摩訶不思議ではある
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五話
「転生?」
そう(数時間ほど知り合いでもない某の後を着けてきて、昼間から町中近くで魔法少女風の衣装を着た)中学生ぐらいの少女が言います。
まぁ……今の見掛けだと相手が年上ですし少女じゃなくてお姉さんですね。年齢差は四、五歳ほど、頭一つ分ぐらいの差ですか。
「あ、ああ転生だ。聞き覚えないか?あるよな」
聞き間違いじゃないですか。転生、転生ですか。
「……私と同じ転生者だよな」
ふぅ
「お姉さん、ちょっと病院行きましょうか」
「え?」
「病院まで付き添いますよ」
「あ、あ、哀れんだ目で頭痛い奴扱いとか止めてくれぇえええ!!」
では蔑んだ目で。
「そう言う目で見るのもほんとやめてください!!!やめ!や、うわぁぁ昔のトラウマが甦るぅぅ!!」
どんなトラウマか知りませんがリアクションいい人ですね。久し振りの日本語での会話は愉しいですね。付け回された意趣返しは此れぐらいで良いですか。
「まぁ冗談は兎も角として…」
「うぁぁ!!…って!?冗談!!?冗談ってなんだ!!私のメンタルガリガリ削ったのが冗談だとコラ!!」
「転生ってどういう意味の転生です?」
「す…スルーかよ」
「え?町中で風紀的にギリギリアウトなコスプレしてる事スルーしない方が良かったんですか?それじゃあ聞きますね。お姉さん…その格好恥ずかしくないです?」
「………………」
「いやいや、泣かなくても。」
何で泣くほど嫌なのにそんな格好を?
「えー格好についてはスルーと言う事で……それで転生とは?」
「て、転生の意味は神様転生だよ!コンチクショウ!!!解ってるよな!絶対に解ってて言ってるよな!お前も転生者だよなぁ!!」
「…………」
「な、何かいえよ」
無言で見詰めます。
「…………」
残念そうに頭を振ります。
「え、嘘だろ。まさか、その容姿で違うのか?……私の勘違い?」
ガックリ頭を下げた所で頭を撫でます。容姿?
「うがぁあぁあぁ!!」
変な呻き声をだした所で言います。
「転生者ですよ?」
「それ早くいえぇぇぇええええ!!!」
リアクションが良いとチェリー何だか意地悪したくなっちゃうんだ(ドナル○風)
「ふぅふっ、……ま、間違ったと思って焦っただろ!?」
息切れするまで叫ばなくても。
「とにかく転生者で合ってるんだよな、五人の転生者の内の一人なんだよな」
「なんですそれ?」
「え?」
転生者が五人居るとか記憶の中には無いですよ。自分以外の転生者が居るとか初めて知りましたし。
……心底不思議そうな顔色見る限り情報の齟齬が有りそうな気がしますね。
近くの公園のベンチに移動、あの少女の服装は魔法少女(笑)から一般的なモノに変わってます。どうやらあの服は日曜朝の変身みたいなモノだったようです。今の気歩一般的……気の高さが服で変わるってなんですか?
「あー、まぁとにかくお互い転生者なら、情報交換といこう」
「交換ですか?別に教えるのは良いですが、大した情報は無いですよ」
今まで宇宙生活でしたし地球で役立つ情報とか本当に無いです。
「……いや、絶対に大した情報が有る気がする。」
なんですそのジト目は?
「先ずは自己紹介からだな、私の名前は長谷川天雨、…中学の二年だ」
「アマメ?」
「……天の雨と書いてアマメだよ」
「そうですか、…長谷川さんですね」
長谷川と聞くと、容姿と合わせて、誰かを思い出しそうな。……誰でしたっけ……マダオさんじゃないですよね。
「某の名前はチェリーですぞ。大体9歳ぐらい?」
「いやアダ名じゃなくて本名を教えてくれ。それとなんで年齢で疑問系なんだ」
「本名ですよ?年齢は少し曖昧な時期が有るんで…」
「え、そうなのか、あースマン。」
「一応言いますがDQNネームじゃないですよ?」
カカロットとかナッパよりは普通ですよね。
「……そ、そうか」
その気の毒そうな目は信じてませんね。
「そう言えば長谷川さんはどうやって某の事を見つけたんです?此処に居たの偶然じゃないでしょう。何時間と着けてきましたし」
「う、いや悪かったよ。実家がこの近くで普通に買い物してる時にチェリーを偶然見付けて……声を掛けようか迷ってたら何時間と経ってたんだよ」
「…見付けたって転生者には何か特徴でも?」
容姿とか言ってましたが何かのキャラに似てる?そう言えば自由の姿とかしっかり見たこと無いですね。
「あ、いや、そのパワーと言うか、不思議な力を感じたんだよ。それで転生者かなっと」
不思議、気の事ですか?……抑えてたのに、感知能力良いみたいですね。容姿は?
「そうなんですか」
まぁ容姿は後で確認すれば良いですか。
「チェリーは…転生をどんな風にされたんだ」
「転生ですか、記憶だと御詫びと言われて、願いを聞かれて転生しました。五人とか他の転生者の事は知りません。長谷川さんは他にも五人居ると幼神様から聞いたんです?」
「……幼神様?」
「ああ、勝手に幼女な神様を略しただけですよ」
「いやいや爺だっただろ?それに御詫びって、私は転生者を入れた世界の変化の様子見とか言われて……もしかして別口なのか?」
「……そうですね。転生の理由も相手が違うようですし、某とは別口と言えそうです」
「あー、そうか。……どうすんだよコレ。別口とかあるなら他にも居るかも知れないって事だよな。転生者の数が判んなくなったぞ。原作どうなるんだ」ぼそぼそ
「え、長谷川さん原作どうにかする気ですか?」
某はドラゴンボールの原作なんて無印ならともかく編以降なんて関わる度胸なんて無いですよ。悟空氏達に任せますよ。
「いや、ほら、放置するのも少しな……」
「長谷川さん凄いですね。正直某は原作の危険な時期は地球から離れる気ですよ」
今は無印時代でしょうし悟空氏が二十歳ぐらいか悟飯氏が誕生して2年ぐらいしたら出てく予定です。
「そうなのか、っておい!!流石に地球から離れるなんて行き過ぎじゃないか!?てか離れられるのか!」
「離れるのは出来ますよ。それに地球から離れるぐらいしないと安全圏じゃないでしょう」
攻撃の規模的に地球に居るだけで巻き添えで死亡する確立どれだけあるか。
「は?……地球全部危ないとかは無いだろ」
うん?
「えーっと長谷川さんは……原作って何れぐらい知ってるんです?」
「何れぐらいって全巻見たけど……私が気付いてないだけで地球ヤバイ時とかあったのか?」
「えーあのZ編以降は地球は毎回不味いでしょう」
「Z編?なんだそれ?……次回作とかあったのか」
無印しか見たことない?
「長谷川さんの前世は2000年代前に亡くなった人なんですか」
「は?2000年越えてたぞ?どうしてそんな勘違いしたんだ?そもそもあの原作が出たのは2000年以降だろう。」
「…………2000年以降?」
「「…………」」
少し沈黙が落ちました。長谷川さん汗かいてますね。
「…………なぁ、チョッと御互いに思ってる原作名言わないか」
「……わかりました」
「じゃぁ同時に……せーの」
「ゲート」
「ドラゴンボール」
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