SAO~円卓の騎士達~
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第八十四話 地獄の番人達
~アーサー side~
アーサー「っし、準備は良いな?」
キリト「ムスプルヘイム組OK。」
シンタロー「ニブルヘイム組準備完了だ。」
アーサー「ヘルヘイム組も完了。 よし、地下に行くぞ。」
今日は『円卓の騎士団』、『月夜の黒猫団』、『風林火山』、『スリーピング・ナイツ』四ギルド合同でパーティーを組み、そこから三班に別れ、新マップの残る三つ、ムスプルヘイム、ニブルヘイム、ヘルヘイムに行く。
ただセトがバイトでマリーとキド、カノが何やらリアルで買い物があるとパス。
ランスロットも研究でパス。
この三つの新マップはアースガルズに比べて好戦的なモンスターの数が断然多い。
事実、先行して入ったサラマンダー領のプレイヤー達は壊滅とは行かないまでも多大な損害を受けたらしい。
そんなことを考えながヨツンヘイムに向かう。
そしてヨツンヘイムの中心にある街、ミズガルズに到着した。
ここからさらに地下に行くために街の地下に出来た階段型のダンジョンに向かう。
ダンジョンの入り口で三班に別れ、ダンジョンに入る。
すでにこのダンジョンのマップは作られており、なんの苦労もなく最下層、そして死者の都ヘルヘイムへと到着した。
メンバーは俺とサクラ、サクマ、シノン、フィリア、そしてクライン達『風林火山』のメンバーだ。
サクラ「うぅ、予想はしてたけど、やっぱり薄気味悪いよ。」
アーサー「先行していたプレイヤー達の情報によると、ここはやっぱりアンデッド系のモンスターばかりだそうだ。 一体一体は大したことは無いけど数の暴力で潰しに来るからエンカウントしたら速攻で倒さないと後が面倒だぞ。」
クライン「分かってるっての。 後、大きな声は厳禁、だったか?」
フィリア「うん、ここの奴等は目が見えない代わりに音に敏感になってる。 多分、驚かすためのトラップもあると思うから注意して。」
今回ヘルヘイムに行くパーティーは出来るだけお化けやホラー系平気な奴を集めた。
サクラは違うけど。
アーサー「逆に言えば近くにモンスターが居ても音さえ出さなければバトルを避けられるって事だ。」
その後出来るだけ戦闘を回避しながら奥に進んでいった。
シノン「ねえ、あそこにあるデカイ建物って何?」
サクマ「分からん。」
フィリア「取り合えず近付いてみる?」
サクラ「えぇ~。 もう帰ろうよ。」
アーサー「だから他の班でも良いって言ったのに。」
サクラ「だってぇ~。」
と言いつつも結局その建物に近付いていくと。
???「生きた者の臭いがする。 誰だ?」
現れたのは黒い巨大な犬型モンスター。
アーサー「地獄の番犬、ガルムか。」
ガルム「然り。 そういう貴様は妖精か。 これより先はヘル様の住む場所。 生きた者は勿論死んだ者も近づかない場所だ。 これ以上近付くと言うならば排除する。」
その言葉と共に八本のHPバーが出現した。
アーサー「いや、無用な戦いは避けたい。 大人しく引き下がれば見逃してくれるか?」
ガルム「無論だ。 ヘルヘイムで何をするかは余程の事が無い限りは貴様等の自由だ。」
話の通じる相手で良かった。
アーサー「だそうだ。 戻るぞ。」
そのまま大人しく引き上げる。
その後ヘルヘイムのマッピングを粗方終えた俺達はミズガルズに戻った。
~side out~
~キリト side~
キリト「クソ暑っ!!」
ケイタ「いや、これはもう『暑い』じゃなくて『熱い』だよ。」
ゴウ「上手い! 座布団一枚!」
リン「ふざけてないでサッサと耐熱用アイテム使いなさい!」
そして耐熱用アイテムと耐熱バフをかけて、ようやく耐えれるくらいの暑さになった。
サチ「まだ暑い。」
キリト「運営、頭おかしいだろ。」
