| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

デュエル・マスターズ~龍を使役する少年の物語~

作者:ガタック
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第16話:七色に輝く、虹色のドラゴン

 
前書き
 もうすぐクリスマスだぁー!
 イエーイ!
 それでは第16話どうぞ! 

 



「マナをチャージして、《ボルシャック・NEX》を召喚!山札から《マッハ・ルピア》をバトルゾーンに!」

 《NEX》の能力を使い、山札から《マッハ・ルピア》をバトルゾーンに出した勝は《NEX》に手を置く。

「そのまま、《ボルシャック・NEX》で龍牙さんのシールドを攻撃!」

 勢いよく《NEX》を横向きに倒(タップ)し、攻撃する勝。

 ―――――狙うは龍牙の(シールド)

「W・ブレイク!」

 勝の宣言と同時に龍牙は2枚のシールドの中を見る。

「……トリガーはない」
「ターンエンド。この時、《マッハ・ルピア》の能力で、このターン、バトルゾーンに出た《ボルシャック・NEX》を手札に」

 トリガーがないことを知らされた勝はターンを終え、《NEX》の能力で山札から現れた《マッハ・ルピア》の能力により、アーマード・ドラゴンである《NEX》を手札に戻す。

「俺のターン。ドロー。マナをチャージ、5マナで呪文、《超次元ミカド・ホール》」
「っ!?」

 龍牙が唱えた呪文に勝は身構える。
 何故なら龍牙が唱えた呪文はただの呪文ではない。それはサイキック・クリーチャーを呼び出す〝超次元呪文〟である。

「勝の《コッコ・ルピア》のパワーを-2000」
「っ、パワー0になった《コッコ・ルピア》を墓地に…」

 パワーが0以下になった《コッコ・ルピア》を墓地に送った勝は龍牙の超次元ゾーンを見る。

「そして、超次元ゾーンからコスト9以下の闇のサイキック・クリーチャーを1体、バトルゾーンに出せる!」

 それを見た龍牙は超次元ゾーンから1枚のカードを手に取る。

「こい!《勝利のリュウセイ・カイザー》!」

 現れたのはドロマー超次元ではよく使われる、コスト6の火、水、闇の3色を併せ持つサイキック・クリーチャー、《勝利のリュウセイ・カイザー》。
 能力は《タイム・トリッパー》と同じ、相手のマナをタップする能力。だが、あちらと違うのはW・ブレイカーと言う能力を持っている。

「ターンエンド!」
「僕のターン!ドロー!」

 《勝利のリュウセイ・カイザー》を出してターンを返す龍牙。

 それを見た勝は慌てず、山札からカードを引く。

「……マナをチャージして《トップギア》と《マッハ・ルピア》の能力でもう一度、《ボルシャック・NEX》を召喚!」

 マナを1枚貯めて、バトルゾーンにいる《トップギア》と《マッハ・ルピア》の能力を使い、再び《NEX》をバトルゾーンに出す。

「今度は《ボルシャック・ルピア》をバトルゾーンに!山札から《超竜キング・ボルシャック》を手札に!」

 今度は《ボルシャック・ルピア》。そして、山札から引っ張り出したのは毎度お馴染み、《超竜キング・ボルシャック》。
 と言うことは……。

「そのまま、G(グラビティ)・0で《ボルシャック・NEX》を《超竜キング・ボルシャック》に進化!」

 バトルゾーンに《NEX》がいるので《キング・ボルシャック》のG・0条件が成立し、《NEX》の上に《キング・ボルシャック》が重ねられ、バトルゾーンに現れた。

「シールドをT・ブレイク!」

 そのまま、勢いよく《キング・ボルシャック》をタップし、龍牙の残りの3枚のシールドを攻撃した。

「ニンジャ・ストライク4、《光牙忍ハヤブサマル》をバトルゾーンに。《ハヤブサマル》自身をブロッカーにして、ブロック!」

 だが、突如、龍牙の手札から現れたクリーチャー、《光牙忍ハヤブサマル》によって攻撃を防がれた。

「っ、ターンエンド…」

 それを見た勝は驚き、ターンを終える。

「俺のターン!ドロー!マナをチャージ!呪文、《超次元ドラヴィタ・ホール》!墓地からコスト3以下の呪文を1枚手札に!」

 再び、超次元呪文を使い、墓地にあるコスト3の《エナジー・ライト》を手札に加える。

「そして、コスト5の《勝利のプリンプリン》をバトルゾーンに!」

 今度はドロマー超次元ではあまり使われない、コスト5の光、水、自然のサイキック・クリーチャー、《勝利のプリンプリン》。
 能力は相手のクリーチャーを1体選び、そのクリーチャーは次のターン、攻撃もブロックもできなくする能力。

