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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1591話

 綾子に強引に連れてこられた俺の姿は、当然ながらルクセンブルク基地で俺に与えられた部屋の中にあった。
 2人共ベッドの上で、現在はTVへと視線を向けている。
 ベッドの上ではあるが、俺も綾子も服は着たままだ。
 当然そういう行為には及んでいない。
 ……まぁ、俺は座っている綾子に膝枕をして貰っているから、そういう行為という定義によってはアウトになる可能性もあるのだが。
 ともあれ、俺と綾子はイチャついた時間を過ごしていた訳だが……

「失礼します、アクセル代表。少しよろしいでしょうか?」

 扉の外からそんな声が……聞き覚えのある声が聞こえてくる。
 その声が誰の声なのかと言われれば、考えるまでもない。
 このまま膝枕の体勢でその声の主……サリィを部屋に入れようかと思ったが、俺が口を開くよりも前に綾子は俺の頭の下から自分の膝を抜いて、少し離れた場所へと移動する。
 それでもベッドの上から降りたりしなかったのは、綾子も色々と思うところがあったのだろう。
 そんな綾子に視線で促され、仕方がなく口を開く。

「入ってもいいぞ」
「失礼しま……失礼しました」

 部屋の中で、俺と綾子が2人共ベッドの上にいるのを見て、言葉を途中で止めたサリィがそう言って部屋を出ようとする。
 いや、言い換えなくてもそのまま失礼しましたといけたような気がするんだがな。

「別に問題はない。俺も綾子も裸な訳じゃないしな。ただ、こうして一緒にTVを見てただけだから、気にするな」
「そうですか? その……」

 俺の言葉だけでは信用出来ないのか、サリィの視線は綾子へと向けられた。
 ……一応、俺がシャドウミラーの代表という立場なんだけどな。
 まぁ、実際にはシャドウミラーの運営とかそういうのは凛に任せきりだけど。

「ああ、勿論構わない。それともあたしは席を外そうか?」
「いえ、ここにいて下さい。……アクセル代表の部屋で2人きりになるのは色々と危険そうですし」

 一瞬俺の方を見ながら、悪戯っぽい笑みと共にサリィが答える。
 それを聞いた綾子は、何故か怒るどころか笑みすら浮かべて口を開く。

「そうだな。アクセルと一緒の部屋にいるのは危険か」
「……随分な言われようだな」

 少しだけ不満そうに呟くと、それを聞いたサリィはとんでもないと首を横に振る。

「私が知っている限り、綾子と凛という2人を……それも、ちょっとその辺では見る事が出来ないような美人2人両方に手を出しているのですから、私が身の危険を感じても仕方のないことでは?」
「随分はっきりと言うんだな。いや、そう言われれば俺からは何も言えないが」

 つい昨日までのサリィは、俺と接する時にこんな風に冗談を言うようなタイプじゃなかったと思うんだが。
 まぁ、サリィの中で色々とあったのだろう。
 俺も別に格式張ったやり取りを好むって訳じゃないし、人前とかで馴れ馴れしくしないのであれば、こちらとしても特に何とも思わない。

「アクセル代表のこれまでの態度を見ての判断です」
「……で、わざわざ俺に対して嫌味を言いに来たのか?」
「いえ、勿論違います。無人機の件は上に報告しました。何とかOZの情報を得る事が出来ないかどうか、試してみるそうです」
「そうか。上手くいくといいんだけどな」

 そう呟きながらも、俺は難しいだろうと考える。
 エリートと一般人の軍隊という事であれば、SEED世界のコーディネイターとナチュラルの件がある。
 エリートだからなのか、コーディネイターはスパイの類を育てているという話は聞いた事がない。
 純粋にスパイという一点では、コーディネイターよりもナチュラルの方が上だった。
 いや、勿論俺が知らないだけで、実はコーディネイターにも凄腕のスパイとかいるかもしれないが。
 少なくても、俺が知ってる限りでは防諜戦という一分野においてはナチュラルの方が上だったと思う。
 そんなSEED世界と違って、このW世界ではスパイ技術という点でも連合軍よりもOZの方が上だ。
 その辺は連合軍の中にOZの手の者が何人も入り込んでいるのを見れば、明らかだろう。
 勿論OZだって全員がトレーズに心酔している訳ではない以上、金やら地位やら女やらで情報を得る事は不可能じゃないが……どうだろうな。

