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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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陽だまりのダークナイト
  魔法少女のオーディション

「魔法少女リーア!煌めく魔法で極悪怪人を纏めて滅殺しちゃうぞ☆」

目の前に居た紅髪の女子高生が、魔法少女の格好をして可愛くポージングを決めていたグレモリー家次期当主のリアス。華麗で高貴な雰囲気のある姫である者が、魔法少女のコスプレに紅髪をツインテールと手には魔法のスティックと言う出で立ち。蒼い翼CEO零達也目線からであるけどさ、俺よりも眷属達はどう思っているのが気になってしょうがない。

『リアス嬢は恥ずかしくないのか?』

「そりゃ恥ずかしいだろうよ。傍から見ても魔法少女よりも魔女ぐらいの年齢に背格好だし、無理し過ぎて身内でも危うい状態だしな」

『可愛い衣装に身を包んでるけど、年齢的にはアウトな気がするわ』

俺とドライグとティアが話し合ってる時に何故こうなったか簡単に説明するとだな、訳有りと言うよりセラフォルーが一番関わっているケース。人間界本家にて休日テレビゲームしてたら、珍しい組み合わせの客が来てたがガチファイト中なので終わるまで気付かなかった。で、終わると同時にリアスと朱乃にセラフォルーと言う組み合わせでな。

「魔法少女ミルキーの映画に出たいのよ☆」

「そう言えばオーディションやるとか聞いてたが、セラフォルーが出たいのか?と言うか魔王職はどうしたんだよ」

蒼い翼がスポンサーとして全面協力してるし、家族旅行前の話だったので前四大魔王と元神が生きてる事も知らん。開口一番にそう言ってきたからか、反応に困っていたソーナと嫌な予感しかしない俺。魔法少女が好きだと言う事も知ってるし、セラフォルーらしさが出ていいんじゃねえの?と適当に答える。大きく頷いたセラフォルーは、手元のスティックをクルクル回して天井高く掲げる。

「そうなのよ!実写映画版『魔法少女ミルキー』のオーディション!出演者を芸能人だけじゃなく、一般からも広く公募しているのよ☆合格すればミルキーとして映画の主役になれるのが私の夢!魔王職なら心配いらないし、ちゃんとお休み入れてきたから問題無し!」

「ホントにオフなら一度聞いてみるが、そんなに目を爛々と輝かせるなよ。ソーナが呆れてるぞ」

「申し訳ありません一誠さん。私の姉が無理な申し出をしまして」

「セラフォルーが魔法少女に憧れていた事は知ってましたが、まさかここまでとは思いませんよ。人間界のアニメ番組『魔法少女ミルキー』シリーズに夢中なのも」

俺はサーゼクスに電話したが、ちゃんとオフ貰ったらしいので安心した。普段から魔法少女の格好をしてるし、素体が美少女だからイケると思うが合格不合格を決めるのは魔王ではない事も。

天真爛漫の性格だから身内さえ巻き込むだし、性質が悪いとも言うが作ってる会社も蒼い翼関連のだから書類選考だけならパス出来る。冥界では特撮番組『魔法少女マジカル☆レヴィアたん』を制作し、主役をして以前俺らも出た劇場版を作るとかで敵役と味方役として出させてもらった。

『あの時に出させてもらったから「黒衣の神皇帝」を制作と主役をしてるんだよな』

『まあな。視聴率だと五分五分らしいが、男の子が主に見てるらしいと』

黒衣の神皇帝は子供達に人気番組であり、魔法少女マジカル☆レヴィアたん並みに人気を誇っている。にしても人間界の魔法少女業界にも介入するとは、セラフォルーの魔法少女愛がデカいのかもしれん。ソーナは多少パニクッていたが。

「で?ここに来た理由は何だ」

「それはね、ソーナ。私と一緒に魔法少女のオーディションに出てほしいの」

何時もは二大お姉様と呼ばれてるからか、顔を真っ赤にしながら言っていたので聞いた側のソーナは親友からの願いでも予想外にフリーズしていた。しばらく止まっていたけど再起動と共に、訊き直すソーナ。現四大魔王の一人であるセラフォルーが、人間界で実写映画版のオーディションを知り何とか魔王職をオフに出来ないか審査結果貰えたそうだ。

「魔王職を僅かな日をオフした理由は分かったが、ここに来た経緯も知った。ソーナは俺の家に居るからここに来たけど、お初の人は関所を通過しないと入れない事を知ったリアスにより登録完了させたようだ」

「私の姉がご迷惑を掛けました一誠さん。姉の意志は固そうですし、駄々を捏ねられたら面倒ですから黒神とグレモリーとシトリーでの警護をお願い出来ますか?」

「いいだろう。セラフォルーはVIP客で人間界での警護は必要、だが何故リアスはソーナと一緒に出てくれと言うのだ?それだったらリアスだけでも良かろうに」

「旧校舎で聞いた私は、ソーナと一誠に連絡したんだけど出ないから来たのよ。留守電になってたし、セラフォルー様が私とソーナに用意したオーディション用の魔法少女の衣装を準備までしていたから」

リアスは鞄から二着取り出したコスプレ衣装、黒神とグレモリーだけで警護するのは必然的に身内で警護するのが鉄則。リアスが出るならしょうがないと言ってソーナも出る事になり、未知なる領域となるのかもしれんが俺もレイヤーでもあるのか楽しみになってきた。前にレイヤーをやってた俺が誘い、とあるイベントにてレイヤーデビューしたソーナだから恥ずかしいと思わんだろう。

