転生とらぶる
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ガンダムW
1618話
全く未知のMS部隊によってOZの基地が壊滅させられたというのは、色々な意味でセンセーショナルな話題となった。
ただし、連合軍の中ではそこまで心配はされていない。
やはり破壊されたのが連合軍ではなく、OZの基地だというのが関係しているのだろう。
ただ、俺としてはそこまで楽観的にはなれない。
確かに今回はOZの基地を破壊したのだが、あくまでもそれは今回の話だ。
相手の所属が分からない以上、どうしたって向こう側の次の動きは予想出来ない。
いや、もう少し情報を集める事が出来れば向こうの動きを見抜く事も出来るかもしれないが、少なくても今は無理だ。
今、俺に出来るのは……ただ、情報を集めるくらいだった。
「にしても、本当にどこの部隊なんだろうな。この正体不明の部隊は」
食堂の……シャドウミラー関係者が集まっているテーブルで、デュオの声が響く。
そんなデュオに、凛は海鮮パスタを食べながら口を開く。
「正体不明の部隊……普通に考えれば、ガンダムが一番怪しいのよね」
「そりゃあ否定しねえよ? けど、今回姿を現したのは、リーオー、エアリーズ、トラゴスなんだろ? ガンダムの姿なんて、どこにもねえじゃん」
そう告げるデュオに、凛は確かにと頷く。
「けど、そうなると本当にどこの部隊かって話になる訳だが……五飛、デュオ、本当に何も心当たりはないのか?」
「全くない」
「俺も知らん」
デュオと五飛がそれぞれ答える。
だよな。これが、まだマグアナック隊とかだったら、サンドロックと予想も出来たんだろうが……リーオー、エアリーズ、トラゴスだもんな。
とてもではないが、ガンダムの仕業とは思えない。
これが原作のようにオペレーション・デイブレイクが成功していたのであれば、もしかして連合軍の残存兵という考え方も出来たのだが。
この歴史で連合軍は壊滅していない。
である以上、原作のサリィのように連合軍の残党として動いている者がいる筈はない。
なら、トレーズ派か?
これならまだ可能性はある。
OZがMDを主力として考え、トレーズがそれに反対してOZのトップを辞任。それに納得出来ないOZの兵士達がトレーズ派と名乗ってOZの基地に攻撃を仕掛ける。
だが……有り得る選択肢ではあるのだが、連合軍だって馬鹿じゃない。
トレーズがOZの総帥を辞めたのであれば、それこそ多少なりとも情報が入手出来るだろう。
「無難に考えれば、盗賊とかか?」
綾子の口から出たのは、俺にとっても完全に予想外だった言葉。
だが、少し考えて首を横に振る。
「あー……その可能性は考えてなかったな。けど、盗賊がMSを何機も揃えられるか? それも、OZの基地を殲滅出来るだけの技量を持っているってのは、ちょっと想像出来ない」
シャドウミラーのメンバーにとってはそれ程問題なく対処出来る相手ではあるが、それはあくまでもシャドウミラーだからこそだ。
俺という今まで幾多もの戦場を渡り歩いてきたパイロットに、単機でOZを敵に回して暴れ回っていたガンダムのパイロット、そしてガンダムのパイロットには及ばずとも、それに近い操縦技術を持っている綾子。
そんな集団に掛かれば、OZであっても問題なく倒せる。
だが……一般の連合軍の兵士がOZを相手にMS戦で戦えばどうなるのか。
それは、余程の数の差がない限り、OZの勝ちとなるのは明白だ。
ましてや、傭兵ならともかく盗賊なら……
「うん? 傭兵、傭兵か。別に連合軍が雇った傭兵が俺達だけって事はないよな? 今回の件もそれじゃないか? あるいは、連合軍以外が雇った傭兵隊とか」
トロワを見れば分かる通り、戦場を渡り歩く傭兵というのは高い技量を持つ。
勿論トロワは傭兵の中でもとびきりの腕利きなんだろうが……そこまでの技量を持っていなくても、OZの兵士以上の技量を持つパイロットというのは、傭兵の中にある程度いてもおかしくはない。
シャドウミラーとして連合軍に協力し、オペレーション・デイブレイクを防いで原作を完全に破壊した俺が言うべき事じゃないが、完全に原作にはない流れだな。
ましてや、傭兵というのもあくまで予想でしかない。
もしかしたらそれ以外の……ホワイトファングかバートン財団って可能性もあるか?
