オズのビリーナ
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第九幕その十一
「大きなことを見て考えるべきよ」
「ドワーフやエルフの人達と違って」
「そうよ、あの人達はこだわりが強いから」
「小さなことに」
「それでああして仲が悪いのよ」
「お互い小さなことにこだわり過ぎなのね」
「ジャガイモはどれも美味しいでしょ」
切っても潰してもです。
「それで金も銀も奇麗でしょ」
「宝石もどれもね」
「それならそれでいいのよ」
「どっちもなの」
「それでね」
ビリーナはさらにです、ナターシャに言いました。
「パーティーでそれをはっきりさせて」
「この騒動を解決するのね」
「そうよ、ドワーフの王様に名士の人達に」
ビリーナは知恵を働かせてパーティーにお招きする人は誰がいいのかも考えていきました、まずはドワーフの人達で。
「エルフ族は闇エルフ以外にも」
「森エルフや山エルフの人達もなのね」
トロットがビリーナに聞きました。
「お呼びするのね」
「勿論海エルフの人達もよ」
「それぞれのエルフの人達も呼ぶのね」
「王様と名士の人達をね」
各エルフ族のというのです。
「そうするわ」
「じゃあカリフ王にもお話して」
「そう、お酒もご馳走も出してね」
「パーティーね」
「それを開いてそこで」
まさにというのです。
「この些細な問題を解決するわ」
「些細なんだね」
ビリーナの今の言葉にです、ジョージは目を瞬かせて聞き返しました。
「困ったお話なのに」
「だから今小さなことって言ったでしょ?」
これがビリーナの返事でした。
「私の頭の前にはね」
「じゃあオズの国のドワーフ族とエルフ族の言い合いは」
神宝もビリーナに機来ます。
「これでなんだね」
「すぐに終わるわよ」
「まあビリーナの言う通りジャガイモはどっちも美味しいね」
カルロスはジャガイモのお話をしました。
「切っても潰しても」
「そうよね、こだわることでもないわよね」
恵梨香もこうした考えでした。
「そのこだわりを消す」
「そうしたパーティーにするわよ」
確かな声で言ってです、ビリーナはパーティーの内容についてトロットとキャプテンにもお話しました。そして二人からカリフ王にお話しました。
カリフ王は二人からお話を聞いてです、こう言いました。
「ああ、成程ね」
「これならいけるわね」
「カリフ王もそう思うね」
「うん、流石はビリーナ女王だね」
ビリーナが鶏の女王だからこう呼びました。
「頭がいいよ」
「ええ、ただね」
「君達を通じて話したことはだね」
「鶏だからね」
「そう、彼女自身から言われるとね」
「ノーム族としてはなのね」
「聞くどころじゃないよ」
鶏が怖くてです、とにかくノーム族は鶏が駄目なのです。彼等にとって卵はそこまで怖いものということです。
「そこはね」
「だからビリーナもそれがわかっていてね」
「君達に話してだね」
「私達が伝えたのよ」
ビリーナの考えをです。
「そうしたのよ、じゃあね」
「よし、それでいこう」
「パーティーを開くのね」
「そうしよう、是非ね」
こう言って実際にでした、ノーム族の人達は列車をドワーフの首都と各エルフ族の首都に送ってお招きしてです。
そしてです、パーティーの用意もしました。ビリーナの考え通りに。
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