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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1558話

 ビームサーベルやドーバーガンのような致命的な一撃を加える……のではなく、シールドを使った打撃攻撃。
 それが、ウイングガンダムに対して俺が選んだ攻撃方法だった。
 今のこの状況でガンダムを撃墜する訳にはいかない。
 かといって、このままいいようにやられて防戦一方だというのもちょっと面白くない。
 だからこそ、機体に直接ダメージは与えないが、代わりにパイロットに対して衝撃を与えるという攻撃方法を選んだのだが……それが行われる直前、それこそもう数秒もあればウイングガンダムにシールドが叩きつけられただろう瞬間に、不意打ちとして炎が放たれた。
 その炎がどの機体によって行われたのかというのは、容易に想像出来る。
 俺が知ってる限り、火炎放射器なんて武器を持っているガンダムなんてのは、シェンロンガンダムしか知らないのだから。
 ウイングガンダムとぶつかる直前だった場所から一気に上昇した俺が見たのは、当然のように基地の中にいたシェンロンガンダムの姿。
 右腕から炎を放っている状態のまま、じっとその顔はトールギスへと向けられている。
 勿論MSであるシェンロンガンダムは、俺の方をしっかりと見る必要はない。
 高い性能を持つガンダムなのだから、顔をこちらに向けなくてもモニタにトールギスを映し出すことは容易な筈だった。
 だが……それでも俺の方へとシェンロンガンダムの顔を向けているのは、明確なまでの俺への対抗心からだろう。
 ……やっぱりと言うか、どうやら以前に軍港で戦って俺が勝ってしまった事により、五飛の中で俺に対する強い敵愾心……もしくは対抗心を育ててしまったらしい。
 にしても、原作だとトレーズに負けた後で立ち直るまでに随分と時間が掛かったと思うんだが、俺との戦いではあっさりと立ち直ったな。
 これはトレーズとの戦いは生身での戦いだったのに対して、俺との戦いはMS戦だったからか……それとも単純に、相手がトレーズではなく俺だったからなのか。
 正直なところ、後者だとちょっと自信がなくなりそうな気がする。
 それだけトレーズのカリスマ性が強かったという事を示しているのだから。
 まぁ、五飛にとってはトレーズというのは自分が倒すべき組織のトップだ。
 そのトップを相手にして負けたのだから、理解出来ないではない。
 だが……さて、どうしたものか。
 現在の状況は、トールギスが空中におり、ウイングガンダムもトールギスよりも低い位置を飛んでおり、地上では比較的近くにシェンロンガンダムが、そして大分離れた位置にヘビーアームズがいる。
 ガンダム5機のうち、3機を俺が相手にしなければならないってのは、正直どうなんだろうな。
 ドーバーガンをシェンロンガンダムに向けて牽制しつつ、エアリーズ部隊の方へと視線を向ける。
 いつの間にかエアリーズ部隊の数が数機減っているが、周辺に機体が転がっているところを見ると、どうやら撃破された訳ではなく小破か中破といった具合らしい。
 エアリーズというMSは、入手しようと思えばOZの基地から盗み出すなり、それこそ製造工場を占領してしまうなりといった手法が使える。
 だが、そのパイロットはそう簡単には育たない。
 実際原作でも、五飛はレイクビクトリア基地を襲撃した時、MSではなくパイロットを優先して攻撃している。
 そう考えれば、撃墜されたパイロットが無事なのは喜ぶべき事だろう。
 もっとも、何だかんだと空を飛んでいて落とされたのだから、骨折くらいはしていてもおかしくないだろうが。
 ともかく、向こう側の方はあまり心配する必要がないというのは、こちらとしても幸運だ。
 そうなると、シェンロンガンダムを含めた3機のガンダムをどうするかだが……
 五飛はここで倒してしまった方がいいのか?
 何故か他のガンダムパイロットと違って個人行動をする事が多い五飛だ。
 軍港の件もあり、完全に原作とは違う道筋を辿っている。
 だとすれば、殺しはせずともここで倒してしまって一度心を完全に折った方がいい、か?
 ムラタのようにあっさりとこっちに降るとは限らないが、それでも妙な行動を取るよりも前にこっちで何とかしておきたい。
 五飛の心を折るのであれば、やっぱりトレーズのように生身か?
 幸いこっちには綾子も凛もいる。
 女を見下している五飛にとって、この二人に手も足も出せないままに負けるというのはかなり屈辱的な事だろう。
 ……よし。ヒイロとトロワの相手をしながら五飛の相手というのは多少厳しいが、それでもやってやれない事はない。
 あっさりと決断出来るのは、自分の実力に自信があるからというのもあるが、何よりも混沌精霊だというのが大きい。
 もしトールギスが撃破されたとしても、俺がどうこうなる事はまず有り得ないのだから。
 そんな風に考えていると、やがて我慢の限界に来たのだろう。ヘビーアームズがビームガトリング砲をこちらへと向けて放ち……ウイングガンダムはバスターライフルを、そしてシェンロンガンダムは火炎放射を行う。
 3機のガンダムの遠距離攻撃を、スーパーバーニアを使いながら回避する。
 それでも攻撃範囲の広い射撃兵器を持っているガンダムが複数相手となると、改修したスーパーバーニアであっても全てを回避するのは難しい。
 ……そう、このままであれば、だが。

