こんなチートでもありですかい?そうですかい。
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プロローグ。変人、転生す。
は?
気がつくと四方が真っ白な空間に立っていた。
いや、立つという言葉が相応しいのだろうか?上も下も、奥行きでさえも限度がないような・・・まさに白い宇宙といったところだ。
ここまで考えた瞬間、自分は夢でないことに気づく。他人の夢はどうか知らんが、自分の夢はとは基本、客観的に自分の姿が映るものだ。
<そうだ、夢ではない。>
突然声が聞こえてくる。自分は声の正体を探すために首を動かすと・・・・何やらエラそうに佇む金髪の幼女を見つけた。
1.誰?
2.ここ何処?
3.なんで白いの?
4.なんで幼女?
5.つうかなんでエラそうにふんぞり返ってんの?
挙げればきりがないほどの疑問が瞬時に思いつくが、とりあえず相手の反応を待つことにする。
「・・・・」
「・・・・」
何故か睨みつけられる俺。とりあえず何で睨みつけられるか考える。
おそらくあの顔は望んだ反応が得られなかった時の顔だ。ん~質問して欲しかったのか?
「とりあえず、あなたは誰ですか?Who are you?の方がいいか?」
「日本語で良いぞ。」
日本語でいいらしい。そうか。
「I see。」
「日本語でいいといっとるだろう。」
幼女はご立腹のご様子。
「それで?俺の質問には答えてくれるの?」
「ああ、そうだな。私は・・・・神だ。」
神らしい。モ○スターエン○ンですねわかります。おかしいな。俺はAV女優でも女子アナでもないのだが・・・・
「違う。あんな陳家な芸人と一緒にするな。私は神々の一柱。魂を管理する者。」
「死神じゃないですか。」
「そうとも言うな。」
ニヤリと口端を釣り上げる幼女神。あれ?幼女な神じゃなくて幼女の神みたいになっちた。別名ロリ神ですね。
「そんで?その死神さんがなんのようですかい?」
「なに、ちょっと世界を救ってきてほしいだけさ。」
大きく出ましたね。魔王でも倒すのですか?
「魔王ではないさ。」
「違うのですか?」
「貴様にしてもらいたいのは異世界に赴き、あるものを討伐。その名は・・『アンリ・マユ』」
「はぁ、アリンコですか。」
キメラアントみたいのだったら辞退しようと思う。うん。無理。
「違う!!貴様、『Fate/stay night』を知らんのか!?」
「承知でござんす。」
「では、アンリ・マユを知らんのか?」
「知らんでござんす。」
Fateね~懐かしい言葉を聞いた。たしか学生の頃だったよな。高校か大学かは忘れたがそんな頃だ。
ん~アンリ・マユかー。・・・・全く思い出せん。思い出せるのはえ~と・・・・
『ダメットさん』
もうダメぽ。これが最初に浮かぶ時点で、もはやダメな気がする。しかし言葉だけ。誰を指しているかわからん。
俺の拳が光って唸る~って感じの人だった気がする。手が早くて速い。あっ、名言思い出した。
じゃんけん・・・・死ねっ!!!!
『なんかゴチャゴチャ理屈っぽい世界観』
ガイア、アラヤ、抑止力、アリストテレス、真祖、死徒、根源『』、魔法。あれ?意外に覚えてるぞ?やるな俺。
『腹ペコ王』
なんか可愛い奴だった気がする。貧乏なんですね。王様なのに不憫な・・・
『ナントカアクマ』
たしかこんな感じで呼ばれてた気がする。大丈夫。顔は覚えているぞ。名前は忘れた。確かヒロインだったな。多分。Maybe。Perhaps。
『厨二っぽい主人公』
日本人だけど赤い髪。手から剣。弓も使うよ!色々だせるよ!鈍感なのだ!だった気がする。まぁぶっちゃけよく覚えていない。
ああ、名前は覚えているぞ。エミヤだろ?漢字は忘れた。下の名前も忘れた。
「はぁ。人選を間違えたかな~」
「元気だせよ。そのうちいいことあるさ。」
「あなたのせいで落ち込んでんの!」
お?エラそうな雰囲気がなくなったな。そっちの方が可愛いぞ幼女。
「幼女言うな!!」
「これは失敬。」
うぅ~~~。と幼女はご立腹のご様子。
「まぁ。仕方がないわ。もう選んじゃったし。魂の色も当てにならないわね。」
「変人具合に定評のある自分です。」
「と!り!あ!え!ず!あなたには『アンリ・マユ』を倒してもらいます。」
「それって簡単に倒せるの?」
「簡単に倒せるならわざわざこんなことしないわ。」
「ですよね~」
「あなたホントに忘れてるみたいだし、簡潔に説明しておくわ。」
説明中~
「ほんほん。この世の全ての悪を体現する悪魔ですかー」
「そうよ。人は『アンリ・マユ』からは逃れられないわ。聖杯の力を吸って完全に現界したら、滅亡ね。」
「ですが、だからって神様が何で介入するんですか?それに普通ゲームってハッピーエンドでしょ?ほっといても大丈夫じゃね?」
「普通ならね。あなたが行く世界は『アンリ・マユ』が何らかの形で現界することが分かってる世界よ。
だから何とかして阻止しようとしているの。でないと、わざわざこんなことさせようとしないわ。」
地球人滅亡限定のバットエンドですか。何という世界。
「私は魂を管理する者よ。世界を管理する者からすればどうでもいいことでしょうが、私にとっては地球人滅亡は痛手よ。大量の魂を浄化しないといけなくなるから。」
「神様って色々いるんですか?」
「いるわ。役割、使命が様々にあることは人であろうが神であろうが同じよ。私の使命は新たな魂の作成と古い魂の浄化。世界を管理する彼は世界の存続。」
使命かーわかるぞー!自分もロボットを作ることが使命であった。まだ作れてないが・・・・
「そう言えば自分は死んでるんですかね?」
「ここに居るってことはそうなるわ。普通なら浄化して色を落してから再利用するか、汚れ具合を見て新しい魂を作らせて貰っているけれどね。」
「さよですか。話を戻しますけど、どうやって倒すんですかい?」
「いまのあなたなら無理ね。でも大丈夫よ。色はあなたのままで魂をつくりかえてあげるから。」
魂を作りかえる?
