嘘はいけねぇな、綾乃って奴が昨日、てめぇとヤバそうな連中と一緒に歩いてるって噂を聞いたんだよ···今度は頬骨と顎骨を一気に砕いてやろうか?」
学ランのボタンを全て開け、白のシャツを2つボタンを開けて着ているその男は拳を握った。

「わ、分かったよ!言うよ!あれは一種の犯罪グループで、俺が同じ学校の奴に近づいて、学校の闇サイトに見せかけた物を見せて、そいつの悪口が書いてある事を告げ、悪口を書いたアカウントをタップすると詐欺サイト作成の文が書いたサイトに飛ばす、それをネタに脅迫して、多額の金を払わせるって手法だ。男は、金を払えるまで恐喝し続け、女は払えなければ売春させられる。あの女は払えないってんで俺達に相談しに来たもんだから、明日にはもうレイプ紛いの売春が始まるぜ」

「そうかよ、それで場所は?」

襟を掴まれた男は、胸ポケットから紙をだして、それを渡した。
そして襟を掴んだ男は、勢いよく襟を離し鼻血を出している男に背を向けて、紙を開き、そこに書いてあった場所に向かった。






 
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