「姉を守ると言う監視やら保護者でもどちらでも良いが、セラフォルーを『禍の団』に属した魔法使い達や魔法使い協会から追放された『はぐれ魔法使い』が狙っていると言う噂も報告を受けている。テロリスト集団が現魔王を狙っていると言うより、魔法使い限定で狙ってくるらしいからルフェイも一緒で構わんか?」

「私も聞いた事がありますね。私もですが本物の魔法使い、特に魔女からセラフォルーの趣味が嫌悪していると聞きました。一言で言うなら『世間に魔法使いと言う存在が間違った認識を与えかねない』とか。その姿を見ても理解出来ますし、私も興味がありますから出てもいいですよ」

「本物の魔法使いと言うより魔女からすれば空想の存在ですか。『魔法少女』の格好で外交してる魔王は迷惑極まりない共言います。重鎮である魔王が魔法少女に憧れて特撮を制作までとは、度が越えているように見えますがきっかけを与えたからあの番組が作れたのでしたね」

「だな。ルフェイとアーサーの言う通り、俺らからすれば傍迷惑だが仮に襲ってきたらヤバい。オーディション会場で襲い掛かるかもしれんし、大暴れされて迷惑なのは俺達なのだから。黒神からも何人か警護に回すか」

リアスとソーナは幼少期からの親友だから一緒に参加する事になり、ルフェイも承諾してくれたので服装はこのままでも大丈夫だろう。と言う事で自動的に男性組も警護に回る事になり、もしかすると女子メンバー全員が魔法少女のコスプレをする羽目になるのか。ならば黒神だけはオーダーメイドで仕上げておくとして、ヴァーリチームとブラック・シャークで。俺は俺で仕事があるし主催者だからな。

「そう言えば書類選考とかあった気がしますが、そこら辺はどうなってますか?一誠さん」

「問題無し。そう言うと思ってリアスとソーナ達女子らの書類は、既に送らせてもらった。皆可愛いからか、書類選考だけだと落とさないさ」

「用意周到で話が早いよ一誠ちゃん!」

主催者の俺が合格させたので問題無し、本来ならダメだが主催者側である俺によりセラフォルーの願いに付き合う事となった。オーディション当日、俺以外の黒神・グレモリー・シトリーの三眷属は都内某所の高層ビルにあるホール会場に集結してた。ブラック・シャークは警備員に混じってたようだし、参加する少女達が沢山居て番号を記したプレートを衣服に付けている。

「この姿を見るのは久し振りですね。零社長」

「そうだな。にしても二百人も集まったとか、どんだけ人気があると言うのも知れたな」

「書類選考だけで数千人、絞って二百人と言うのもどうかと思います。これもミルキー人気によってでしょうが、小学高学年から中学生の子達ばかりなのはロリコン好きの奴らにはどうでしょうか」

「ロリとペドによって好みが分かれるらしいが、年齢設定したのも俺だからかもしれん。それとまだビジネスネームを使う訳にはいかない」

「畏まりました織斑社長」

俺のビジネスネームは零達也だが、まだ誰も見た事が無い伝説やら幻と言われた人物だとしか情報提供していない。朱璃さんも来たかったようだが、まだ社長秘書だと言う事も朱乃達からバラシたくない。だから今回の社長秘書は林を呼んだ。

朱璃さんと同期で俺の右腕だし、副社長は本社で仕事中なので俺が来た。今は織斑一真だと言う事も知っているソーナ達、だがまだリアス達には知らせないよう口を閉ざしてある。今回の語り部はヴァーリ達であり、俺らは主催者側として働くとしても。

「確かミルキーの年齢設定が中学生だからか、オーディションに来てるのは十代前半の女子ばかりだった気がする」

「そのようですが一誠さんはどこに行ったのですかね?」

「・・・・姉様。一誠先輩の気配は感じませんか?」

「感じないにゃん。折角私達も魔法少女の格好をしているのにゃ」

猫又姉妹は自前のネコ耳と尻尾を出していて、魔法少女の衣装までもがオーダーメイドとして出場する気のようだ。ちなみに一誠がどこに居るかについては、前々から知っていたが今回はアイツらに知らせないよう言われている。

猫耳魔法少女ってのは聞いた事ないが、俺らでも可愛いと思ってしまう程戦い以外にも興味を持ったと言う事だ。会場に有名な子役芸能人も居て、書類選考を通っただけの事はある。選考がまだなので、保護者や関係者もいるが一番奇異な視線をグレモリーとシトリーに向けている。

「ブラック・シャークは警備員と混じってるから問題無し、と。何やらリアスらは顔が紅潮してるようだが」

「そりゃそうよ。もうこれは己との戦いみたいね」

「フリフリな魔法少女の衣装を着て恥辱に耐えながら言ってもね、長い紅髪をツインテールにして可愛らしいリボンで決めていても説得力がない」

「一誠さんもレイヤーとしてだと目立ちますが、大人と子供が一緒に居ても目立つのはこちら側ですよ」

ヴァーリチームとグレモリー&シトリーの男性陣は普段着だし、魔法少女と言えば基本胸はツルペタイメージだからか。リアスの胸がデカいから目立つけど、黒歌は胸を小さく見えるよう幻術を仕込んでいる。

好奇な視線は年齢や姿ではなく、コスプレの域を達している衣装を着ている。他の参加者は可愛らしい服装、グレモリー&シトリーとセラフォルーは魔法少女の衣装を着込んだ格好だから浮くに決まっている。気合入れ過ぎにも程があるって。

