サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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駐在所にて
フブキ巡査:「さぁ、どうぞ座って」
フブキはコーヒーを淹れ、
ヒロシは駐在所の椅子に腰を下ろした。
フブキ:「疑ってしまった謝罪も込めて、
タクシー代は私が払うから気にしないでねっ」
トポポポ(コーヒー)
ヒロシ:「あの、、。フブキ巡査は
15年前の事件を捜査しているんですか?」
トポ、、、(コーヒー)
ヒロシの発言にフブキ巡査は一瞬
コーヒーを淹れる手を止めた。
フブキ巡査:「いきなり来るわね(質問)、、」
ヒロシ:「あまり長居は出来ないので、
聞ける時に聞いておこうと思いましてっ」
フブキ:「、、えぇそうよっ。
母さんと入れ替わりで警察になって
10年間は普通に警察をやってたんだけど、
五年前に”その話”を聞いてからずっと
気になってね、、。姉さん達がいる中、
私だけあの事件とシルフを追ってるわ、、、。
でもまぁ、どの街にも隣接してない町だから
中々情報を得るのは難しいけどね、、」
ヒロシ:「だだ、その代わり万が一
危険な目に遭ったとしても、
大事な物(家族)を守る事は出来る。
だから敢えて仕事で
問題を起こして、シルフの場所から
離れたここに来たって訳ですか、、。
あきちゃんやおばあさんを巻き込まないように」
フブキ巡査:「中々鋭いわね、、。
ただ、あたしがここに来た理由は他にもあるわ」
ヒロシ:「もう一つ?」
フブキ巡査:「そうよ、、。半年前、
私がタマムシ署に居た頃、
奇妙な記事をネットで見つけてね、、」
ヒロシ:「奇妙な記事?」
フブキ巡査:「えぇ、、、Dr.Kという人物が
載せていた、”ポケモン消滅事件”の資料」
ヒロシ:「あっ、、」
フブキ巡査は資料を取り出した。
フブキ巡査:「この記事には、
現役時代の母さんが推測したものに
酷似していたの。
、、、それに加え、あの事件を
研究の観点から捉えているところを見ると、
中々の大物だと考えられるわっ。」
ヒロシ:「、、、」
フブキ巡査:「このDr.Kにコンタクトをとり、
あわよくば協力体制をとって円滑に事件を
捜査しようとしたのも、目的の一つ」
ヒロシ:「、、、」
フブキ巡査:「そして、その資料を見た後
タマムシ署のネットワークを使って
どの場所からアクセスしたのか調べたところ、
ここ(グレンタウン)だったって訳っ、、。
まだ見つかってないけどね」
ヒロシ:「、、、」
スッ(ヒロシの無線機)
フブキ巡査の話を聞いたヒロシは、
無線機を取り出した。
ピッ(無線機)
フブキ巡査:「何をしてるの?」
ヒロシ:「、、、カツラさん、聞こえますか?」
ヒロシは無線機でカツラを呼び出した。
ザザッ、、、
カツラ:「、、なんじゃ?
”グレンハンバーグが売り切れてます”
だなんて冗談なら、よしておくれっ」
フブキ巡査:「カツラさん?」
ヒロシ:「俺が今連絡をとっている
このカツラさんこそが、
フブキ巡査が探している人、Dr.Kです」
フブキ巡査:「えっ!?」
カツラ:「なんじゃ?ワシのファンでも
居たのかの?、、ワシ、こうみえて
地元では有名人じゃからな」
ヒロシ:「カツラさんっ、フブキ巡査に
会うことが出来ました。フブキ巡査も
カツラさんを探していたみたいです。
Dr.Kの記事を見て、、、」
カツラ:「何っ、それは本当かの?」
フブキ巡査:「本当にDr.Kなの!?」
ヒロシ:「はいっ、いま代わりますねっ」
ヒロシは無線機をフブキ巡査に渡した。
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