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ロクでなし魔術講師とWの戦士

作者:西森
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Xの存在/いつもと変わらぬ日常

 
前書き
今回は拠点的な話です 

 
アルザーノ帝国魔術学院の講師であるグレン=レーダス

彼は講師を嫌々勤めながら密かに仮面ライダーWとして襲いかかるドーパント達と戦っていたのだが、つい数日前、システィーナ達三人組にその事がバレてしまったのだった。

そして現在のグレンはというと

ぐきゅるぅ~!!

「腹減った~!? 」

ベンチで横になり、かじると非常食にもなるシロッテの枝をかじりながら腹の虫を鳴らしていた。

何故彼がこうなったのかというと…

つい数日前、システィーナのおどしによってグレンが仮面ライダーWのこと、フィリップのこと、ドーパントのことをシスティーナ達三人組に白状したあと…

「はぁっ!?最近の先生の羽振りがよかったのはそのフィリップとかいう人を利用していたからなんですか! 」

グレンに説教するシスティーナ

「白猫、利用するとはひどい言い方するなぁ、俺だって怪人と戦ってるんだから互いにギブアンドテイクを… 」

「何がギブアンドテイクですか!先生の方がひどい扱いしてるじゃないですか!! 」

確かにそうかもしれない

「とにかくこれ以上のお金儲けはやめてください! 」

「えぇっ!?何でお前にそんなことを決められなけりゃ… 」

「嫌ならアルフォネア教授に全て話しますからね! 」

「うぐっ!? 」

グレンの天敵ともいえるセリカ=アルフォネアの名前を出されたのならばグレンとて逆らうわけにはいかなかった。

というわけで前に儲けた金を一日で使い果たしてしまったグレンは再び強制ダイエット生活を再開するのだった。

「あぁ…、シュリンプよ、腹が減ってはドーパントが出てきても戦えねぇぞ 」

『僕の名前はフィリップだよ。でもまぁシスティーナの言うこともあっている。君は甘やかしたら大変だしね 』

「裏切者… 」

フィリップにまで見放され、このままでは本気で餓死してしまうと思われたその時であった。

「先生 」

「ルミア… 」

大きめなバスケットを持ったルミアがグレンの前に現れると

「お腹空いてませんか?よかったらこれをどうぞ 」

と、ルミアがバスケットに入ったサンドイッチをグレンに見せた瞬間

「いただきます! 」

グレンはルミアからバスケットをふんだくるとサンドイッチを勢いよく食べだした。

「がつがつっ!!あぁルミア、お前は何て優しい奴なんだ!白猫もお前の十分の一くらいやさしけりゃなぁ 」

「あはは… 」

実はルミアがグレンにサンドイッチを差し出したのには理由があった。

「で…でも先生が餓死したらフィリップって人が困るだろうし、仕方がないからお昼くらいは私達が用意しましょう。か…勘違いしないでよねルミア!あくまでフィリップさんのためだからね!! 」

と、システィーナが言ったからである

「(システィも素直になればいいのに) 」

とはいえ、こういうことは直接本人が言わないといけないため真相を話そうとはしないルミアであった。

すると

「しかしなぁ、白猫もきつすぎねぇと思わねぇか?ありゃ嫁の貰い手が見つからねぇな 」

「あはは…!? 」

本人が聞いていたら激怒するような台詞を言いまくるグレン

『グレン、君って案外命知らずなんだね 』

「ケッ!白猫の悪口なんてこれくらいじゃ足りないくらいだぜ。大体あいつは… 」

その後もグレンはシスティーナの悪口を言い続けた。

一方その頃

「くしゅんっ! 」

「システィーナ、風邪? 」

「違うわよリィエル。これは風邪なんかじゃない。誰かがきっと私の噂をしてるのよ。きっとあいつが私に感謝の言葉でも言ってるのね 」

まさか悪口を言われているとは考えてないシスティーナであった。

さてさて、グレン達がいつものような日常を過ごしている頃、とある空間にて…

「まさかこの世界に我ら財団X(エックス)に歯向かう存在がいるなんてな、まぁいい侵略は邪魔してくる奴がいるほど面白いものさ 」

謎の人物が何かを企んでいたのだった。 
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