吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
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15話「ロリに100億円を貢いだが、俺はロリコンではない①~バッチ差別問題~」
何度も言っていてクドいようだが――幼い娘は守備範囲外なのだ。
胸が豊満で、性格が素直で、とっても可愛い白真珠と風呂に入ってもエッチィ事を全くしなかった事がその証明だ。色んな女に手を出して当たり前の悪徳都市において、俺みたいな純情派は希少価値があるに違いない。
……しかし、なぜか脳内にはっきりと、白真珠の着替えシーンが焼きついて離れない。
それは脱衣所でのことだ。風呂から上がった美しい銀髪美少女が俺の前で着替えをやってくれたのである。
俺は目を瞑ってみないように努めようと思ったが、それだと先ほどのように白真珠に疑われてしまうから、仕方なく銀髪ロリ娘の着替えとやらを拝見してしまったのだ、うむ。
その時、奇跡的なシーンが舞い降りた……つまり、薄い青と白で構成された縞々パンティー。横の縞々模様が女性を魅力的に見せる奇跡の下着さん。このパンティーを得るために刑務所に入る男もいるほどに、男の人生を迷わせてきた小さな布切れ。
青と白の模様が交互に織り成す縞々パンティーのインパクトは絶大だった。
考えてもらいたい。とっても素直で身持ちが硬い美しいロリ娘が履くのである。
まるで――青色が晴天の空を表し、白色は自由に流れる雲に見えた。自由に生きたいという人間の想いが縞々パンティーが溢れ飛び出てきて、俺は目の瞬きを忘れてしまったのだ。
1万円ショップの店主は縞々パンティーは、青春パンティーだと語ったが……確かにそうだった。
しかも、ピンク色のリボンが縞々パンティーの上部にあり、全体の可愛らしさまで彩っているという徹底ぶりである。
あの芸術的で、扇情的で、純情な印象を与え、俺に元気を与えてくれるパンティーを白真珠が履いている。そう思うだけで……心の中がモヤモヤするのだ。
隣の女の子が、どんなパンティーを履いているのか知っている。その圧倒的な優越感。世界を征服したかのような充実。
今とっても良い青春を過ごせているという気分になれて不思議である。
白いセーラー服を着た、美しい銀髪ロリの隠されていて他人に見せない一面。
スカートの中に隠された理想郷。青と白の縞々の素晴らしい美しさ。
それを知っているだけで、他の男どもより上位の存在になれた気がするのだ。
……うむむ、白真珠はやはり魔性のロリかもしれない……。
ロリコンじゃない俺の心が、目の前の美しい娘に靡いているのだ。
背丈は小さく、胸が大きい正義娘の事が気になる。出会って、まだ24時間も経過していないのに、ここまで気になった異性は初めてだ……単純に、俺の本能が命の危機を訴えているだけかもしれんが。
「お師様ー!遅いですよー」
白真珠が部屋の入口で、俺に呼びかけてきた。小さくて妖精のように可憐で、頼りになる怪力の持ち主。
俺はそんな彼女の保護者であることを自覚し、威厳たっぷりに昭和時代の親父さんのように、白真珠に返答した。
「お、お、おお、悪い」
……うむむ、目の前にいる銀髪ロリが可愛すぎて威厳を維持できない。
俺の威厳バリアーは可愛い生き物に容易く破られ、俺は鼻を高くして自宅を出た。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
俺達はエレベーターに乗って、超巨大タワーマンションの1階へと向かう。
最上階の住民専用エレベーターの利点は、滅多に混雑しないことだ。時間は金なりという言葉があるように、この悪徳都市には『富裕層の1時間は1億円の価値がある』という諺がある。
たった500万円の格安家賃で混雑を避けられて、好きな階に移動できる時点で、家賃は実はとっても安いのだ。基本的にマンション内にある店舗で利益をあげる事で、家賃代を補っているように思える。総資産一兆円超の俺が散財すれば、すぐに家賃代金を回収できると経営者は企んでいるに違いない。
特に1階にある武器屋『マジック・ザ・ウェポン』という分かりやすい名前の店に、金バッチ冒険者、プラチナバッチ冒険者しか買えないような武器がズラリッと並んでいて、魔族相手に通用する魔力武器が売られていた。
魔法の知識がなくとも、魔力武器があれば魔族にダメージを与えられる。だから、武器屋には俺達以外にも客が居た。頭を金色に染めたパンチパーマの不良少年だ。ちょっと顔が二枚目の優男が頭を染めた感じだから、三流悪役っぽく見えて貧相な顔になっている。
「あーん?その剣が50万ゴールドアップルだぁー?高すぎんだろぉー!ボケー!