アスナ「実際、既に何人かのプレイヤーが運営に苦情入れたって。」
ケイタ「だろうね。」
キリト「さてと、こんなクソ暑いところ長く居たくないからな。 とっとと調べて帰ろう。 ここのモンスターは殆どが火山帯に住むモンスター。 時々、炎の巨人族。 以上。 はいgo。」
そして暫く歩いていると、
アスナ「ねえ、キリト君。 あそこにある宮殿みたいな建物って。」
キリト「あぁ。 十中八九、炎の巨人族の王、スルトの宮殿だろう。 と言うかそれくらいしか思い当たるものがない。」
サチ「どうするの?」
キリト「・・・取り合えず近付いてみよう。 炎の巨人族がいるかもしれないから注意してな。」
そしてその建物に近付くと、
???「ここから先には行かせないよ。 妖精。」
一人の巨人族の女性が現れた。
シンモラ「我が名はシンモラ、スルト様の妃にて、スルト様をお守りする者。 力ずくでここを通るなら、相手になるよ!」
一歩踏み出すと合計七本のHPバーが出現した。
キリト「ま、待ってくれ! 戦う気はない!」
シンモラ「なら、早く来た道を戻りな!」
キリト「わ、分かったよ。」
流石にボス戦をする用意もしてなかったのでここは大人しく引き下がる。
ケイタ「何だったの、あの人。 シンモラって言ってたけど。」
キリト「シンモラって言うのは炎の巨人族の王であるスルトの后で、炎剣レーヴァテインの管理者だ。 それはともかく、これ以上先には行けないんだ。 帰ろう。」
マッピングを終えた俺達はミズガルズに戻った。
出来ればこんなクソ暑いところ二度と来たくない。
~side out~
~シンタロー side~
シンタロー「クソ寒い! いや、寒いを超えて痛い!」
さっさと凍結防止の魔法と耐寒魔法を重ね掛けして、かなり暑いコートを着る。
ユウキ「はあ~。 大分マシになったよ。」
ラン「これだけ使ってもまだ寒いんですから異常ですよね。」
ジュン「ムスプルヘイムは逆にクソ暑いって話だ。」
運営は地獄でも作るつもりか?
いや、ヘルヘイムを作ったから文字通りなんだが、
シンタロー「さてと、ここには霜の巨人族と狼型のモンスターがポップする。 霜の巨人族は以前ヨツンヘイムに居た奴の強化版で、狼型の方はハウリングで仲間を呼ぶ。 狼型に出会ったらタゲられる前に叩くぞ。」
「「「「了解!」」」」
そして奥に進んでいくと、
シンタロー「森、だな。 奥に建物が見えるが、」
ユウキ「ん~、入ってみる?」
シンタロー「この森自体が迷路の可能性があるからな。 そう迂闊には入れない。 エネ、どうだ?」
エネ「迷路は迷路だけど、そこまで複雑ではない代わりにギミックが多数存在するわ。 けど転移結晶が使えるからいざとなったら逃げられるわね。」
シンタロー「そうか。 じゃあ、入ろう。」
中に入り、奥へと進んでいく。
そして、
シンタロー「予測はしていたが、ここまでデカイとは、」
コノハ「霜の巨人族の居城、かな。」
???「妖精の臭いがする。」
???「それも強い妖精のな。」
突然聞こえてきた声と共に現れたのは二体の純白の狼型ボス
シンタロー「太陽と月を喰らうハティとスコル・・・!」
ハティ「ここは霜の巨人族の城の一つにして我が父、フェンリルの囚われた場所。」
スコル「父に仇なすなら容赦はしないぞ、スリュムを討った妖精達よ。」
二体が同時に一歩踏み出すと共にHPバーが出現する。
一体につき七本だと・・!!
シンタロー「いや、止めておく。」
ハティ「ならばこの地から去れ。」
スコル「そして伝えておけ。 命惜しくばこの地に寄るな、とな。」
シンタロー「分かった。 行くぞ。」
そして転移結晶でミズガルズに戻った。
~side out~
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