「まあまあ今日は頑張りましょうよ、リアス。私たまに一誠さんと一緒にコスプレイベントに行ってますから。こう言うのは慣れですわ、うふふ」

「確かにそうですよね。私も一誠さんとレイヤー活動してなければ、実家の者らに見せたくないし私は死ぬしかないと思います。が、既に慣れているので何ともありませんからシーグヴァイラもそうでしょ?」

「まあね。一緒にコスプレ会場行ってるから慣れちゃった、今だけは次期大公と言うのも忘れて楽しもう!」

「・・・・凄くテンション高めなのね」

リアスの隣で励ます巫女服姿の朱乃、魔法少女の衣装に着替え終えたソーナとシーグヴァイラ。朱乃のは何時も着ている巫女服ではなく、随分デザイン的な特徴が目立つ衣装。和風魔法少女としての試作品らしいし、衣類の面積が少なく袴も短く胸元も開いてるから大人のイベント用か?手にはスティックではなくお祓いでよく見る大麻、二人のも胸元に大きなリボンをした可愛らしい衣装だ。

「ぐはっ!」

「大丈夫か?」

「・・・・はぁはぁ・・・・か、会長の魔法少女・・・・も、萌える・・・・萌え死ぬ・・・・ヴァ、ヴァーリ・・・・お、俺もう死んでもいいかなって」

隣で匙が鼻血を噴出して倒れたので、本来だと一誠が聞くけど今回は俺なので匙を抱えながら聞く。過呼吸になりそうで、とてもじゃないが幸せそうな笑顔を浮かべている様子。会長ラブだった気がする。

「まだオーディション始まってないだろう?こんな所で死なれては困るぞ」

「メ、メガネっ子の魔法少女だぞ・・・・?か、会長は俺をピンポイントで殺しに来ている・・・・女子高生でその格好は無理があるが、クリティカルヒットだぜ!」

「お前、メガネっ子が好きだったのか。それと一つ忘れているが、ソーナは一誠の婚約者であってお前の物じゃない事だぞ」

で、介抱してたけど落ち着いた匙であったり祐斗は苦笑していた。会場の女子達からは・・・・。

『あの人達かっこいい!』

や。

『芸能人かな!?』

と言う熱い視線と黄色い声で一杯。

「ふむ、この格好も動きやすいか」

「うーん、天使が魔女の格好をするとは・・・・」

「魔法少女ですよ、イリナさん。でもちょっと恥ずかしいですね・・・・」

教会トリオであるアーシア、ゼノヴィア、イリナが魔法少女姿で登場。ゼノヴィアが持つ刀剣は模造用のを帯刀していて、頭にはラブリーなリボンをしている。イリナも同じ格好だけど、それプラス自前の輪っかと翼を展開していた。

アーシアはピンクをメインにしたフリフリ衣装に身を包んでいて、肩には小型ドラゴンのラッセーが動かないようルフェイが固まる魔法を掛けたようだ。精巧なぬいぐるみと言う設定の元、手にはスティックに緑色の瞳と金髪。

「・・・・やはり小猫ちゃんか、アーシアさん辺りがそういうの似合うんでしょうね」

「ロスヴァイセは魔法少女の格好ではないのか?」

「あー言うのを着るぐらいなら、着慣れたこちらの方がマシです。・・・・流石に私だけ普通の格好では申し訳ありませんが、今回はこれでご容赦願いたい所ですね。まあソーナさんやシーグヴァイラさんの言うイベントに行けばノリノリにやっていたかと」

「俺に言われても困るが、一誠には全て筒抜けなのだろう。今頃この風景を見ているはずだ」

ロスヴァイセの声がしたので、振り向くと魔法少女に鎧をプラスしたような格好になっていた。ため息を吐いていたが、確かに魔法の使い手があのような衣装を着るには勇気がいる。

俺もだがヴァーリチームと人間界本家組は、一度コスプレイベントに行き写真を撮られまくってたな。一誠曰く今の内に慣れとかないと、と言われた時は分からなかったけど今なら納得出来る。この為に慣れとく必要性があったのかと。

「流石はグレモリー眷属の姉と言うべきか」

『ヴァーリの従姉もだが、時には厳しく時には優しくしてもらっているのだろう』

「まあな・・・・そこに居るギャスパーも出て来いよ。男の娘で場の空気も慣れてるだろうに」

「あはは、ヴァーリ先輩もですが思った通りになりましたね。一誠先輩はこの場を慣れさせる為にコスプレイベントに行ったのかと」

一見女子の格好に見えるが正真正銘俺らと同じ男だ、女装趣味で男の娘となっているが問題無いだろ。一誠がギャスパーの分まで出したと言ってたし、本人の了承を得てここに居るのだろう。現四大魔王のオフは、とても魔王らしくない行動をすると一誠から聞いたよ。それが現実になるとは。

「・・・・は、恥ずかしいわ。シトリーの『女王』である私がこのような・・・・うむむ、き、木場君も見ているというのに・・・・っ!」

「こ、これも会長の為ですよ!」

「そう思い込まないとやってられないし・・・・」

俺らの横では着替え終わったシトリーの女子達は、匙達の元に集まりだしたがソーナはシーグヴァイラと楽しんでいるように見える。匙は鼻の下伸ばしてるが、果たして俺達の主はどこで見ているのやら。ヴァーリからの語り部から俺視線へ移行したけど、俺と社長秘書の林は映画の主催者側である監督とプロデューサと脚本家に会っていた。