「はい。私もそうなるように願っています。それで、本題ですが……」

 ああ、そう言えば昨日もロームフェラ財団の上層部の屋敷を破壊する件で来たんだったな。

「デルマイユが怒り狂ってるって話だったな」
「はい。直接的な損害もそうですが、面子を潰されたのが大きいようです」
「だろうな」

 自分の屋敷を潰されたのだから、面子は丸潰れだろうしな。
 特にデルマイユの場合は自己評価が異様な程に高く、プライドも高い。
 ……その割りには誇りは埃の如き存在としか思ってないようだが。

「それで、出来ればこのままデルマイユが持っている他の屋敷を集中的に攻撃して欲しいという要望が上の方から来ていますが……どうでしょう?」
「俺は構わないが、戦力はそうそう出せないだろう?」

 その辺は以前考えた時と同様だ。
 ルクセンブルク基地の護衛としてここにいる以上、ガンダムやトールギスが他の場所に姿を現したら、その隙を突くかのようにルクセンブルク基地が襲撃されかねない。
 何より……

「トールギスは改修作業中だしな」

 綾子の言葉に無言で頷く。
 トールギスの改修作業はそれなりに大きいものだ。
 特に関節部分をガンダニュウム合金製に変えるというのは、この前見た時みたいに一度全部分解する必要があるしな。
 それ以外にも、関節を変えたらエラーが起きないかとか、その辺もしっかりと検査する必要がある。

「ええ。ですので、出来ればエアリーズが……もしくは綾子さんのトーラスでお願い出来ないかと」
「……エアリーズかトーラス、か。意外と悪くない選択かもな」

 トールギスやガンダムと違い、トーラスはOZにとっても一般的な機体だ。
 勿論地上でトーラスを使用しているのは、現在のところ綾子だけだ。
 つまり、トーラスが動いたとなると当然シャドウミラーが動いたとOZも判断するだろう。
 だが、実際にはトーラス以外に出てくる機体はなく、トールギスもガンダムも姿を現さない。
 そうなると、OZの方でも色々と混乱する……か?
 まぁ、この基地にも当然OZのスパイはまだいると見てもいいだろうし、トールギスが改修作業中だというのはOZも知っている筈だ。
 となると、ガンダムか。
 ……五飛にはこれ見よがしに連合軍のパイロット達と模擬戦でもやって貰うか?
 そうすれば、ルクセンブルク基地にはガンダムがいるというのを示せる訳で……

「どうでしょう?」
「分かった。俺は構わない。綾子はどうだ?」
「あたし? 勿論構わないわよ? OZのパイロットにどういう相手がいるのか知らないけど、トーラスなら余程の事がない限りはどうにか出来るだろうし」

 自信に満ちた言葉が綾子の口から発せられる。
 これで実力がなければただの馬鹿に等しいのだが、綾子の場合は純粋に実力を持っての言葉だ。
 であれば、こちらとしてもそれを引き受けるのに異論はない。

「分かった。綾子がいいようなら、こっちも構わない。それで、いつ出る?」
「出来れば早い方がいいので、可能であればこれから……というのは無理でしょうから、明日にでも」
「いや、今日でいいぞ」
「え?」

 まさか俺の口からいきなりそんな言葉が出てくるとは思わなかったのか、サリィは間の抜けた声を上げる。

「幸い今日は特に何かやるべき事はないし……敢えて上げるとすれば、綾子と一緒に過ごすだけだしな」

 綾子の方に視線を向けると、それに返ってきたのは小さく肩を竦めるという行為。
 そして少し呆れたように口を開く。

「アクセルの事だから、すぐに行くと言うのは分かってたよ。それにトーラスの改修作業も終わってるから、その慣らしという意味もあるし」

 そう告げる綾子の言葉に、次に驚くのはサリィだ。
 まぁ、言うまでもなく、まさか今から行くと提案されるとは思ってもみなかったのだろう。
 普通なら、それが当然だった。
 だが、俺達の場合はとてもではないが普通と言える存在ではない。
 それこそ、ちょっとそこまで買い物に行く感覚で、OZに対して攻撃出来るのだ。
 ……ちょっとそこまでの買い物感覚で屋敷を潰され、金目の物を奪われるデルマイユが多少哀れではあるが。
 いや、でも実質的にOZを支配しているロームフェラ財団の最高指導者なのだから、これくらいの危険は覚悟していてもおかしくはない筈だ。……うん、取りあえずそういう事にしておくか。

