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提督と艦娘達の夏休み~新メニュー開発編・3~
さてさて、まだまだ続くよ蕎麦のアレンジメニュー。前回の瓦蕎麦で思い付いたのだが、案外蕎麦って炒めても美味いんじゃね?と思ったのだ。なので思いきって、蕎麦をパスタの変わりにして『ペペロンチーノ風』に仕上げてみようと思う。しかも、片方は定番のイタリア風だが、もう片方は中華風ペペロンチーノにしてみよう。
《蕎麦DEペペロンチーノ》
・蕎麦:1人前
・にんにく:1片
・輪切り唐辛子:適量
・オリーブオイル:小さじ2
・粗挽き黒胡椒:適量(多めが美味いぞ)
・アサツキ:適量
・白いりごま:適量
蕎麦は炒めるので、茹で時間より1分程短く茹でて流水で洗い、ぬめりを取る。にんにくはスライス、ベーコンは細切り、アサツキは小口切りに。
後は普通のペペロンチーノのように炒めていく。フライパンでオリーブオイルを熱し、にんにくと唐辛子を炒めて香りを出す。ベーコンを加えてサッと炒めたら黒胡椒とめんつゆを加える。
茹でた蕎麦を加えてよく絡めたら、皿に盛り付け、アサツキと白ごまを散らして完成。
《日中伊のコラボ!中華風蕎麦ペペロンチーノ》
・蕎麦:1人前
・チャーシュー:2~3枚
・チンゲンサイ:1束
・ニラ(あれば):1本
・オリーブオイル:大さじ3
・にんにく1片
・塩、胡椒:適量
・ラー油:4~5滴
蕎麦は先程のペペロンチーノ同様、表示よりも短めに茹で上げて洗ってぬめりを取ったら、よく水気を切ってからオリーブオイル大さじ1を絡める。こうしておくと麺同士がくっつきにくくなる。
チャーシューとチンゲンサイは食べやすい大きさにカットし、ニラは3cm位の長さに。にんにくはみじん切りにしておく。
フライパンにオリーブオイルを弱火で熱し、にんにくを炒めて香りを出す。
中火にし、チャーシューとチンゲンサイの茎の部分を加えて炒める。火が通ったら塩、胡椒、ラー油で味付け。
茹でておいた蕎麦を加えて更に炒め、味見をして味を調整。味が決まったらチンゲンサイの葉の部分とニラを加えてサッと炒めたら完成。ニラとチンゲンサイの葉はシャキシャキ感が残っている方が美味いぞ。
「へいお待ち、『蕎麦のペペロンチーノ風』だ」
瓦蕎麦に続いて炒めた蕎麦という事で、3人供抵抗はあまりないようだ。美味そうにズルズルと啜っている。
「ん、美味い!」
「ホント、お蕎麦って炒めても美味しいんだ」
「さっきの瓦蕎麦は『和』って感じだったけど、こっちはちゃんと洋食っぽいね」
確かに。めんつゆで食べる瓦蕎麦は、焼いていてもやはり和食の味だったが、今作ったペペロンチーノ風は日本の蕎麦なのに味がイタリアンでもそれが上手く馴染んでいる。そしてそれがまた美味い。
「まぁ、こっちは中華風だけどね」
苦笑いしながらそう語る川内。まぁ、中華風と言ってもラー油が入って具材が中華っぽいだけなんだが。
「そういえばさぁ、今年の夏の大規模作戦はどんな感じなの?」
「あぁ、今年の夏の限定作戦は中規模らしい」
「あれ?珍しいんじゃない、夏が大規模作戦じゃないなんて」
試食会も一段落し、蕎麦茶を啜る俺達。この夏休みが終わればそのまま夏の限定作戦へと突入して激戦の日々が始まるワケだ。やはり気になるのはどこが作戦海域になるのか?敵の規模は?作戦の概要は?等といった具体的な部分だろう。
「ほら、今年の春に向こうが大規模侵攻仕掛けてきて、期せずして大規模作戦になったろ?それでこっちも大損害被った鎮守府も少なくなくてな。それで参加する鎮守府絞って規模を小さくするらしい」
「ふ~ん……それで海域は?夜戦はありそう?」
やっぱりお前の興味はそこなのか、川内よ。夜戦バカここに極まれり、だな。
「一応送られてきた資料だと、マレー沖らしいな。何でも昔のシンガポール要塞のあった辺りに敵の泊地が出来たらしくてな」
しかも陸軍航空隊の本格的な運用開始が近いのか、いち早く航空基地建設の為の用地を確保せよ、との指令も来ていた。
「となると……やっぱり最初は対掃討作戦からかい?」
「そうなるだろうな。最近は連中も潜水艦でシーレーンを潰すって知恵を付けて来やがったからな」
特にも最近はその傾向が強い。いざ出撃、と思うと潜水艦がウヨウヨ居てまともに進めない、なんてのが多い。
「その後で輸送作戦やってから、本格的な作戦開始って感じかしら。私の出番もありそうね!」
そう言って意気込む夕張。しかし最近開発された先制爆雷攻撃システムのお陰で、対潜戦闘の戦果トップを五十鈴に奪い返され、更には川内や神通、那珂をはじめ、阿賀野型の姉妹や駆逐艦等の成長率も著しい。誰を出すかはまだ決めあぐねている。
「ま、ウチは大所帯だからな。出番があったらしっかり頼むぞ?」
とだけ言っておいた。更に染嶋の奴からのタレコミで、まだ未確認情報ではあるがイタリアとイギリスからそれぞれ新型艦娘の量産依頼が内密に来たらしく、シンガポール要塞攻略が終わったらそこを橋頭堡にして西進、新型艦娘が通る事が予想されるマラッカ海峡のルートを確保しろ、という指令が出る可能性が高いらしい。
『海外の新型艦に興味が無いワケじゃあねぇが、まぁウチはボチボチやるさ』
そんな事を考えながら、俺は少し温くなった蕎麦茶を啜った。
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