足元見すぎだろぉー!ナイフサイズの小ささの癖にボッタクリだろぉー!」
「分かれよー。魔力武器は一般人が買える金額じゃないんだねー。
上級の冒険者が買うような凄い武器なんだよー」
不良少年と口論しているのは、紅いモフモフな猫耳が似合う店主のネココさんだ。髪の色と同じ燃えるような真っ赤なチャイナ服をまとい、真っ黒なサングラスを顔に被っているせいで胡散臭いのだが、俺はネココさんが凄い美少女なのではないかと思っている。
悪徳都市で女が商売をやるのは大変だ。白真珠やカグヤみたいな怪力とか、内心を読まれないようにサングラスで目を隠していたりと工夫って奴がいるのである。
しかし、サングラスだけでは威嚇としては不十分なのか、不良少年は挑発的な値下げ交渉を続けてきた。
「値下げしろよ!この胸の冒険者バッチが見えねぇのか!俺は銀だぞ!銀!1億円も稼いだ事がある冒険者なんだぜ!もっと安くしろよ!99%値下げセールやれよっ!」
「無理だねーわかれよー。これはプラチナバッチ冒険者が買う事を前提にした武器なんだよー。たかが銀バッチの小僧が使える武器じゃないんだねぇー」
「ボケぇ!俺が魔族と遭遇して死んだらどうすんじゃぁ!こらぁ!犯すぞ!
警察なんてなぁー!賄賂払えばイチコロなんだよぉー!俺の仲間呼んで逆ハーレムさせてやんぞ!こらぁ!
女を集団で嬲りものにしても、逆ハーレムって言えば犯罪じゃないって知ってるんだぜぇ!黒バッチの糞どもで試したからなぁ!」
「仕入れ値で売ってるから、値下げなんて無理なんだよーわかれよー。一億円なんてプラチナばっち冒険者の時給並の価格なんだよー」
「仕入れ値で50億円?」
「わかれよー、もっと稼いでから来ればいいんだねー」
「わからねぇよー!まじで犯すぞぉー!くそあまぁー!」
「わかれよー!銀ばっちの雑魚に売る武器はないんだよー!これ以上、営業妨害するなら警備員を呼んで地下迷宮に放り込むんだよー!
前都市長が大勢の人間を処刑した地下迷宮の噂くらいなら知っているだろー!さっさとわかれよー!銀バッチー!!」
「お前みたいな猫娘が叫んでも可愛いだろっ!ボケェー!その声に癒されるんだよっ!さっさと値下げしろやぁ!」
「食の神への供物にされたいんだねー!わかるよー!」
このままでは大変だ。主に銀バッチの不良少年の命が危うい。膨大な利権が蠢く悪徳都市で商売やっているネココさんは、きっとかなり強いぞ。
弱者は強者に食われ、犯され、殺される世界において、不良少年の身分はたかだが銀バッチ。しかも、俺より2歳か3歳くらいは年上に見えるのに、銀バッチとか明らかに他の銀バッチより劣っている可哀想な奴だ。
……そういえば、忘れていたのだが……俺の視点なら、このままだと銀バッチ少年の命が危ないと分かる訳だが、正義を愛する白真珠がこんな光景を見たら――
「女性を脅す……アナタはとんでもない悪党ですね!」
小さな銀髪ロリ娘が、不良少年Aに近づいて小さな白い指をズビシッ!と突きつけていた。
「あん?なんじゃい?俺が悪党で何か悪いんかよぉー!」
「女性に乱暴はいけないと思います!悪い事をした人は骨を折られないと駄目なんですよ!」
「はぁ?犯しまくって西の逆ハーレム通りに捨てるぞ?ボケェ!