「その能力で、勝の《キング・ボルシャック》は次のターン、攻撃もブロックもできない!ターンエンド!」
「くっ!?僕のターン!……マナをチャージしてターンエンド」

 前述の通り、龍牙は《勝利のプリンプリン》の能力を使い、勝の《キング・ボルシャック》を動けなくし、ターンを終えるも、勝はマナを貯めて、龍牙にターンを返す。

「俺のターン!ドロー!呪文、《超次元リバイヴ・ホール》!俺の墓地の《ハヤブサマル》を手札に!」

 またまた、超次元呪文。しかも、墓地の《ハヤブサマル》を回収し、次のターンの守りも万全の状態。

「そして、超次元ゾーンからコスト7の《勝利のガイアール・カイザー》をバトルゾーンに!」
「っ……!」

 第3のサイキック・クリーチャー、《勝利のガイアール・カイザー》が現れたことに勝は驚いてしまった。
 何故なら、《勝利のガイアール・カイザー》、《勝利のリュウセイ・カイザー》、《勝利のプリンプリン》の3体のサイキック・クリーチャーが揃って、初めて真の力を発揮するのだ。

V(ビクトリー)覚醒(サイキック)リンクっ!」

 3体のサイキック・クリーチャーが同時に裏返り、合体。1体の巨大なクリーチャーに姿を変えた。

「《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》っ!」

 現れたのは七色に輝く、虹色のドラゴン、《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》。

「ゆけぇ!《ガイアール・オレドラゴン》!勝のクリーチャーを殲滅しろ!」

 龍牙の指示に、《ガイアール・オレドラゴン》は勝のクリーチャーに襲い掛かる。

 対する勝のクリーチャー達は《ガイアール・オレドラゴン》を迎え撃つも、全員返り討ちにあい、勝のシールドもいつも間にか、無くなっていた。

 これが《ガイアール・オレドラゴン》の能力。倒した相手のクリーチャーの数だけ、相手のシールドを2枚ブレイクでき、勝てば、再度攻撃できる。
 おまけに、パワーは26000。更に最後に呼び出された《勝利のガイアール・カイザー》の“アンタップされているクリーチャーに攻撃できる”能力も受け継がれているので、勝のクリーチャーを攻撃できるのは必然だった。

(……なにも…できない…)

 クリーチャーは1体も居らず、シールドも1枚もない。あるのは数枚のマナと5枚の手札。

(……これじゃ、なにも守れない…!)

 手札に《ボルシャック・ドギラゴン》はあるも、これでは守りきれない。

「……勝!」
「っ!」

 突然、龍牙に声を掛けられ、勝は龍牙に視線を向ける。

「……《ガイアール・オレドラゴン》でダイレクトアタックっ!」
「っ!?」

 一瞬、龍牙の最後の言葉が“誰か”に似ていた。

「撲っ、滅っ!」

 勝に反撃のチャンスを与えず、龍牙はそう叫んだ。










「二人共、良いデュエルだったぜ!」

 二人のデュエルを見守っていたモルトは第一にそう言った。

「勝も、後もうちょっとの所で龍牙に勝てたのにねぇ~?」
「……余計なお世話です」
「えっ?」

 一瞬、勝が何を言っているのかわからず、アイラは勝に問い掛けた。

「だから、余計なお世話って、言ったんですぅ!」

 突然、勝は叫び、いつも間にか帰宅の準備をしていた荷物を持って、この部屋から出ようとする。

「待て、まだこっちの質問に答えていない!」

 だが、龍牙に呼び止められ、勝は足を止め、龍牙に視線を向ける。

「すみません、龍牙さん。後日、また説明します。それでは!」

 その言葉を最後に、勝は荷物を持って、今度こと、この部屋から出ていった。

「お、おい!」
「やめておけ、モルト!」
「っ、龍牙…?」

 それを見たモルトは勝の後を追い掛けるも、龍牙に呼び止められ、足を止める。

「……今は一人になる時間が必要だ」
「…わかったよ」
「………」

 龍牙の言葉にモルトは渋々了承し、拓真は少し心配しながらも、勝がどこに行ったのか、見当がついていた。


 
 

 
後書き
 はい。今回はここまで。

 毎度、誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