転生とらぶる
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ガンダムW
1608話
ガンダム03……ヘビーアームズがOZの基地を襲撃しているという情報は、当然のようにシャドウミラーの各員には伝わっていたのだろう。
綾子、デュオ、五飛……そしてサリィの4人はすぐに集まった。
……凛は不満そうにしていたが、いつものように居残りだ。
何だかそのうち魔術でMSを相手に戦いを挑みそうな感じがするんだが。
そろそろ、本気で事務員を雇わなきゃならないかもしれないな。
いっそ、トロワを仲間にするついでにサーカスの連中を引き込むか? ……向こうが承知しないか。
そもそも、キャサリンを含めてサーカスを行う事を誇りに思っている奴等だ。
そんな者達にシャドウミラーに入れと言っても、すぐに頷く筈がない。
ましてや、トロワがシャドウミラーに入るかどうかというのも、まだ不透明な状況なのだから。
「03のパイロット……話した事はあるか?」
「知らん」
「トロワって名前らしいぜ」
俺の疑問に、五飛はあっさりと知らないと告げ、デュオは名前を告げる。
うん? デュオとトロワの接点は……と思ったが、そう言えばニューエドワーズ基地から撤退した時は五飛以外全員一緒だったか。
俺がやった訳だが、相変わらず五飛はガンダムのパイロットの中でもハブられてるな。
「トロワか。……大人しくこっちの仲間に入ると思うか?」
「どうだろうなぁ。俺が言うのも何だけど、多分難しいと思うぜ?」
デュオが俺の言葉にそう答える。
まぁ、トロワの性格を考えれば大体予想出来た事だ。
他にも潜入しているサーカスの件があるし。
「まぁ、実際に会ったら誘ってみてくれ。この中でトロワだったか? そいつと面識があるのはデュオだけだしな。駄目なら駄目でいい。ただ、連合軍と……いや、シャドウミラーと敵対しないという言質を取ってくれれば助かるが」
「いえ、そこは連合軍にして貰えると、こちらも助かるのですが」
サリィの言葉に、デュオは小さく肩を竦めてから口を開く。
「ま、そうだな。誘うだけ誘ってみるし、シャドウミラーや連合軍に敵対しないというのも、出来れば言わせてみるよ。……にしても、アクセルはいつ出撃出来るんだ?」
「トールギスの改修が終わるまでは、まだ少し掛かりそうだしな。いつになるやら」
しかも、ちょうど今日両腕にマシンキャノンを装備する事にしたので、その件もあって改修まではもう暫く掛かるだろう。
外の流れていく景色を見ながら、何故ヘビーアームズがルクセンブルク基地からそう離れていないOZの基地を攻撃したのかを疑問に思う。
ヘビーアームズが活動するのであれば、それこそ別にルクセンブルク基地の近く――それでも輸送機で半日近くかかる場所だが――にある基地を襲う必要はない。
そもそも、基本的に襲撃というのはそれ程時間が掛かるようなものではない。
いや、連合軍がOZの基地に攻め寄せるのであれば、数時間……もしくは規模にもよるが半日くらい掛かってもおかしくはないだろう。
だが、それはあくまでもOZと戦力が拮抗しているからであり、ガンダムの場合は戦力的な意味でOZとは比較にならない。
それこそ1時間もしないうちに戦闘が終わっても不思議ではなかった。
……影のゲートを使ってもいいのなら、それこそ報告があってすぐに向かう事が出来るのだが。
しかし、今そんな真似は出来る筈もない。
トロワも自分が基地を襲っているという話を聞けば俺達が出てくるのは予想しているだろう。
本当に何が目的なのかが分からないな。
いや、勿論コロニーを人質にされた件の復讐というのがあるのは分かっている。
だが……純粋に復讐なら、何故わざわざルクセンブルク基地の近くにあるOZの基地を攻めるのかが分からない。
「アクセル代表? そろそろ戦闘空域に入りますが」
トロワの件を考えていると、サリィの声で我に返る。
「ああ。じゃあ綾子、五飛、デュオの3人は出撃の準備をしてくれ。もしかしたら、既にガンダムはいなくなっている可能性もないではないが」
そう言いながらも、トロワの行動がこっちを呼び出す事であればもうヘビーアームズが姿を消しているという事はないだろうと判断する。