「わざわざ来てくれてありがとうございます。零社長『今はビジネスネームを使わないので』では織斑社長」

「俺のビジネスネームは何れ時が来れば使うが、今使う所ではないしな。だが急で悪かった、書類選考を突破したのに増やしてしまった件について」

「いえいえ。蒼い翼から連絡があれば何も問題ありませんよ、それも織斑社長から直々のお電話ですから」

「それより先程この会場に集結した子達を見ていましたが、もう一次試験の合格者を決めてしまいましたよ。不合格者には申し訳ないですが、今制作中のアニメか今回の劇場版にて敵役かエキストラとして出演予定となりました」

「流石は監督、もう合格者決定とは・・・・だが一応との事もあるので間近で見た方がよろしいかと思いますよ」

ヴァーリ達の所には本来出てくるはずの巨漢野郎は居ない、何故なら俺がここに居る時点でミルたんを不合格にしたのは俺。魔法少女の衣装を着た格闘家、それと他の女子達を怖がらせると不味いのでね。貂蝉や卑弥呼だけで充分だし、アイツもクリニックで儲かってると聞いている。

だから書類選考で落としたし、打撃が得意な魔法少女と言う設定自体がいらんわ。そう考えてると会場内に入ると言う事で、俺は思考の海から出てザワザワする中に入ったはいいが。映画関係者だからかもしれん。

「はーいはい、皆さーん。今日はお集まり頂いてありがとうございまーす」

一昔前のプロデューサと言う容姿をしてるが、コイツは立派なプロデューサであるし俺は隣に並ぶ。この三人は有名だが、俺の姿を現す場面が無いから誰?と言う感じだろう。まあヴァーリ達には分かるだろう。帽子とサングラスにちょび髭と言う出で立ちが監督で、ロン毛で食が細い男性は脚本家だ。

「私は『劇場版魔法少女ミルキー』のプロデューサ、酒井でーす。そちらの帽子を被った方が監督の遠山監督、その隣にいる髪の長い方が脚本家の東海林先生!」

「・・・・」

「どーも」

会場外で話してた時より無言となってしまったが、これが普通であり本来喋るイメージは余りない。軽く会釈をする脚本家、その隣にいるサングラスとスーツ姿の俺と同じくスーツ姿の社長秘書。

「見て見てソーナちゃん!魔法少女モノと特撮モノに定評のある遠山監督に東海林先生よ!生で見るのは初めてなのよ☆でもその隣にいる人達は誰なのかなー」

「私を含めた三人は有名でありますが、こちらの御方は余り知られてないかと思いますのでご紹介します。アニメ制作や映画制作に関わっており、我らのスポンサーである蒼い翼本社社長織斑一真様です。本来ですと蒼い翼CEO零達也様が来られるはずでしたが、まだ表には現れないと仰いましたので今回は織斑社長に来てもらいました。織斑社長の隣に居る御方は、零CEOの秘書をしておられる御方ですが、今回は織斑社長と共に視察しますので失礼の無いようお願いします」

「蒼い翼ってあらゆる部門で一位になっていて、就職率ナンバーワンの超有名人だよ☆しかも幻と言われた蒼い翼CEO零達也が存在してる何て!」

「分かりましたからテンションを上げないで下さい」

「さて互いの紹介を終えた所で、遠山監督と東海林先生と織斑社長と今日は映画出演するキャストを選びたいと思いますのでよろしくお願いしまーす」

俺達はアレが一誠の正体だと知り、表では有名な名物社長だと思い裏では一誠が如何に金持ちだと言う証拠が出揃ったなと思った。何しろ俺達が住んでいる人間界本家だが、次元の狭間本家も大豪邸となっていて何時もブラックカードで支払う程だ。重要関係者だと知った女子達一斉に挨拶する。

『よろしくお願いします!』

会場内に居る女子達が一斉に挨拶する。外で既に決まったと言ってたが、改めて見てから会場内に居る女の子達をマジマジと見ても合格者は先程よりも増えたな。監督が頷き、俺とプロデューサを呼び寄せて耳打ちをする。

会場の女の子たちが一斉に選考員に挨拶する。すると、監督が眉間にしわを寄せて、会場にいる女の子たちをマジマジと見ている様子だな。そして監督は頷くと織斑社長とプロデューサを呼び寄せて耳打ちをする。

「ふんふん。なるほどなるほど」

相槌を打ちながら書類と照らし合わせて、リアス達の方にも視線を送っていた。まあリアス達を見れば気合入れてきたレイヤーに間違える程だが、俺と林はやっぱりかと思う程の徹底振り。

「えーと、いきなりですが、今回の一次試験結果が今ここで決まりました」

と言うと、会場中の女の子達は・・・・。

『ええっ!』

と驚愕していたが、プロデューサが監督主導にて名前を次々と読み上げていく。

「・・・・さん、リアス・グレモリーさん、ソーナ・シトリーさん、アーシア・アルジェントさん」

で、結局グレモリー眷属+イリナとシトリー眷属とルフェイとセラフォルーも選ばれた。

「今呼ばれた方が一次試験突破です。監督はフィーリングを大切される方なので、申し訳ありませんがこれにて一次試験は終了でーす!」

『えぇぇぇぇえぇぇぇぇっ!?』

不満と驚きの声を上げる女の子達と二人。

「えええええええええええっ!?こんな格好で!?」

「まあそうでしょうね、こんな格好をしていて不合格な訳がないんだから」

「気合入れたレイヤーだと更に不合格にする気は無いと思ったのかしらね」

同様に合格に目が飛び出して仰天しているリアスだが、やはりと言うか慣れなのかソーナとシーグヴァイラは冷静に喜んでいた。ルフェイもそうだが、一誠の目から見ても気合入れたレイヤーにしか見えんのだろう。とここでマイクをプロデューサから織斑社長に変わった。

