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ヒーロー戦記~next,of,story~ 

作者:朱川功丞
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ルート壊滅!円盤は生物だった!

 
前書き
ヒーロー戦記もよろしく!…知ってる人いるかな? 

 
惑星エルピス。
豊かな自然と資源に恵まれたこの星は三つの大陸に分かれそれぞれの大陸が独自の発展を遂げていた。
ロボット工学が発展したガンダム大陸。
サイボーグ技術や遺伝子工学が発展したライダー大陸。
超能力者が居るとされているウルトラ大陸。
この三つの大陸は年々人種、思想の違い、改造人間という動植物の特性を持った怪人によるテロ、更には圧倒的な力を持つ怪獣や侵略者といった様々な勢力に対抗するためそれぞれの大陸から優れた力を持つ者達を集め一つの公的組織を結成した。
連邦特別大使「ZEUS」。ZEUSのメンバーが各国の事件に対応するなか、エルピス全土を巻き込む争いが勃発した。
謎の仮面の総統アポロンが各国のテロリストや侵略者等を束ね結成したネオ アクシズが引き起こした「ネオ アクシズ戦争」はヒーロー達との長く苦しい戦いの末ヒーロー達の勝利に終わった。ZEUSのメンバーの中心角アムロ・レイ、南光太郎、モロボシ・ダンは総統アポロンの意外な正体を見届け、ネオ アクシズを下す。
そして、この戦いから数年後…  








ガンダム大陸、ダカール市にあるZEUS本部。本部のビルのテラスで一人街並みを眺める青年が一人。
ガンダム大陸、そしてZEUSが誇るエースパイロット、アムロ・レイである。かつてはまだ少年の域を出ない容姿をしていたアムロも今では逞しい青年の姿を誇っていた。

「息抜きか?アムロ」

アムロに声をかけたのは上司であり盟友でもあるブライト・ノア。

「ン……まぁな。こうして街並みを見てると今でも思い出す。あの戦いの事を…そしてみんなの事も」

アムロ以外のメンバー。仮面ライダーBLACK RX  南光太郎。ウルトラセブン モロボシ・ダン。この二人は今ダカールには居ない。南光太郎は仮面ライダーとして今もどこかで旅を、モロボシ・ダンはウルトラ大陸で新しく設立された宇宙パトロール隊の隊長を勤めている。そしてここ最近のアムロの仕事は軍採用機のテストパイロットが主な仕事であった。

「一時期と比べると仕事が退屈か?」
「そうじゃ無いさ。パイロット離れは出来ないが…平和な仕事と言うのは良いものさ」

ブライトと談笑しながらアムロはふと空を見上げる。ダカールの空は先程までは晴天であったが黒雲が空を覆い雨が降ることを予感させた。

「雨が降るか。砂漠のダカールには喜ばしいが……どうも昔からカンが働きすぎる様だな俺は」
「どうしたアムロ?」
「いや……」

その時である。土砂降りの雨が降り始めたと同時にZEUS本部の非常サイレンが鳴り響き非常事態を知らせる。アムロとブライトは急いでZEUSの司令室に駆け込んだ。

「ハロ9000どうした!?」

ZEUSの司令であるメインコンピューター、ハロ9000はアムロとブライトに非常事態の内容を告げる。

「緊急事態です。各国の市と大陸を結ぶルートが続々と不通になっています。それに先程から定期通信を行っていたMACステーションとも音信不通です」
「MACステーション!?ダンが!」

市と市、大陸と大陸を結ぶルート。かつて「ネオ アクシズ戦争」時にもテロリスト達の一斉蜂起により壊滅状態にされ各国が混乱状態になった事もある。再びその時の状況の再現、そして盟友モロボシ・ダンが所属するMACステーションとの音信不通。この二つがアムロとブライトの背筋に悪寒を感じさせた。