……ここまでやっておきながら、実は単純にこの近くにサーカスがやって来てるので、偶然近くにあった基地を襲撃しました、なんて事になったりしたらお笑いぐさだな。
勿論そんな事にはならないと思うが。
サーカスを纏めている団長だって、わざわざルクセンブルク基地の近くにやってくるとは思えないし。
いや、ルクセンブルク基地にシャドウミラーがいるというのは、既に広く知られている事実だ。
デュオの件も含め、連合軍の影響力が強い放送局で情報戦の材料として使われている。
OZとしては、そんなルクセンブルク基地が非常に目障りなのは間違いない。
だからこそ、レディ・アンがバルジを使って脅すような行動に出たのだから。
だが、そのバルジが消滅してしまっている以上、ルクセンブルク基地を相手にして勝てると思うような戦力はOZには存在しない。
少なくても正面から向かってくれば、間違いなくどうしようもないというのは理解しているだろう。
客室から格納庫へと向かう3人を見送ると、何故かこの場に残っていたサリィがこちらにじっと視線を向けているのに気が付く。
「どうした? 何か言いたい事があるのなら、言ってもいいぞ?」
「いえ。アクセル代表が妙にガンダムのパイロットを……五飛やデュオではなく、ガンダム03のパイロットを知ってるように思えたので。それを少し疑問に思っただけです」
「そうか? まぁ、デュオとの話で大体の性格が掴めたというのがあるからな」
「……そうでしょうか。私の目から見れば、ガンダム03のパイロット、トロワとか言いましたか。その人物の事を、前から知っていたように思うのですが」
へぇ。随分と鋭いな。
まぁ、バルジの件も併せて、今回は色々と派手に動いたのも事実だ。
多少は何らかの疑問を抱いてもおかしくはない……か。
「傭兵というのは、知らない事でも知ってるように見せられるといった行為をとるのも珍しくないんだよ」
「それを私に言ってる時点で、色々台無しでは?」
「ま、それをどうとるのかはそっち次第だな。お前がそう思うのであればそうなのかもしれないし、もしかしたら違うかもしれない。その辺りは俺じゃなくてそっちの問題だろ」
その言葉に納得出来たのかどうかは分からないが、サリィは小さく頷き……再び口を開く。
「もう1つ、疑問に答えて貰えますか?」
「答えられる事と答えられない事があるが、それでもいいのなら聞くだけ聞いてもいいぞ」
「では。……バルジが消滅した件、ルクセンブルク基地では……いえ、それこそOZも含めて地球圏全体で大きな騒ぎとなっていますが、シャドウミラーは……いえ、アクセル代表と凛、綾子の3人に限ってはそれ程驚いている様子はありません。何故でしょう?」
つくづく鋭いな。
いや、元々サリィはシャドウミラーと連合軍との連絡役……という事になってはいるが、シャドウミラーの監視役という一面も持っている。
そう考えれば、別にそれくらいは特に驚くべき事ではない、か。
だが、ガンダムのパイロットを知っていたかもしれないという疑惑はともかく、こっちの……俺が空間倉庫や魔法のように、このW世界では考えられない能力を持っているというのは、今はまだ知られてはいけない事だ。
どうする? と考え、一瞬始末するかという考えも浮かぶが、それはすぐに却下する。
別に原作キャラ云々という理由ではなく、サリィという存在が有能だからだ。
もしここでサリィを殺し、連合軍との関係を悪化させないようにしても……次にくる連絡役がサリィのように有能であるとは限らない。
いや、寧ろ原作での件を考えれば、サリィのように有能な人物というのは数少ないのだから、今はまだサリィを始末する必要はないだろう。……そう。今は、まだ。
「どうだろうな。元々傭兵をやっているだけあって、動揺しても表に出すような真似はしないしな」
何故か俺の恋人達には考えている事を察知される事が多いが。
「そうなんですか? ですが、アクセル代表達が傭兵として活動し始めたのは、それこそつい最近だという話ですが?」
「そうだな。けど、別に傭兵ではなかったから、動揺を表に出さないとは限らないだろ? 実際、交渉をする際に一々感情を表情に出すような真似をしていたら、相手に付け込まれるだけだ」
そう考えると、実はデュオって感情が思い切り表情に出るんだよな。
五飛の方はポーカーフェイスが上手いんだが。
「……そう、ですね。確かにそうかもしれません。……では、最後に1つだけいいでしょうか?」
