吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
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31話「ロリへの愛は世界を救うか?③~証拠書類入手~」
ネタバレ伏線ver
http://suliruku.blogspot.jp/2017/02/31.html
白真珠は少し焼けた状態で戻ってきた。身体には一切の火傷はないようだが、さすがに美しい銀髪の防御力は紙に等しい防御力だったようだ……髪だけに。
まぁ……普通なら髪が丸ごと燃えるかもしれない状況で、端っこが少し燃えただけで済んだのだ。耐火能力は高いようである。
「……髪が少し焼けちゃいました。あとで切るのを少し手伝ってください、お師様。あ、カツラの販売会社に売ると結構良い値段で売れるから、捨てずに魔法の鞄に入れといてくださいね?」
「銀髪って需要があるのですか……?金髪の方が需要が高くて良い値段で売れるのですよ~」
白真珠とエルフ娘に共通点があるとしたら……どちらも金で困っていそうな事だな。確かにこれは――出会う順番が違っていたら、関係もかなり変わっていたかもしれない。
だが残念だったなエルフ娘。現実では酷い諺があるのだ。ハーレムやっている国の有名な諺がな。
『嫁がひとりなら、その男は、手に人生を明るく照らす松明を持っている事に等しい』
『嫁が二人なら、両手に松明を持っているようなものだ』
『嫁が三人以上ならば……お前は全身火ダルマだ』
こんな怖い諺を知っていたら、特別仲が良い女の子は一人だけで十分だと誰でも思うだろう。ストレスで胃潰瘍にはなりたくないのだ。
「書類の類はこれで全てなのです~幾らで買ってくれるのですか~?」
エルフ娘は、魔法のカバンからゴソゴソッと白い書類を取り出して、俺に語りかけた。俺はすぐ様、値段を付けてやる。
「書類の品質が悪いし百万円」
「紙の品質で値段が決まるのですか!?」
「分かった一千万円、一括電子マネー払いな」
「も、もう一声なのです~」このエルフ娘、俺の懐具合を見ながら値段を吹っかけやがった。
「よし、分かった百万円な。切りが良い数字だぞ」
「あぅっー!?下がったのですよー!?」
「わかった五十万円」
「い、一千万円でいいのです!私の足元を見て値下げ交渉はやめて欲しいのですよー!鬼畜すぎるのですー!」
俺は勝利した。国際的にはアメリカの通貨ドルの方が流通しているが、悪徳都市では偽造し辛い日本紙幣はすごい価値がある存在なのだ……いつも電子マネー払いだから、ここ数年、一万円札の実物すら見てないのだが、日本円の信用価値は偉大である。
「さすがはお師様!値切り交渉の天才ですね!」
「鬼畜なのですー!麗しい乙女に優しくしないのは人間性に疑問があるのですよー!」
……女性が二人いると煩いような気がしたぞ……確かにハーレムは男の破滅フラグだな……。
~~~
一応、近くに国連基地がある関係からか、インターネットの回線に接続できるし、エルフ娘の銀行口座を教えてもらい、一千万円を振り込んで、代わりにアジトにあった書類を貰った。
おかげで名前がわかった。エルフ娘は……エロフィンという名前である。明らかにエロい事をされるために生まれてきた。そんな冗談みたいな名前だ。せめてシルフィーとか、セイレーンとかの精霊っぽさを感じさせる名前だったら良いのだが、そのまんまエロい名前なんて悲惨すぎる……。
「私を見てどうしたのですか?惚れたのですか?」
「頑張って生きろ。エロい事されても諦めるな」
「どうして私を見て同情したのですかぁー!?」
「うむむ……暗号が全く読めん。一応、先輩に言われたとおりに、全部カメラで撮影してネットに全文をUPしておくか」
「しかも無視して書類を読み始めたのですー!?」
魔族が使う書類の内容が俺には理解できない。魔族と人類は交流がほとんどないから、この『英語』を発展させたような謎言語を解読できる奴は滅多にいない。
だが、一応……魔界に行って帰ったきた学者さんとかが残した文献のおかげで,極小数だが解読できる奴はいる。この書類をそういう奴らが集まるサイト上にUPすれば、きっと盛大な反応が返ってくる事だろう。
魔族だって書類の偽造を防ぐために、コピー不可能な特殊なハンコとか、サインとか、そういう奴で書類の信頼性って奴を高めているに違いないのだ。
偽造が簡単だったら、魔族同士でとっくの昔に殺し合いになって自滅しているはずである。
「あぅ?どうしてネットにアップロードするのです?それが本当にバグダイン関連の得ダネならテレビ局に売れば億円単位で大儲けできそうなのですよ?」
「いや……儲かるなら、なんで一千万円で売ったんだ……?」
「悪徳都市のマスコミは腐っているのです!きっと、この書類を持っていったら快楽の魔族並にえっちぃ事をされた後に口封じされそうだから嫌なのですよー!怖いのですっー!人間はこれだから嫌なのですっー!」
「まぁ、俺もそういう理由があるから、ネットにアップロードしているんだけどな……あそこなら情報がコピーされ続けるだろうし。バグダインも対策できないだろう?」