「えー、ここで不合格になった者達には申し訳ないと思っております。しかし折角ですので、不合格の者達全員を劇場版で脇役か敵役かエキストラとして出演させてもらいますのでご安心下さい。また改めてオーディションさせてもらいますよ、今回は監督の目によってですが次回は私自身の目にて試験を受けてもらいます。当然出演者には何らかのお礼を致します」

「流石だな。太っ腹と言うが、織斑社長の言葉によって安心感を持たせるとは。不合格者でも原石があると思ってるのか」

俺からの言葉により改めてオーディションと言う面談を行う。いくら監督からの決まりとは言え、確かエキストラが足りないとか言ってた気がする。後程撮影時に蒼い翼から連絡をすると言う事により、不合格者の連絡を教えてもらいながらリアスがここに来る時に言ってたな。

「あんな格好をするのだから、まあセラフォルー様を始め、私達は早々に落ちるでしょ。選考ってそんなに甘くはないのでしょうし」

と苦笑しながら言ってたが、ここで裏目に出るとは思わないだろう。コスプレ衣装で見事合格したと言うのは異例中の異例だ、本来だと落とすが今回はそれだと面白くないし今後起こる事に関して知っている。ヴァーリ側も異例中の異例だろうと納得してるし、俺が学生時の兵藤一誠だと知っているのは黒神眷属と一部のみ。ソーナ達も教えてるから問題無し。

「やったー☆やっぱり分かる人には分かってしまうのね!」

大はしゃぎのセラフォルー、リアス達にはどう考えても驚き合格だった様子。黒神眷属は現魔王を様付けしないで呼んでいるが、そちらが魔王ならこちら側は全てを創ったと言われる神だから。波乱に満ちたオーディションが幕を開けるが、二次試験会場は場所を変えた広いフロアの一室でやる。身内女子全員合格となったんで来たが、警備と男子達は女子達に気付かれんようフロアの扉を開けて様子見。

「どうやら選考員+数名のスタッフと織斑社長と言う感じか」

「リアス達はパイプ椅子に並んで座ってますね」

「俺っちらが気付かないのは幻術で見えないようにしてるが、織斑社長だけは見えているようだぜ」

「ま、織斑社長の正体を知っている我らにとって見えてないよう仕向けたのも」

ヴァーリチームの男子達と警備に混じるブラック・シャークの者達、幻術で見えないようにしてるのはグレモリー&シトリーの眷属女子達にいらん緊張をさせない為。セラフォルーと黒歌とルフェイを含めた三十名程度、半分以上がコスプレ魔法少女と言うレイヤーが合格して当たり前と言う異様な光景。一人だけ本物の魔法使いが居るけど、俺らは気にしてない。

「えー合格おめでとうございます。皆さんの合格理由は、我々の映画に対するコンセプトとマッチしてるからです。そうですね、東海林先生?」

「その通り。僕と監督と織斑社長は今回、今までに無いミルキーを作りたいと思ってるんだ。普通のキャストを求めないで、過激で!華麗で!比類なき才能を発掘して、僕らと共に新たなミルキーを作りあげていきたいのさ。ね、監督?」

「今回は実写版と言う事により、アニメ以上なリアル魔法少女にしたいと思ってる訳。幸いスポンサーが蒼い翼のお陰で、魔法少女シリーズを最高傑作に出来たのも蒼い翼のお陰なのです。今回は女優さんで持っていない、所謂素人さが欲しさの為に今回募集させてもらった。織斑社長からは何かありますかな?」

「いえいえ、お三方の言葉により全て言われてしまったので言う事は無いですよ。それよりも始めましょうか」

プロデューサが振って脚本家はキザな口調で言いながら、監督に振ると全て言われてしまったと言ってオーデションを始めようとしていた織斑社長。言う事はないと念話で来たのでな、二次試験は自己アピールと言う面接。

呼ばれた女の子が俺らの前に立ち、質問に応じながら自分をアピールしてる。グレモリー&シトリーと黒神の女子達。黒歌も一誠の前なのか普通にアピールしていて、グレモリー眷属だけ何かピンと来ないような気がする。

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「特技は?」

「悪魔祓いと斬る事だが、剣捌きには自信がある」

「今までにない魔法少女だな」

「そうですね。剣が得意な魔法少女と言う設定案ありませんでしたし」

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「どうして魔法少女になりたいと思いましたか?」

「それに関してもですが、私は魔法を覚える事により就職率を上げるスキルアップの為です。そちらの業界では分かりませんが、魔法をステータスとして覚えて北欧式は無論の事、黒魔術や白魔術に召喚魔法にも自信があります」

「設定から作っているとは。鎧まで着込んだ魔法少女も今までなかった設定であり、とても役に入っていると私は思いますね。うんうん」

「北欧式と言う事は彼女の設定は、ヨーロッパから来た者なのか。ま、そう言う設定もアリかもね」

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「魔法少女の衣装に輪っかと翼!天使魔法少女とは珍しいですね」

