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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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671部分:第九十六話 神々その六


第九十六話 神々その六

「それではやはり封印しかないのですか」
「そうだ。それしかない」
 シオンはあくまで神を倒すことはできないというのである。58
「結局はな」
「どうもそれは」
 そう言われてミロはいぶかしむ声になってしまっていた。その声での言葉だった。
「解決にはならないかと」
「そういうのだな」
「違うのでしょうか」
「言ったな。輪廻だ」
 ここでもこの言葉を出すシオンだった。
「御前達は輪廻の中にいるのだ」
「だからこそですか」
「結局のところは」
「戦わなくてはならないのですか」
「聖戦は果てしなきものだ」
 シオンの今の言葉は極めて厳粛なものだった。
「終わることはない」
「だからこそですか」
「神は死なないと」
「アテナも然りだ」
 彼等のその神だ。そのアテナにしてもそうだというのだ。
「アテナもまたその精神は不滅であられるのだ」
「だからこそ何度も転生され」
「その度に」
「そういうことだ。神は不滅だ」
「では」
 今度言ってきたのはアルデバランであった。
「アーレスの僕ではありませんが」
「誰だというのだ?」
「ハーデスに仕えるタナトスとヒュプノスですが」
 彼等についての話だった。
「彼等の真の肉体はエリシオンにあると聞いています」
「その様だな」
「はい、ではその真の肉体を倒してもですか」
「そうだ。精神は不滅だ」
 まさにそうだと返すシオンだった。
「例え倒せても次の聖戦の時にはだ」
「肉体も蘇ると」
「そうした存在なのですか」
「御前達が輪廻の中にあるのと同じだ」
 彼等と同じだというのだ。
「そういうことだ」
「左様ですか」
「そうした意味で我々と」
「それが神だ」
 彼はまた言った。
「わかったな」
「はい、そういうことですか」
「だからこそ聖戦も永遠に」
「気の遠くなる間。そしてこれからも続く」
 シオンの言葉は果てのないものだった。まさに神の時代から、そしてこれからも続くという。そうした途方もないものだというのである。
「御前達も。私も」
「教皇もまた」
「そうなのですか」
「そうだ。しかしだ」
 ここでまた言うシオンだった。
「敗れることはできない」
「若し敗れれば」
「その時は」
「地上は傲慢な神のものになる」
 そうなってしまうと。今確かに告げられた。
「人を道具としか思っていない神にだ」
「それがポセイドンでありハーデス」
「そしてアーレスなのですね」
「彼等ですか」
「おそらくはだ」
 シオンの言葉はここでやや曇った。
「天帝ゼウスもだ」
「あの神もまた同じですか」
「彼等と」
「私はそうだと見ている」
 あくまで己の見方に過ぎないと断りはした。
 
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