「加速」

 精神コマンドの加速を使用。
 久しぶりに使った精神コマンドにより、トールギスの速度は一気に上がる。
 瞬間的に上がったその速度は、ガンダム達にとっても完全に理解出来なかったのだろう。
 トールギスが通った跡を、ビームや火炎が貫いていく。
 そして見る間に近づいてくるのはシェンロンガンダム。
 まずは五飛を倒してしまい、向こうの戦力を下げる。
 ……ヘビーアームズはエネルギーや弾薬がそろそろ切れそうだし、ウイングガンダムもバスターライフルのエネルギーがもう殆ど残っていないだろうというのもあって、一番元気なシェンロンガンダムを倒してしまった方が手っ取り早い。
 それは、五飛にとっても望むところなのだろう。ビームグレイブを手にし、トールギスが近づいてくるのを待ち受ける。
 こうしてシェンロンガンダムに近づけば、当然のようにヒイロやトロワも迂闊に攻撃は出来ない……とも限らないんだよな。
 トロワは味方がいても、それが効果的であれば攻撃を躊躇ったりはしない。
 それが原因で、一時的にヒイロやデュオと敵対しそうにすらなったのだから。
 ……丁度原作では、ここで行われた行動だったのだが。
 急速に近づくトールギスに対し、シェンロンガンダムはビームグレイブを突き出す。
 カウンターを狙っての一撃だったのだろうが、スーパーバーニアを急速に噴射して機体の軌道を強引に横に移動する。
 放たれたビームグレイブが、トールギスの真横を通り過ぎる。
 そのままの勢いで盾を構えたままシェンロンガンダムへと向かって突っ込んでいく。
 強い衝撃と共に、シェンロンガンダムが吹き飛ぶ。
 精神コマンドの加速と、改修されたスーパーバーニアによる速度、そしてOZのMSの中で最も重量のあるMSであるトールギスの質量が一斉にシェンロンガンダムへとぶつかった事により生まれた衝撃は、ガンダムのパイロットであっても強力な衝撃だったのだろう。
 吹き飛んだシェンロンガンダムは、動く様子を見せない。
 そのまま地面へと倒れ込んだシェンロンガンダムへと向かい、更に距離を詰める。
 ビームサーベル……ではなく、シールドを叩きつける一撃を再び放つ。
 再び感じる衝撃。
 だが、純粋な衝撃という意味ではトールギスよりもシェンロンガンダムの方が上だろう。
 何故なら、向こうは地面に倒れ込んでおり、衝撃を逃がすという行為が出来ないのだから。
 苦し紛れなのかどうか分からないが、シェンロンガンダムは倒れたまま右腕をこちらに向け……それが何を意味しているのかを理解すると、スーパーバーニアを使って急上昇する。
 一瞬前までトールギスの姿があった場所が、シェンロンガンダムの右腕から放たれた炎によって飲み込まれる。
 やっぱりな。火炎放射はかなり広範囲に攻撃出来るので、相手の位置がしっかりと確認出来ない状況であっても有効な攻撃を行える。
 だが、同時に右腕を向けている方へとしか攻撃出来ないというのも事実であり、それさえ知っていれば回避するのは難しくない。