「今までになかった設定と言う事で考えると、やはり天使のような魔法少女もアリだと思います」

「良い発想と創造による事だ、俺達には考えもしなかったし発想自体が素晴らしいと思う」

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・・・・とまあハッキリ言ってゼノヴィアとロスヴァイセは無茶苦茶だ。普通の人間を前にして相当可笑しな事を言ってるし、真面目に答えているが、イリナだけは織斑社長からのセリフ通りに言ってた。ヴァーリ達もだが、危なく人間達にバレる所を設定だと思っているから大丈夫だろ。テンションが可笑しな方向に向いている。

「今回はとても個性的な女の子が集まっていますね」

「役から入っているのが素晴らしい。魔法が使える少女ではなく、天使や剣捌きが得意と言う設定を入れてくる発想を持っている。魔法のスティックを使いながら、剣を浮かせて敵を倒すと言うのもな」

プロデューサと織斑社長も楽しそうだし、可笑しな雰囲気出しているスタッフはどこにも居ない。やはり蒼い翼本社社長が来ているからなのか、朱乃にアーシアと白音は普通に受け答えをしている。で、セラフォルーの番が来た事で、スタッフ前に出るとお得意のくるくると可愛く回ってウインク向ける。

「レヴィアたんです☆ミルキーが大好きで、今日来ちゃいました!よろしくお願いしまーす♪ブイ☆」

「ふむ・・・・書類にも並々ならぬ想いが書かれているね」

「はい、その通りでーす、プロデューサさん!私とミルキーとの出会いは・・・・」

セラフォルーは目を爛々と輝かせながら、無垢な一般ファン少女としてマシンガントークのようにミルキーについて語る。俺らにはサッパリ分からんが、織斑社長曰くミルキーの熱狂ファンの作品語りらしい。

監督も脚本家も織斑社長も頷いているし、興味深そうに聞いている事でセラフォルーも嬉しそうだった。アピールも好印象で終わる。巨躯の漢の娘を落とした事によりミルたんについてはスルー。実際見た俺らもそうだが、あんなのも居ると言うのもどうかと思うぞ。

「じゃあ、次はリアス・グレモリーさん」

次はリアスの番となるが、本人を見ると顔を真っ赤にして体を震えている。それには理由があり、一次試験合格後に聞いたヴァーリからだと。こちらに来る前にな。

「・・・・わ、私、レヴィアタン様にもし試験を一つでも合格できたら、アピールタイムの時、レヴィアタン様の言う通りのアピールしますと言ってしまったの」

「あーそりゃご愁傷様だな。今回は一誠じゃなくて俺に頼れと言ったそうだが、軽く約束しない方が身の為だと思いな。ソーナとシーグヴァイラを見ろよ、セラフォルーの言う通りのではなく、一誠が考えたアピールを練習してるぞ」

一次試験合格時、リアスとソーナの分を用意してたようだがリアスだけ簡単に進める訳がないと思ってたそうだ。ソーナとシーグヴァイラは一誠からアピール用のを書いてたそうで、緊張しているのはグレモリー眷属の『王』のみだ。セラフォルーを見ると期待に満ちた表情を見つめていて、席を立ち俺らの前に進み深呼吸を一つして声音まで可愛く叫んだ。

「魔法少女リーア!煌めく魔法で極悪怪人を纏めて滅殺しちゃうぞ☆」

とこのように冒頭に戻って、リアスは可愛く叫んでいた場面だった。俺も正面から見ていても可愛いと思うが、次はソーナとシーグヴァイラか。

「魔法少女ソーナ!眩い魔法で凶悪魔人をたくさん消滅させちゃうもん☆」

「魔法少女ヴァイラ!至近距離からの魔法剣によりたっくさん撫で斬っちゃうぞ☆」

ソーナとシーグヴァイラのアピールを見て、セラフォルーと匙が鼻血を噴いて狂喜乱舞していた。カメラで撮ったルフェイにより、ノリノリの様子であったし真正面から見てた俺の胸ポケットにカメラがある事も。

後程サーゼクスに送るとするが、グレモリー&シトリーとセラフォルーを含む数名が合格した事により、三次試験へと進む事へなった。午後からバス移動となり、試験場所を変更し移動中リアスだけ落ち込んでた。

「・・・・死にたいわ」

「そうかしら?私としては上手く行ったと思いますよ」

「そうそう。落ち込んでるのはリアスだけだけど、私達のように慣れているのもイベントと言う社会勉強のお陰ね」

リアス以外のメンツは楽しそうにしてたし、俺達もグレモリー眷属も必死に励まそうとしていた。シトリー眷属もだが、ソーナとシーグヴァイラが予想以上に楽しんでる所は見た事ないだろう。ルフェイも合格なので喜んでいた、アーサーも兄として妹の必死過ぎる演技に感動したらしい。織斑社長は黒塗りの車に乗って先に到着していたし、バスが到着となった場所は港近くにある廃工場。

「ここでは何を審査するんだ?」

「どうやら撮影形式の演技チェックだそうですよ、撮影現場もですが力の籠った現場のようですね」

「俺っちらもそうだが、俺としてはあちら側が気になってしょうがないぜ」

美猴が気になって指を差した方向には、物陰から黒いローブ着込んだ怪しい女性が複数出てきた。織斑社長による指パッチンにより、合格者とスタッフ達を眠らせて安全としてバス周辺にブラック・シャークが展開。全員寝た所を確認後、俺らも一般人が乗ったバスを前にして待機。