「一体どういう事だ?各国のテロリスト残党はここ最近活動すら報告されていないと言うのに!」

その頃雨が降るダカールの街に黒ずくめの男が一人、水晶玉を掲げていた。
「来ぉぉぉい!シルバーブルーメ!」



「アムロ大尉、ブライト大佐。何者かがダカールに高速で接近中です」
「ブライト!νガンダムで出る!」
「うむ……頼むぞアムロ!」

土砂降りの雨が降りしきるダカールの街。パーソナル転送機で既にνガンダムに乗り込んだアムロが見たのは回転しながら黒雲立ち込める空を飛ぶ飛行物体であった。その形にアムロはかつて戦ったことのある侵略宇宙人が使っていた円盤を思い出す。しかしアムロにはある疑惑が一つ…

「あれは円盤…なのか?だが奴からは生命のような物すら感じる…奴は一体!?」

円盤で在りながら生物とも感じさせる飛行物体。まさに円盤生物とでも言うべき存在はνガンダムを敵と見なしたのか下部から触手を伸ばし、更に黄色い溶解液を垂れ流し始める。黄色い液体は瞬く間に帰化し酸欠ガスとしてまだ避難途中のダカールの人々を苦しませる。
伸びた触手はνガンダムを捕らえようとするがいち早く反応したアムロは触手に向かってビームライフルを連射しながら後退し円盤生物と距離をとる。

「奴め俺ごとνガンダムを補食する気か!」

いくらνガンダムと幾つもの戦いを乗り越えて来たアムロと言えど触手に捕らえられてしまったら最後。瞬く間に丸呑みにされ、消化しまうだろう。
アムロは円盤生物に接近戦は危険と判断しフィン・ファンネルを展開し伸びてくる触手に対抗する。フィン・ファンネルが触手を攻撃してる間にアムロは円盤生物本体をビームライフルによる精密射撃で確実に追い込めていく。
一切の遠距離武器を持っていないシルバーブルーメはνガンダムの攻撃に追い詰められνガンダムがトドメとばかりにバズーカを構えた時、急にそれまで伸ばしていた触手を引っ込めとある建物の上に移動し踊るように動きながらその場から離れない。

「奴め何を?」
『アムロ!あの円盤の下には学校がある!まだ逃げ遅れた子供がいるそうだ!』
「何だと!」

ブライトの通信を聞き学校をよく見ると学校の中に逃げ遅れた子供が数人助けを求めて窓から手を振っていた。

「迂闊に攻撃すれば学校を押し潰すと言うのか!なんて奴なんだ!」

アムロはこの円盤生物にウルトラ大陸に存在する怪獣と似たような物を感じていた。しかしこの円盤生物は怪獣よりも残酷残忍な知能を持っているようでありアムロは円盤生物の卑怯な手段に戦慄を覚える。
他の仲間がいればまだ打つ手が有るかも知れないが今はアムロ一人。万事休すと思われたその時!

「レオォォォォォ!」

雄叫びと共に姿を現したのは真っ赤な体に獅子の鬣を彷彿させる顔立ちをしたウルトラマン。彼の名はウルトラマンレオ。

「……ウルトラマンなのか!?」

今まで見たことも無い新たなウルトラマンの登場に驚くアムロ。一方のウルトラマンレオは素早い動きで円盤生物を掴み学校から離れた所に投げ飛ばす。そして円盤生物と組み合うが伸びてきた触手に絡まれて防戦一手となる。だがウルトラマンレオは反撃せずに身振り手振りでアムロに何かを伝えていた。

「…そうか!学校は任せろウルトラマン」

ウルトラマンレオの意図に気付いたアムロは学校に移動し逃げ遅れた子供の救出に成功する。

「よし、もう大丈夫だ。攻めるんだ!」

アムロの呼び掛けに答える様にウルトラマンレオは触手を振り払い円盤生物の下部にある口に手を突っ込み円盤生物の内部からドロドロに溶けた戦闘機の様な物を取り出した後、距離を取り円盤生物に光のスパークをぶつける技「スパーク光線」で円盤生物を爆撒させた。

「……勝ったか。あのウルトラマン、ダンの仲間か?」

勝利の余韻に浸る間も無くウルトラマンレオは空に飛び去っていく。
エルピスの平和は今終わりを告げようとしていた。ルート壊滅、新たな敵の登場……これはまだ始まりに過ぎない……
 
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