「じゃ、書類の現物は要らないのですか?」
「いや、装飾都市に駐留している米軍にプレゼントする予定だぞ。あそこなら腐敗してないだろうし……」
「追加で料金を払うなら……私が届けてあげても良いのですよ?」
……オッパイが大きいエロフィンが、とっても良い女の子に見えた。いや、これは俺の錯覚に違いない。
というか、追加料金くれとか言ってるし、善意ではなく金銭目的だ。無料で働いてくれる美少女なんてものは存在しないのである……と言いたいが、白真珠は損得関係なしにお祖父さんのために頑張っているし、マジで良い娘だなぁと、目の前のエルフ娘と比較して俺は思ったのだ。
「おお、そうか……お前、ただのエロフじゃなかったんだな……確か……冒険者だったか……?」
「エロフ言わないでほしいのです~!こう見えても乙女なのですよ~!」
「で年齢は?」
「百歳を超えてから数えてないのです」
「BBAだ!?」
「エルフは不老種族なのです~。気分は何時だって若者なのですよ~老化ですぐにヨボヨボになる短命種族とは違うのです~」
「そうか……」
白真珠と最初に出会ってなかったら、こっちのエロフ娘と付き合っていたかもしれない。そんな不思議な運命を思いながら……俺は書類をエルフ娘に渡した。
「それじゃ、この書類を装飾都市の米軍まで運んでくれ」
「依頼料は追加で一千万円でいいのです~」
「わかった払おう」
「有り難いのですよ~。人間の癖に良い奴なのです~」
……こうして俺たちとエロフィンは別れた。最後まで俺の視線は、Gカップくらいありそうなオッパイに注がれていたが、男のSagaという奴なのだ。進化の過程で、人間の男は尻と、オッパイとか太ももとか、そういう部位に魅惑を感じるエロモンスターと化しているから仕方ない……。
あと不思議な事があるのだが……白真珠が先ほどから首を傾げたり、自分の胸を揉んで確かめたりして、何やら可笑しい行動をしている。まさか、オッパイ格差問題とやらに悩んでいるのだろうか?
「どうした白真珠?頭を抱えて悩んでどうした?」
「あの……お師様?あの人、お師様の名前を聞きませんでしたよね……」
「ああ、そうだな……」
「普通、名前くらい聞くんじゃ……?あの人、ひょっとして魔族と繋がりがある悪党なのかもしれないですし……証拠隠滅するために書類を持っていったんじゃ……?」
「ネ、ネットにアップロードした証拠品があるし、だ、大丈夫だろ……それに敵なら書類を見せる訳がない。アジトごと燃やしたって事んして黙っているはずだ」
だが……よく考えたら、あのエルフ娘、快楽の魔族の手先にエッチィ事をされていたエロフだ。あれはひょっとして……女冒険者を快楽漬けにして、洗脳する儀式の類だったのかもしれない。
もしも、今回の事件で快楽と苦しみの二つの魔族が手を組んでいた場合……話はややこしくなるぞ……。
なにせ悪徳都市の生活観を考えてみろ。楽しければなんでも良い。大きな祭りの最終日は大抵、乱交騒ぎをやっているアホウどもだ。
まるで……快楽の魔族が支配しているかのようないい加減な都市……やばいな。既に悪徳都市は快楽の魔族のテリトリーと化しているのかもしれない……
「考え事をしている途中のようですが、お師様」
「なんだ?」
「これからおじい様と合流するなら……行き先は装飾都市の米軍基地ですよね?どうして書類を渡したんです?オッパイをずーと見ていて不思議でしたけど……オッパイばっかり見るのは駄目だと思います!」
「あ」
なんて事だ……大きすぎるオッパイの魅力に、俺は取り付かれていたのか!?一千万円を無駄にしてしまったぞ……。よし誤魔化そう。オッパイの件はともかく、俺は白真珠にアホだと思われたくないのだ。男の意地ってやつである。
「そ、それはだな……バグダインの視点で物事を考えれば……邪魔な俺やブラドさんを全力で襲撃してくるだろう?その点、ノーマークなエルフ娘は比較的安全なんだ……書類が安全な形で届きやすい、そうに違いないんだ、うむ。
書類が燃えても、ネットにアップロードしたから問題ないように見えるが、書類の現物が残っていた方が証拠品としては確実だしな……ブラドさんが圧勝するためにも、アメリカを動かす必要があるし……」
「なるほど!お師様は色々と考えているんですね!」
俺、アホだ。オッパイのせいで判断ミスした。これが取り返しの付かない事態になったらどうしよう……。
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(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)白真珠ちゃんと出会ってなかったら、巨乳エロフがメインヒロインになっていたの?
(´・ω・`)うむ、作品のタイトルが、エルフ娘はアホおっぱい、になっていたと思うぞい
(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)酷すぎるだろ!?そのタイトルセンス!?
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