ただ、その両方共が宇宙を地盤としている組織だ。
バートン財団なら、地球に何らかの支部のような物があってもおかしくはないが……どうだろうな。
ただ、傭兵団と同じように可能性としては考えておいた方がいい。
「サリィ」
「はい、なんでしょう?」
「OZの基地を襲った組織について詳しい情報を探ってみてくれ。もしかしたら連合軍とOZを争わせて漁夫の利を狙ってるような奴がいる可能性は十分にある」
そんな言葉が俺の口から出るのは予想外だったのか、サリィの顔には驚きの色があった。
出来ればここでバートン財団やホワイトファングといった名前を出したいところが、それを尋ねれば何故そんな名前が出てくるのかという風に聞かれるだろう。
ましてやバートン財団はともかく、ホワイトファングなんてのはまだ全く知られていないのだから。
「漁夫の利、ですか? 連合軍とOZの戦いに割り込んで来るだけの勢力がまだあると?」
「ああ。それこそ傭兵を雇えば、独自の戦力を持っていない勢力でも十分に戦力を有する事になる。……ただ、あくまでもこれは念の為だ。もしかしたら、意味がない可能性はある」
「……分かりました。アクセル代表がそう考えるのであれば、何らかの警戒をしておく必要はあるでしょう」
サリィが頷き、早速上層部に連絡を取ると去っていく。
「ふーん……サリィにはああ言ったけど、アクセルはどこが手を出しているのか予想は出来てるんじゃない?」
悪戯っぽい瞳で尋ねてくる凛に、首を横に振る。
ここまで原作と違う流れになってしまった以上、もう俺の原作知識は全く役に立たない。
だとすれば、それこそホワイトファングが出てこないといった可能性も十分にある。
そもそもの話、ホワイトファングが出て来たのは、コロニーが抑圧されていたからだ。
だが、この歴史ではノベンタがまだ生きている事により、コロニーに対して宥和政策を取っている。
バルジが健在であれば、OZがコロニーに圧政を敷いた可能性もあるが……それはもう、考えなくなくてもいい事だしな。
あー、でもホワイトファングを結成したカーンズだったか? あの男は本当のオペレーション・メテオをやるつもりだった男だ。
真のオペレーション・メテオ……つまり、複数のコロニーを地球に落とした後でガンダムを降下させて占領するという作戦。
コロニー落としはガンダムの華と言うけど、複数同時にってのは珍しいよな。
ともあれ、そこまでする程に地球を憎んでいたカーンズだ。
今更連合軍がコロニーに対して宥和政策を行うからといって、すぐに諦めるかと言えば……素直に頷く事は出来ないだろう。
だとすれば、他のコロニー市民が圧政から解放されてホワイトファングを結成出来ない以上、代わりに何かの手を打ってくる可能性がないとは言えない。
「どうだろうな。幾つか候補はあるけど、それはあくまでも俺の予想で、何か明確な証拠がある訳じゃない。……そっちは何か心当たりないのか?」
デュオと五飛に視線を向けて尋ねるが、それに対して2人共が小さく肩を竦めるだけだ。
……五飛はともかく、デュオは多少なりとも真のオペレーション・メテオについて知っている筈だ。
だが、それを全く表に出さないのは、工作員としてさすがと言うべきか。
「そうか。分からないのなら仕方がない」
俺の行動に色々と不審点を持たれているのは分かっているが、この時点で俺がガンダムとその開発者達……ましてや、過去にあったやり取りを知っているのを知られるのは面白くないので、取りあえずそう誤魔化す。
「ま、何か情報が入ったらそっちにも教えるよ」
「そうしてくれ」
デュオにそう答えるも……果たして、本当にどこの勢力の仕業なのやら。
「ともあれ、だ。今の俺達が出来るのは向こうの動きを待つだけだろう。……攻められたのが連合軍の基地なら、水中用MSを使った奴等の仕業という事も考えられるんだが」
それこそ、俺達がここにいる理由がそれなのだから。
だが、今回襲われたのはOZの基地なんだよな。
その事が一層こっちの予定を分かりづらくしている。
いっそ、この基地を襲ってきて欲しいんだが……無理か。
ちょっとした情報網があれば、俺達がこの基地にいるというのは分かるだろう。
堂々と訓練を行っている事もあって、別に隠している訳でもないのだから。
「ちぇー。連合軍側についたし、戦う相手はOZだけだと思ってたのによ」
不服そうなデュオの様子だったが、それには俺も頷きを返す。
実際問題、相手の素性が分からない状態でこっち――連合軍のだが――基地を破壊されるというのは、厄介極まりない。
OZもガンダムと戦っている時は同じように感じていたのか?