「えっと、その……本当に今から行くんですか? それならこちらも準備しますが」

 本当に? と言いたげなサリィの様子に、俺は改めて綾子に視線を向ける。
 そんな俺の視線に、綾子は小さく頷きだけを返してきた。

「折角新品のMS輸送機を貰ったんだ。それを試すという意味でも、そんなに悪くないと思うぞ」

 個人的には、寧ろ大歓迎と言ってもいい。
 デルマイユは色々と問題のある人物ではあるが、少なくても芸術とかに対する審美眼は確かなものだ。
 それに家具の類の趣味もいい。
 ぶっちゃけた話、デルマイユの屋敷を襲撃するというのは俺にとって利益しかもたらさなかったりする。
 いや、勿論色々と危険もあるだろうが。
 このルクセンブルク基地が襲撃される危険性とかを考えれば、その辺りは明らかだろう。

「あ、それと……出来れば人のいない場所を選んでくれないか? MSに乗ってる相手ならともかく、普通の人がいる場所を攻撃するのは、あたしにはちょっと……」

 綾子が少し言いにくそうにサリィに告げる。
 まぁ、それはおかしくない。
 半サーヴァントになって、それなりに戦いの経験は積んできた綾子だし、このW世界で俺と合流してからはMSを使っての戦闘にも慣れてきた。
 だが、それはあくまでも自分と戦うつもりがある相手との戦いであり、何の罪もない一般人をその手に掛けるというのはその性格から出来ないだろう。

「……分かりました。では、すぐに準備してきます」

 俺の言葉がどこまでも本気だと理解したのだろう。綾子の要請もあって、サリィは頷いて部屋を出ていく……前に、その背中に声を掛ける。

「襲う予定のデルマイユの屋敷の選別は任せるけど、出来ればここから近い場所にしてくれ。多分ないと思うが、もし本当に俺達がいない間にルクセンブルク基地が攻撃されたら、少しでも早く戻りたいからな」
「了解しました」

 そう告げ、今度こそ本当にサリィは去っていく。
 ただ、場所がどれだけ近くても、影のゲートを使って転移とか出来る筈もなし、システムXNも同様に見せる訳にもいかないし。
 だとすれば、結局移動についてはMS輸送機な訳で……改修したのならともかく、今の連合軍にそんな余裕がある筈もない。
 だとすれば、当然のように今の状況のままで使うしかなく、だとすればデルマイユ所有の建物を破壊するにしても、その場所まで行くのに相応の時間は掛かる。
 ……MS輸送機の速度アップは最優先の改修事項だよな。
 ただ、最高速度を上げれば当然燃費も悪くなる。
 その辺りも色々と難しい。
 いや、それは今考えるべき事じゃないか。
 今はとにかく、出撃の準備をする方が先か。

「じゃあ、トーラスの準備は任せた。整備員に言えば問題なくMS輸送機まで運んでくれる筈だ。俺は五飛に話を通してくる」
「分かった」

 短く言葉を交わすと、俺と綾子はそのまま別行動となる。
 本音を言えば、もう少し綾子と2人きりのゆっくりとした時間を過ごしたかったんだが……まぁ、これからの事を考えると、そうも言ってられないか。
 ともあれ、綾子と別れて俺は五飛を探して基地の中を歩き回る。
 幸い俺にしろ、綾子にしろ、そして五飛にしろ……このルクセンブルク基地では非常に目立つし、注目の的だ。
 そんな訳で、五飛がいる場所を数人の軍人に聞けばすぐに分かった。
 ……ちょっと前に俺が連合軍の軍人と生身の訓練をやった、あの道場にいるらしい。
 生真面目な五飛の性格を考えれば、休日も訓練をしているというのはそんなにおかしな話じゃない。
 まぁ、その訓練をどこでやるのかというのは、選択肢が多いのだが。
 そうして道場の中へと入っていくと、そこでは青龍刀を振り回している五飛の姿があった。
 以前は周囲に休憩をしている連合軍の軍人とかが結構いたのだが、どんな理由があるのか今日はいない。……五飛が追い出したんじゃないといいけど。

「五飛」
「……アクセルか」

 青龍刀……ただし模擬刀を空中で止めると、五飛の視線が俺に向けられる。

「俺と綾子はデルマイユの持っている屋敷の襲撃を行う事になった。五飛は基地の外で、リーオーの模擬戦をやってくれ」
「模擬戦を? なるほど、ここを攻められないようにする為か」
「そうだ。頼んだぞ」
「分かった。そのくらいは任せておけ」

 こうして五飛と話を付け……俺と綾子はデルマイユの所有している屋敷を襲撃すべく、MS輸送機でルクセンブルク基地を発つのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1035
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1309 
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