聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
785部分:第百二十一話 放たれた矢その二
第百二十一話 放たれた矢その二
その絆を確かめ合ってだ。そうしてだった。
デイモスはそのことを思い出してだ。また話すのだった。
「そのアーレス様が我々を受け入れて下さったのだ。我々を認めて下さったアーレス様を愚弄する者は例え誰であろうが許しはしない」
「狂闘士達は誰もが絶対の忠義を持っていたが」
「だからだ。アーレス様が受け入れて下さったからだ」
「それでなのか」
「そうだ。そのアーレス様を裏切ることは絶対にない」
断言だった。
「何があろうともだ」
「何があろうともか」
「そうだ、我等は誰一人としてアーレス様から離れることは永遠にない」
「我等もまた同じだが」
「その経緯は違うが忠義は同じか」
「我等もまた何度死のうがそれを変えることはない」
聖闘士達もなのだという。彼等もだというのだ。
「死のうともだ」
「死んでも生きてもそれは変わらない」
また話すのだった。
「幾らでもだ」
「そうだ、変わりはしない」
「あのアーレス様を、我々を侮蔑したあの者達には相応しくない技だ」
話は技に関するものに戻っていた。
「力はあるが心はありはしない」
「心も見ているのか」
「心が相応しくないのだ」
それをまた言ってみせたのだ。
「私のこの技にはだ。あの者達と戦う時にはだ」
「別の技か」
「あの心に相応しい技で葬る」
まさにそうするとだ。言ってみせたのである。
「そうする」
「そして私はか」
「私の最大の技で葬る」
だが彼はというのだ。その技でだというのである。
「それに相応しいからだ」
「オリンポスの神々ですら受けることはないその技で私を倒すか」
「そうだ」
言葉が再び出される。
「そういうことだ」
「では私もだ」
アイオロスも応えてだった。
構えに入ってだった。そうしてだ。
「行くぞ」
「来い、このデイモスの最大の技」
「来るか」
「受けよ、サジタリアス!」
この言葉と共にだった。その技を出したのである。
「クレッシェンドソーン!」
「むっ!?」
「この技で貴様を倒す!」
何かが見えた。それは無数の槍だった。
その槍は光速で動きアイオロスを貫こうとする。それがであった。
「私の最大の技でだ!」
「いいだろう。それではだ」
アイオロスもだった。今己の小宇宙を極限まで高めてだ。そのうえで放った技はだ。
「受けろ!」
「よし、来るがいい!」
「ケイロンズライトインパルス!!」
その技の名前が出された。そしてだ。
無数の衝撃と光の矢がデイモスを襲い掛かる。それがだった。
その攻撃を前にしてだ。デイモスは言うのだった。
「その光でか」
「そうだ、貴様を退けそして倒す」
まさにそうするというのだ。
「この無数の光でだ」
「いいだろう」
デイモスもそれを受けてだった。己の技にさらに小宇宙を込めてだ。
「ならばどちらが勝利を収めるか」
「決着をつける」
こうして互いに技をぶつけ合った。
ページ上へ戻る