「私達は『禍の団』一派である『ニルレム』に属する魔法使いだ!我ら魔法の使い手を侮辱せし魔王レヴィアタンに抗議をしに来た」

「予想通りに出て来たと言う訳か、まあこっちだってわざわざ人除けにと準備させた場所だ。ここなら一般人の目から誤魔化せるだろう」

「何でコイツらが出て来た後になって、監督さん達全員をバスに移動させているの!って社長さんも一般人だから眠らせなきゃ」

「セラフォルー、織斑社長が先程何て言ってたか思い出したか?」

やはりと言うか予定通りに現れたテロリスト『禍の団』一派のニルレムとは、想定内に動いてくれたお陰で楽が出来た。セラフォルーがいくら俺を眠らせようとしても、ヴァーリが言ったようにこっちにとって作戦通りとなる。例のセラフォルー狙いなら、コイツらを餌にして誘き寄せるのが狙い。社長秘書は下がったが、俺は空間から銃と剣を取り出す。

「さてとソーナにシーグヴァイラよ。予定通りに進めるぞ」

「畏まりました織斑社長。と言う訳で姉様、コイツらを叩きのめすチャンスがやってきました」

「ソーナちゃんが何で織斑社長と意思疎通してるか分からないけど、そう言うのなら分かったよ☆リアスちゃんも協力してね!魔法少女対魔法少女なのよ!魔法を煌めかせましょう!良い?昨夜練習通りの掛け声で行くの!」

「ええっ!?こんな場所でですか!?」

普通のリアクションならそうなるが、ソーナが着ているのはリアスのように一度着てしまうと魔法の掛け声によって脱げなくなってしまう。ならばソーナとシーグヴァイラが着ているのだけ創り直した。この状況での無茶振りで驚いていたが、ソーナ達は寧ろやる気を出した所。

「女の魔術師を舐めるな!」

「死ぬがいい、悪魔共!」

「おーい早くしてくれ。俺が防いでいる時に早くやっちまえ!」

「と言う訳でやります。リアスもそろそろ覚悟して下さいな、そちらが着ている魔法少女の衣装は一度着てしまうと魔力放つまで脱げないみたいですし。たまにはマジカル魔力を放ちますわよ」

「ええっ!この服にはそんな効果を施してる何て!?」

不満を漏らしてるが敵は待ってくれないので、魔法陣を展開して炎・雷・水と様々な属性魔法を放ってきた。それを全て無効化により、受け止めていたが早くしないと織斑社長が怒る前に片付けないと。檄を飛ばしながらリアスはプルプルと全身を震わせて、目元に涙を溜めながらヤケクソ気味に大きく叫ぶ時には社長は俺らの元に居た。

「グレモリースティィィィィィィィック!」

「やっとやる気が出ましたか。私達もやりますよ、シトリースティィィィィィィィィック!」

「パパッと片付けますか。ヴァイラスティィィィィィィィィック!」

胸の飾りからラブリーなエフェクトを放ちつつ、魔法のスティックが出現する。ソーナとシーグヴァイラはノリノリで魔法の杖を取り出した。取り出し方法も同じだけどテンションだけ違う。恥辱の涙を流す者も居れば杖による攻撃したかった者。

セラフォルーも自前スティックを取り出して、両眷属の女性陣に声掛けしながら即席連携プレイを見せる。ちなみに男性陣諸君は、ヴァーリとブラック・シャークによって動くなと命令を受けた。

「さあ行くわよ、皆!レヴィアビィィィィムッ!」

「リーア・シャイニング・ラブ・ファイヤァァァァァッ!」

「ソーナ・ライトニング・アクア・ジャスティィィィィィスッ!」

「ヴァイラ・エレメント・ソード・デスティィィィィィニー!」

魔王を筆頭にリアスとソーナ&シーグヴァイラの強烈なマジカル攻撃!それに加えたグレモリー&シトリーにより追撃も加わり、膨大な魔力が撮影現場にて爆発させてる。リアスの魔力が発動瞬間、可愛らしい星マークやハートマークが撒き散られてた。

「きゃぁぁああああああああっ!」

「おおっ!これこそ我らが求めていた映像にしたい程だ」

「あの織斑社長。これを再現なさるおつもりですか?」

「何を言ってるんだヴァーリ。映画にてモノホンを見せてもらったのだからな」

最後だけいつも通りに話してしまったので、一瞬バレたか?と思ったが聞こえていたのはヴァーリ達のみだったので一安心。威力を抑えなかったのか、撮影会場が滅茶苦茶になっていた。流石の魔法使い達も太刀打ち出来ない程の威力、テロリストの魔女達はコスプレ悪魔によるマジカル攻撃で倒された。戦いが終わると気絶した魔女達を捕縛させて、ルフェイによる転移魔法で送られた様子。冥界にな。

「・・・・もう、こういうのは懲り懲りだわ」

「流石の姉様ではあるけど、とても楽しかったのは私とシーグヴァイラだけかしら?」

「そうね。これに懲りて巻き込まないで欲しいわ、これでは折角撮影に来たのだから」

恥辱に耐えて、息を吐くリアス達女子とテンションアゲアゲのソーナとシーグヴァイラ。突然軽い音が鳴り響き、セラフォルーとロスヴァイセにソーナ達黒神側以外の女子達の魔法少女衣装が消え去った。そのお陰で全裸になってしまい、俺達男性陣は後ろを向いたが織斑社長だけは普通に声掛けしてた。