「今の質問が最後だと思ってたんだけどな。まぁ、どのみち綾子達がガンダムのパイロットを説得するまでは暇なんだし、別に構わないぞ。さっきも言ったが、答えられることなら、だけどな」
「ええ。それで結構です。今も話題に上げましたが、バルジが消えた理由……いえ、原因は何だと思います?」
「それか」
この件は、当然のように色々な場所で議論になっている。
宇宙人がやって来た、異世界人がやって来た、異世界に行った、OZの秘密兵器で一瞬にして塵も残さず消滅した……他にも様々な憶測が流れていた。
微妙に正解に近い案があるのに少し驚いたが。
ともあれ、そんな状況ではあったが一番支持されている意見が……
「やっぱりブラックホールに呑み込まれたって事じゃないか?」
そう、それだった。
そしてホワイトホールで宇宙のどこかに姿を現しているのではないかという風にも言われているが、バルジが無人だった以上、もしそれが本当であっても見つける方法はない。
この意見に関しても、空間倉庫に収納されたという意味ではそんなに間違ってる訳じゃないんだよな。
「ブラックホールですか。……ですが、それだと何故ブラックホールが出来たのかという事にもなりますが」
「さて、そこまでは知らんよ。生憎と俺は科学者でも何でもない、一介の傭兵にすぎないんだし」
一応ブラックホールエンジンを動力炉とする機体を持ってはいるが、まさかそんな事は言える筈もない。
技術班の面々を連れてくる事が出来れば、ブラックホール云々というのを専門用語を並べ立てて、誤魔化す事も出来るのかもしれないが。
「……そうですか。とにかく、アクセル代表はブラックホールが原因だと思っていると。そういう事でよろしいですか?」
「ああ。まぁ、明確な理由がある訳じゃない。本当に何となくそう思っているというのが理由なんだがな」
「分かりました。この件はバルジ消失の参考にさせて貰います」
一応納得したのか、サリィはそれ以上の事を言わずにそこで話を打ち切る。
ともあれ、何とか誤魔化す事が出来たか。
サリィが何かを考えるように黙り込み、俺も特に何もする事がないので、ポケットから取り出すように見せ掛け、空間倉庫から小説を取り出す。
……この中に、バルジが入ってるんだよな。
それどころか、同じような大きさのジェネシスも入っているし、それ以上の大きさだったホワイトスターも一時的に入っていたりした。
色々な意味で凄い能力ではある。
そんな風に考えながら、小説へと視線を向ける。
以前ネギま世界で買った小説で、いわゆるライトノベル系の小説だ。
サリィが一瞬こちらの方に視線を向けたのを感じたが、それは気にせず小説に集中していると、不意に客室にある通信機が音を響かせる。
「私が出ましょうか?」
「いや、どうせ綾子だろうし、俺が出る」
そう告げ、通信システムを起動させると……当然のように、そこに映し出されたのは綾子の顔だった。
「どうだった?」
『駄目だね。一応幾つか情報交換はしたけど、シャドウミラーと行動を共にする気はないってさ』
性格通りさっぱりとした口調で告げる綾子。
「そうか。出来ればガンダムはこっちの戦力に入れたかったんだけどな」
ガンダムというのは、OZに抵抗する象徴的な意味を持つMSだ。
勿論OZに対抗するという意味で一番大きいのは連合軍なのだが、リーオーが主戦力の連合軍に対し、ガンダムは単機でOZの部隊や基地を破壊していく。
そう考えた場合、間違いなくシャドウミラーとしては欲しい機体だった。
勿論パイロットも込みでの話だが。
『一応デュオも頑張って誘ったんだけど。……ちなみに、この基地を襲ったのはやっぱりコロニーを人質にとった件に対する仕返しだってさ』
「だろうな」
納得しながらも、今綾子が口にした言葉はもう1つ別の意味を持ってもいる。
即ち……もしコロニーに危害を加えるのであれば、連合軍に対してもガンダムは立ち塞がる、と。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1035
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1309
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