「どう作るかを考える必要はないわ。要望があったら言ってね。」
「じゃ、ネコにしてください。」
「却下。」
「一言ですかい。」
「当たり前よ!あなた倒す気あるの!?」
「何言っとるんですか。あっ、猫だ。超ラブリー。悪ってなんだ?糞喰らえ。猫だ猫。今日から俺はこの世の全ての猫になる!ってなるんじゃよ」
「ならないわよ!!」
「さいですかい。」
アリンコは猫が嫌いらしい。けっ!非国民めが!!
「普通さ。あの漫画やアニメの技とか能力を使える様にしてくれーって言うんじゃないの?」
「ところがどっこいこの男、普通じゃないのさ。」
「それはもう分ってるわ。」
「つまり。勝てる様にどうにかしてやるから要件を言え。ってこと?」
「そうよ。」
マジか。戦闘するの?別に殴る蹴るぐらいなら良いけどさ、呪い?みたいなものどうやって勝つの?アレか、概念ごとブッ飛ばすって奴か。
よし、なら・・チートするか。
「じゃあさ。地球が生んだ真祖、星が作ったアリストテレス。って風にこの世界観って規模が大きくなると強くなっていくじゃん?」
「まさか真祖に・・いやアリストテレスにしろっていうの?」
呆れたように効いてくる幼女。所がどっこい違うのだよ幼女。
「・・・・何が違うのよ。」
「なんだ、幼女発言にはツッコミ入れんのか?」
「そんなことどうでもいいのよ!!っていうかあんたも心読まれてることに何も感じないの!?」
「?特に何も。あっ、わざわざ声に出さないでもいいのかな~って感じるよ?でもしゃべりたいからしゃべる。」
「・・あなたに普通の発言を求めた私がバカだったわ。・・・・もういいから続けて。」
「ふむ。では、規模が大きくなる程って言うなら『宇宙を作った意思』が作る、人類の滅亡を防ぐ守護者ってのはどうだい?」
なんか幼女は口を開けて、アボーンと呆然としている。
「それってつまり・・・・」
「まぁ、とりあえず最強にしておいて?ってことッス」
「・・・・正直言うと魂だけじゃなくて、世界の設定も変えないといけないから私の管轄外よ。」
「お?それって無理ってこと?」
「いや、世界の管理者に進言してみるわ。多分大丈夫よ。なにせあいつは世界の危機になるたんびに私のところから魂を借りていくんだから。全く!」
ふむ。神様たちにも人(神か?)付き合いがあるんだな。
「じゃ、あいつに許可取って設定の変更が終わったらすぐに作成にうつるわよ。いったん意識を失うからね。」
「は~い。」
「あと、魂をつくりかえたら人間の赤子の中に入れて成熟させないといけないから転生と言う形になるわよ。」
「え~」
「文句をいわない!あとこの関係上、『宇宙を作った意思』が作る人類の滅亡を防ぐ守護者・・長いわね。は、人間がなるってことにしておくから心配しないでね?」
なんの心配があるのかわかんないけど・・まぁいいや。
「了解だ。問題ない。」
「・・・・最後に、『『宇宙を作った意思』が作る人類の滅亡を防ぐ守護者』は長いから
『大いなる意思の使徒』アポストロスでいいかしら。」
「了解だ。問題ない。(つうかどうでもいい)」
「(不安だ・・果てしなく不安だ・・・・)」
こうして私、晋吾は猫嫌いのアリンコ退治のため、異世界に赴くのであった。
「だからアリじゃないって言ってるでしょ!あんたほんとに分ってるの!?」
「肯定だ。問題ない。」
「(不安だ・・果てしなく不安だ・・・・)」
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