レインボークラウン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百十一話
第四百十一話 胸と牛乳
美樹は自分の家に帰ってまた牛乳を飲んだ、そのうえで自分の使い魔であるビルガーとファルケンに対して聞いた。
「牛乳飲んで胸が大きくなるのかしら」
「ご学友の方々のお話ですね」
「そうしたことを言われていましたね」
二羽もこのことを聞いていたので応えて言う。
「背も高くなり」
「胸もと」
「そのお話本当かしら」
首を傾げさせて言うのだった。
「胸が」
「どうでしょうか」
「そのことにつきましては」
二羽は微妙な顔になり応えた。
「私達はミルクの類を飲まないので」
「ですから」
「飲んでそうなるかどうか」
「わかりかねます」
自分達の経験としてはというのだ。
「申し訳ありませんが」
「具体的なことは申し上げられません」
「そうなのね、身体にいいのはわかるけれど」
このことはというのだ。
「私もね」
「はい、そのことについては」
「間違いありませんね」
二羽も牛乳が身体にいいことについては言えた、それも具体的に。
「科学的にも立証されていますし」
「魔術でも健康の魔法に使われる位です」
「ですからこのことはです」
「間違いないかと」
「そうよね、ただね」
美樹はまたこう言った。
「胸、ね」
「またそのお話ですか」
「ご主人何か最近胸のお話をされることが多いですが」
「何か気になってね」
それでというのだ。
「皆が言うから。そんなに大きくなっているかしら」
「どうでしょうか」
「そんなに変わってないのでは?」
「見たところですが」
「私達はそう思います」
ビルガーもファルケンも首を傾げさせて答えた。
「変わっていませんが」
「さして」
「そうよね、けれど大きくなったかはどうかは」
それはとだ、美樹はここで言った。
「測ればわかるわ」
「去年のものと比べる」
「そうされるのですね」
「ええ、それならね」
こうして美樹は実際に胸のサイズを調べることにした、そうすれば大きくなったかどうかわかるからだ。この辺りは冷静な美樹らしかった。
第四百十一話 完
2017・1・13
ページ上へ戻る