『恋愛抜粋』
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『駅』
片道だけの切符を持って特急に乗り込む。
電話の向こう、突然の事に動揺する君。
逃げる形で君に会うのは不本意だった。
でもそれ以外どうしようもなかったから。
僕はいつから君を追いかけてるんだろう。
掴めそうで掴めなくて不安になってく。
君の為なら何だってするって思えた。
そんなこと思うなんて僕自身信じれない。
君の姿を見て、君に触れて、確信したんだ。
此の気持ちが愛じゃないなら何なんだろう。
増え続ける筈だった思い出。
其れを打ち消したのは僕。
あの頃の気持ちは確かに愛だったと思う。
なのにいつからこうなった?
君を忘れたかった。
忘れられたら楽だった。
でもそれは永遠に不可能。
あの特急に乗り、また片道だけの切符を持って此の街を出る。
君の幸せを祈りながら。
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