聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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644部分:第九十二話 神の力その六
第九十二話 神の力その六
「わかったな。五人でじゃ」
「そしてその時こそ」
「アーレス様がこの世に戻られる」
「その時です」
「その通りじゃ。そしてアーレス様が戻られれば」
エリスの話は続く。
「その時こそじゃ」
「我等の世になります」
「戦いが全てを支配するその世に」
「永遠に戦い続ける世界に」
「まさに」
「そういうことじゃ。そういえば」
ここでエリスはあることに気付いた。その気付いたことを凄みのある笑みと共に語るのだった。
「あの者達の中に面白い者がおったのう」
「面白い者とは」
「それは一体」
「どの者でしょうか」
「バルゴじゃったな」
彼だというのである。
「バルゴの黄金聖闘士じゃったな」
「あの者ですか」
その名を聞いてであった。四人の中でケーレスがその眉をぴくりと動かしたのだった。
そのうえでだ。彼が言ってきたのである。
「何でも東の方の。仏ですか」
「あの者の名前にもなっておるな」
「はい、あの者の今の名前はです」
彼の今の名前だというのだ。
「確かシャカといいました」
「そうじゃったな。そのシャカじゃ」
「あの者が何か」
「あの者の世界の中で修羅界というのがあったのう」
エリスが話すのはこのことだった。
「確かそうじゃったな」
「そうですが」
ケーレスがエリスのその言葉に応えた。
「それが何か」
「我等の世界はまさにその修羅界じゃな」
それだというのである。
「永遠に戦い続け破壊と流血を続ける」
「そういえば確かに」
「そうですね」
「我等の世界は」
ここでケーレス達も気付いたのだった。
「まさにそれです」
「ならばそうです」
「我等は修羅であります」
「それならばそれでいいかと」
「面白い。修羅か」
エリスは目を細めさせてその言葉を受けていた。そうして言うのだった。
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