ロリだって食べちまうぞ!俺の女性の守備範囲は広いんじゃぁー!」
「ぼ、僕を妊娠させる気ですか!?変態がいますよ!お師様!」
白真珠が俺に助けを求めてきた。さっさと不良少年の頭を殴れば、全ての問題が解決できるような気がしてならない。今の俺は銅バッチ冒険者。銀バッチの不良を言葉で説得するのは至難の技だ。
弱者は強者に食われる世界において、バッチの色は誰でも理解できる戦闘力計測メーターなのである。俺が元プラチナバッチだと、目の前の不良が知っているはずもなく……俺を弱者だと思って、顔を嗜虐の心で染めて、言葉に聞かせたくないセリフを連発してきた。
「虫けらの銅バッチ風情が俺に抗議すんじゃねぇよー!
ヒヨッコは黙って、ロリ娘とシコシコ生活でもしてろ!このロリコンがっ!帰ってロリのマン●でチン●爆発させて死ねやっ!」
「……俺はロリコンではない」
「はぁ?ロリにお師様とか言わせている時点で光源氏君っすか?鬼畜ハーレム男の光源氏君を目指しているんすっか?
どうせエッチィ事してんだろ!俺にはわかんだよ!これをやるから立ち去れボケェー!感謝の言葉はいらねぇぞー!」
そう言って、不良少年がポケットから出し、俺の足元へ投げつけたのは――白いゴム製の丸いコンドームだった。バナナ味と包装紙に書いてある。なぜ、コンドームにそんな味付けをしているのかは分からないが、きっと需要があるのだろう。
とにもかくにも……目の前の不良の言葉が許せない。俺はロリコンではないのだ。白真珠みたいな素直で可愛くて有能な娘にだけ心を惑わされる、健全で普通な日本男児だ。
「お前は……俺を怒らせた。10秒以内に立ち去れ。そうすれば許してやる」
「怒ってるのはこっちだよー!糞ロリコンがぁー!」
不良は胸ポケットから拳銃を取り出した。銃弾が16発ほど入るオーストラリア製の拳銃である。
連射を重視した代物だから威力はないし、俺の周りに展開している魔力障壁で防げそうな低威力弾の可能性が高いが、最近の拳銃弾は爆発したり、凍らせたりする特殊仕様が多い。
戦いで一番なのは、相手に何もやらせずに倒す事。だから俺は――
「誘導弾!」
拳銃は相手を狙う、撃つという動作が必要になる。だが、俺の魔法は呪文の詠唱が不必要な上に、超早口による4文字のキーワードを叫べば発動するから、拳銃の引き金を引く前に、魔法の効果が発動する。
白色の魔力の弾丸が、不良の顎の下に生成され、一気に上へと飛ぶ。顎を打ち抜いた。不良の脳みそはこの攻撃で激しく揺さぶられ、意識を失い倒れる。そうバタンッと倒れたのだ。
……俺をロリコン扱いする奴は許せん。しかし、なぜだか……先ほど見た白真珠の着替えシーンが脳に焼きついて、青と白の神秘的な縞々模様を思い出してしまうのだ。白い太ももの間にある美しい青春パンティー。なぜか凄く気になって無性に、隣にいる銀髪ロリ娘の事が気になって胸が高鳴る。
俺の心を悩ませていると知らない白真珠は、残念そうに倒れた不良少年の顔をつついていた。
「僕も殴りたかったなぁ……」
お前の怪力でやったら、頭が胴体から卒業旅行して、店内を一周して警察沙汰だぞ。
ーー
(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) パンツにこだわり過ぎだよ!アンタ!
(´・ω・`)パンツはロマンなんじゃよ?
(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) 縞々パンティーが大好きなだけな変態だろ!?
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