「っと!」

 だが、シェンロンガンダムから距離を取った瞬間、ヘビーアームズのビームガトリング砲とウイングガンダムのマシンキャノンが放たれる。
 それを回避し、視線をシェンロンガンダムの方へ。
 再度スーパーバーニアを噴射しながら、真下にいるシェンロンガンダムへと向かって急降下していく。
 その際に推進剤の量を確認するが、スーパーバーニアを……それも全開に近い状態で何度も使っているので、既に残りの推進剤は四割を切っていた。
 推進剤の補給という言葉が一瞬脳裏を過ぎったが、今の状況でそんな真似をする余裕はない。
 俺がガンダム3機を引き受けているから連合軍に被害は殆ど出ていないのだ。
 つまりこの状況で俺が少しの間だけでもこの場から離れるという事は、連合軍に大きな被害が出るという事を意味している。
 勿論ヘビーアームズもウイングガンダムも、俺との戦いでエネルギーやミサイルの消費は大きい。
 そうなれば原作よりも被害は少なくなるだろうが……それでも今の状況で連合軍の戦力を下手に消耗させたくはない。
 このニューエドワーズ基地での戦いを潜り抜ければ、次に待っているのはオペレーション・デイブレイクを発動したOZとの戦いだ。
 ただでさえパイロットの質という面でこちらが負けている以上、数までも減らす訳にはいかない。
 ……それにしても、いつもであれば俺達が質で量に対抗するような戦いが多かったんだが……今回は俺が量の方に回るか。
 いや、ナデシコ世界の時も賊軍を相手にする時はメギロートの件もあって、こっちの数が多かったか?
 そんな風に考えている間にもトールギスの操縦は小まめに行い、スーパーバーニアの細かい操作も手動で行っていく。
 ニーズヘッグであればT-LINKシステムを使って思考で細かい操作が出来るんだが、当然ながらトールギスにそんなシステムはない。
 ゼロシステム辺りなら……いや、あのシステムも結局操作は自分でやらないといけないか。
 こちらに向かって放たれたシェンロンガンダムの右腕。
 MSの腕にも関わらず伸びるその攻撃の間合いは、中々のものだ。
 敵の意表を突くという点でも効果は大きいが……知っている相手にとっては、その威力は半減する。
 トールギスの顔面目掛けて向かってきたその腕を、左腕のシールドで叩いて弾く。
 パリィって奴か? いや、盾だし違うか。
 伸ばされた状態でトールギスの力を使って弾かれたその一撃は、大きく左に弾かれていく。
 それを見ながらも、当然トールギスの速度は全く緩まない。
 シェンロンガンダムの右腕をシールドで弾いた左腕をそのまま手元に戻した瞬間、再びトールギスをシェンロンガンダムはお互いにぶつかる。
 激しい衝突音が周囲に響き渡る中、全開のスーパーバーニアによりトールギスの質量がそのままシェンロンガンダムへの衝撃へと転化され、上半身だけを起こした状態からシェンロンガンダムは吹き飛ぶ。
 ガンダニュウム合金の装甲でも、コックピットには大きな衝撃を与えた筈だった。
 ……自分でやっておいてなんだが、死んでないだろうな?
 何故かこのW世界のMSパイロットはパイロットスーツを着ないでMSに乗る事が多い。
 ヘルメットとかがあれば衝撃で頭を打ったりしても保護されるのだが、それがないから直接ダメージを受ける事になる。
 さすがに宇宙ではパイロットスーツを着ているらしいが。
 ともあれ、実際に今の衝撃は五飛に対してかなりのダメージを与えたらしい。
 意識を失っているのか、それとも単純に痛みで動けないのか……そのどちらかは分からないが、シェンロンガンダムが動く様子はなかった。
 取りあえずこれでMSを1機無力化、と。
 次に戦うべき相手は……そう考えた瞬間、再びスーパーバーニアを噴射させて移動する。
 一瞬後、トールギスの姿があった場所をヘビーアームズのビームガトリング砲が通り過ぎていく。
 ちっ、いい加減にエネルギー切れになってもいい頃じゃないか?
 ドーバーガンで応射しつつ……最後のカートリッジを使いきり、ドーバーガンは単なるデッドウェイトとなる。
 コックピットからの操作でドーバーガンを取り外し、地面に落ちる音が周囲に響く。
 シールドからビームサーベルを抜き……推進剤が3割を切っているのを見て、時間を掛けられない事を理解する。
 その、瞬間だった。

『聞こえているか、ガンダムのパイロット達よ。私達連合軍は宇宙に対する宥和政策を行う事をここに宣言する』

 オープンチャンネルにて、ノベンタの通信が響き渡るのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:575
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1217 
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