もっとも、OZはガンダムがコロニーから送られたMSだと知っていたが。
その点で言えば、こっちの方がかなり不利だという事になる。
まぁ、情報網の甘さだと言われれば、それまで何だが。
「それで、俺達はいつまでここにいればいいんだ?」
少し不満そうな様子の五飛。
まぁ、元々今回の相手は水中用MSという事もあってあまり気が進まなかったところに、未知の勢力の出現だからな。
「悪いけど、五飛は……いえ、シャドウミラーには暴れている水中用MSの集団をまず何とかして貰いたいのよ」
「……ふん」
これも原作の力と言うべきなのか、五飛もサリィには甘いというか、弱い。
サリィのような美人に構われるのが嫌いな男はいないだろうが、何気に五飛って年上好きなのか?
だとすれば、ホワイトスターのシャドウミラーに迎え入れるのは少し難しいかもしれないな。
何だかんだと、シャドウミラーには五飛より年上の女が多いのだから。
「サリィの心配も分かるけどね。降伏してもそれに構わず殲滅するような相手、放って置いたら連合軍としてちょっと洒落にならないもの」
肩を竦める凛だったが、その仕草がさまになっているのは、やはり凛だからだろう。
普通であれば、このような仕草をしてもどこか嘘くさくなる。
「……ふん」
サリィと凛の2人に言われれば、五飛もそれ以上は何を言っても意味がないと判断したのだろう。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
ここで何かを言えば、凛の餌食的な意味で五飛もデュオの仲間入りしそうだし。
「あん? どうしたんだよ?」
視線を向けるとそう尋ねてくるデュオ。
この辺りの察しの悪さが、凛の餌食となる原因なんだろう。
にしても、一応時々訓練してるとはいえ、今はあまりやる事がないのは事実。
改修されたトールギスにしても、既に何度も乗る事によって十分使いこなせるようになっているし、若干調整が必要だった部分に関しても、俺達と行動を共にしている整備員達のおかげで問題はない。
どこかちょっと凛達とデートをしようにも、OZの水中MS隊や、もしかしたら連合軍にも攻撃を掛けてくるかもしれない未知の勢力がいれば、こっちも迂闊に出掛ける訳にもいかない。
いや、本当に危険なら影のゲートを使って戻ってくる事は出来るんだが。
やるべき事があるのに、それがいつ起きるのか分からないというのは……焦燥感を抱いても仕方がないのだろう。
「何でもない。ただ、連合軍とOZの戦いだった筈が、面倒な事態にならないといいと思ってな」
「面倒ってんなら、もう十分面倒になってると思うけどな。バルジが消えたのなんて、面倒以外のなにものでもないだろ?」
「あー……うん、そうだな」
普通に考えれば、バルジが消えたというのはデュオが言う通り、色々と面倒な事態なのは間違いない。
バルジが消えた以上、また他の何かも消えるかもしれない。
バルジが消えた理由が不明な以上、宇宙ではまた同様の事が起こる可能性は十分にあると考えても不思議ではなかった。
特にその心配を大きくしているのは、当然のようにバルジと同様に宇宙に存在しているコロニーか。
バルジが消滅した以上、コロニーが消滅しないと考える者がいるとも思えない。
コロニーを故郷として考えているデュオにとっては、特にその思いが強いだろう。
「なぁ、まさか……本当にバルジが消滅したのは連合軍の秘密兵器とか、そんな事はないよな?」
「あのね、デュオ。どうやればそんな真似が出来るのよ」
一応、といった感じで尋ねたデュオに、サリィは呆れたように言葉を返す。
それには納得出来るのか、デュオはサリィの言葉に言葉を返さず、頷くしか出来なかった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1035
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1309
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