「おいセラフォルー。これはどう言う事だ?」

「あれま。戦闘した際に衣装へ施した特殊加工術式が解けたのかしら?」

『キャアアアアアアアアアアアアっ!』

「とりあえずお前らはこれを巻いておけ」

女性陣の多くが手で体を隠しながら悲鳴上げてたが、特殊加工術式してないソーナ達とゼノヴィアや朱乃のように裸となっても冷静になっていた。バスタオルを渡すと裸祭りにも関わらず男性陣は、全員バスタオル配布終えた所で振り返る。

「ところで貴方は何者?魔法を使えるから一般人ではなさそうね」

「貴方は何者なの?答えによっては・・・・」

「おいおい。俺を尋問する何て出来る訳ねえだろう。俺は蒼い翼本社社長として、世界中に支社を持っていて政治や経済にも影響を与えている。勿論冥界にもだが、俺の正体が知りたければ兵藤一誠にでも聞けばいいさ」

爆撃された廃工場を元に戻して戦闘前の状況へ戻し、女性陣の服を全裸前に戻した事で魔法少女へとな。いつの間にか起きた撮影スタッフと合格者、これから三次試験を行うと告げるとリアス達は勘弁してくれと言っても織斑社長がやれと言う命令。

顔を真っ赤にしながら三次試験をやったリアス達眷属女子とノリノリにやったソーナ達。試験が終わりオーディション終了後、社長曰く俺の正体を知りたければ兵藤一誠に聞けと。

「俺は本社に戻らせてもらうし、この後合格者を決めるんでね。じゃ、俺らは帰る」

「お疲れ様でした。それで?」

「夕方には戻る。ちょいと野暮用だが、リアス達にはすぐに戻るとな」

と言う事で、グレモリー&シトリーの眷属とセラフォルーが気になった言葉、織斑社長の正体が知りたければ兵藤一誠に聞けと言う事で人間界本家に行く。戻ると当然のように出かけているとメイドからだが、もうすぐ夕方になる頃に戻ると聞いて紅茶飲みながら待っていた。一方俺は蒼い翼本社へ戻り、今回のオーディションについてミルキー役について話し合った。

「では今回のミルキー役はどうしますか?」

「お前らも知っての通り、冥界の現魔王であるセラフォルー・レヴィアタンが来ていた。冥界でも映画撮ったが、人間界でもやらせようかと思う。どうかな」

「全員一致したようですので、今回の合格発表を織斑社長が持っていて下さい。後程、撮影現場に呼んで頂ければ」

「まさか三大勢力の者らが、アニメ制作側に居るとは思うまい。と言う訳で劇場版については決定と言う事になるが、例の一件についてはそちら側でアポしてくれよ」

会議終了後、編集室で今回撮ったリアス達の魔法少女姿をそれぞれ分けて編集する。題名は『劇場版実写版魔法少女ミルキーのオーディション』と名付けて、円盤に焼き付けて二枚出来上がった所でケースに入れて人間界本家へ戻った。その頃には容姿を兵藤一誠に戻り、リビングに向かったら眷属女子と男子とヴァーリ達がお茶を飲んで座っていた。

「お、やっと帰ったか一誠」

「ただいまだヴァーリ。ところで今回のオーディションについてどうだったんだ?」

「とても有意義な時間だったようで、ところで織斑社長からなのですが」

「アイツから書類渡されたから何だ?と思えば今回のオーディション結果だそうだ、ちなみに幻と言われた零達也に出会えてよかったな」

「まさかと思うけど織斑社長が零達也だと言いたいの?一誠ちゃん」

織斑社長は本社社長であるが、実は蒼い翼CEO零達也なのだと教えるとアレが幻や伝説とも言われた人物に出会えるとは思わなかったらしい。合格者決定と言う事で緊迫状態になったが、合格者は当然セラフォルーとなった事で歓喜した。

次の日から撮影が始まり、人間界本家にある地下空間なら時間が経っても地上だと数分になる。セラフォルーが魔法少女ミルキーの衣装を着て、撮影が始まったが勿論我らも見学していた。

「あらあら、セラフォルー様は張切って撮影してますわね」

「まあな~それにスタッフのほとんどが冥界から来た者ばかりだし、外見と中身を俺ら蒼い翼によって人間コーティングさせている」

「確か人間界に住みたい時、ちゃんとした試験やマニュアルを読んで合格しないと生活できないと聞いてます」

「冥界から来た者らの仲介役として蒼い翼がやるが、その後からは自分でやっているから犯罪を起こすと強制送還となっちまう」

しばらく見学していると全ての撮影が終わったのか、魔法少女ミルキー役のセラフォルーはクランクアップとなり花束が渡される。撮影スタッフと共に帰ったが、後程冥界に居るサーゼクス宛てに例の円盤を送った。小型魔法陣でこれは何だ?と聞いてくると見れば分かると言って、電話を一度切ってしばらくするとメールで最高だったと感想を貰った。

「ソーナ達が出ていたのも焼いたが何時見る?」

「今は家族旅行前なのですから、後々に一緒に見ましょう」

「だな。サーゼクスに送ったが、最高だったと絶賛されたよ」

「私達はノリノリでしたが、リアス達眷属女子達は二度とやりたくないと言ってたね。ま、私らはまたやりたいわ」

俺達が家族旅行に行ってる間、副社長が不合格者をエキストラとして撮影日に呼んだ。参加者達全員に、魔法少女ミルキーシリーズのレア物をタダで配布した。サイン入り色紙やポスターや実際使ったアイテムとかを。

劇場版が完成したのは学園祭が終わった次の日、プレミアム上映会が行うとの事により見に行った俺達。上映後にミルキー役のセラフォルーが挨拶して織斑社長となった俺も挨拶をしたのだった。 
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