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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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79部分:第九話 知っていた罠その五


第九話 知っていた罠その五

「黄金聖闘士が小宇宙を隠せば見つけ出すのはそう簡単じゃねえしな」
「ではやはり」
「前からここに」
「悪いが味方にも悟られるわけにはいかなかった」
 姿を現わしたサガはこうジャミアン達に答えるのだった。ヘルメットだけ着けていないジェミニの黄金聖衣を着た姿で森の中に立っているのだった。
「こちらとしてもな」
「俺はわかっていましたがね」
「流石に黄金聖闘士に悟られないようにするのは無理か」
「まあ他にはわからなかったからいいでしょ」
「そうか」
「それで。サガ」
 あらためてサガに対して問うてきた。
「教皇の御命令でこちらにですか」
「そうだ、サポートを命じられてな」
 サガはこうデスマスクの問いに対して答えた。
「ここに来た。そういうことだ」
「そうですか」
「助太刀させてもらう」
 単刀直入に言ってきた。
「それでいいな」
「俺だけで充分なんですけれどね」
 デスマスクはそれを強調してみせた。
「十人全員仕留めてやるつもりでしたが」
「強情だな」
「闘うのは好きなんでね」
 彼が求めているのはそれであった。
「だからですよ」
「しかしだ。こちらも是非闘わせてもらう」
「その為に来たからですか?」
「断るというのならそれでいいが」
「渋々ですがいいですよ」
 一言多いが意外にもそれを認めるのだった。
「それでね」
「そうか。それなら」
「黄金聖闘士が一度に二人も出ますか」
 デスマスクはそのことを考えながらサガが自分の背に近付いて来るのを感じていた。
「そんなことは先の聖戦でも殆どなかったそうですがね」
「それだけ今回は特別ということだ」
 サガはデスマスクと背中で向かい合わせになったうえで言ってきた。
「この聖戦はな」
「そうですか」
「そうだ。ではいいな」
「一度言った言葉はそのままやる主義でしてね」
 自分の背中にいるサガに対して述べる。
「それでいいですよ」
「わかった。それではな」
「で、何人相手にするんですか?」
「それはわからないが」 
 サガもそれに関しては即答はできなかった。
「ただ」
「ただ?」
「そちらの相手はもう決まっているようだな」
「ごもっともで」
 狂闘士達はサガというもう一人の黄金聖闘士が戦闘に参加したことにより自然と二手に分かれてデスマスクとサガを囲んでいた。デスマスクの方には五人がいた。
「行きます、キャンサー」
「貴方の相手は私達です」
「まずは二人ってわけか?」
「違う」
「我等もいる」 
 ユニとリィナに顔を向けているとそこからサムソン達も言ってきたのだった。
「キャンサー、今までの愚弄許せぬ」
「その始末、つけさせてもらう」
「覚悟しやがれ」
 アトロムとロファールもいた。彼等は怒りに燃える瞳でデスマスクを見据えつつ彼と対峙していた。
「つまり俺は五人ってわけですね」
「私が四人か」
「まあ平等ってわけじゃないのは悪いんですが」
「何、それはいい」
 サガもそれはいいとしたのだった。
 
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