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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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631部分:第九十一話 聖域への攻撃その一


第九十一話 聖域への攻撃その一

                  聖域への攻撃
「教皇」
「わかっている」
 教皇の間においてだ。シオンとシャカが合っていた。そのうえでの話である。
「降臨したな」
「最悪の結果となりました」
「そう思っているのか?」
 シオンはシャカの今の最悪の結果という言葉に対して言ってきた。
「御前は真実に」
「といいますと」
「わかっている筈だ」
 玉座からシャカに対して話してきた。
「あの神々の復活は決してあってはならないことだったのではない」
「私の考えはおわかりでしたか」
「その通りだ。そしてだ」
「はい」
「御前の率直な考えを聞きたい」
 こう言うのだった。
「よいか、それで」
「わかりました。それでは」
 シャカも彼のその言葉を受けてだ。静かに返してきたのであった。
「正直にお答えします」
「うむ」
「アーレスが復活してもそれはまだ最悪の結果ではありません」
「その通りだ。それでもだ」
 シオンはシャカの話を聞き終えてからまた述べた。
「我々には確かに今アテナはいない」
「今はまだ」
「アテナは最大の聖戦の時に降臨される」
 そうだというのである。
「そのアテナは今はおられぬ」
「トラキアにアーレスが降臨しようとも」
「しかしそれでも最悪の状況ではないのだ」
「我等黄金聖闘士がいるからですか」
「そうだ、御前達がいてくれている」
 このことをまず述べた。
「そしてだ」
「教皇」
 目を閉じてはいた。しかし顔は間違いなく彼に向けてだ。そのうえで言った言葉である。
「貴方もおられます」
「私もまた戦わせてもらう」
「はい」
「八大公とその四闘神は御前達に任せる」
「我々に」
「御前達ならばやれる」
 そうだというのである。
「必ずだ」
「ですが教皇」
 ここではあえて言ったシャカだった。
「四闘神は異次元でサガとアイオロスの攻撃を打ち消しています」
「それは私も知っている」
「それでもなのですね」
「そうだ。御前達ならば可能だ」
 そうだと言うのである。
「必ずだ」
「では。その信頼に応えてみせます」
 シャカは静かに述べた。シオンのその言葉を受けてだ。
「この戦いにおいて」
「御前達のその心がある。それでは決して最悪の状況ではないのだ」
 そうだというのである。
「だからこそだ」
「つまり最悪の状況というのは」
「御前達が絶望したその時だ」
「その時こそが」
「御前達が戦おうと向かう限りは最悪ではない」
「その通りです。それでは」
 シャカはそこまで聞いてである。言葉を確かなものにさせるのだった。
「私もまた」
「私はここにいる」
 シオンは今度は自分から言った。
「そしてシャカ、御前は」
「処女宮に戻ります」
 己が守護するその宮にである。
「そしてそこで」
「頼んだぞ」
「間違いなくこちらに攻撃をしてきます」
「その通りだ。既に動こうとしている筈だ」
 それもまた考えているのだった。
「だからこそだ」
「ではこれで」
「くれぐれもだ。その為に御前には残ってもらった」
「わかっております」
「教皇とは何か」
 このことからも話した。
 
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