女提督の航海(後悔)日誌
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長門は提督が良い
前書き
明石が作ったボートは穴が空き錆びており、船尾には艤装や装備をメンテナンスする為の工具諸々が置かれていた。提督は明石にボートの修復を任せて執務室に戻る。今日の秘書艦である磯風は提督の機嫌が良いことに気づく
ー執務室ー
磯風「なんだか機嫌が良いな」
提督「え?みんなの艦隊行動を直に見れるかもしれないんだもの」
磯風「それはどういう…まさか司令が海に出るのか?心配だな…」
提督「やっぱり艦娘じゃない私が居たら邪魔かしら?」
磯風「邪魔ではないが、護衛任務や深海棲艦との戦闘が避けられない作戦で、司令についてこられたら、護らなくてはいけない対象が増えるというか…その、折角移動出来る鎮守府に居るんだから、司令が海へ出なくても良いんじゃないか?」
提督「みんなが海へ出て戦ってる間、執務室にこもりっきりだと経過報告とか戦況報告とかがくるまで不安になるのよ」
磯風「司令が私達艦娘の身を案じているのは良く分かっているつもりだが、私達だって司令が海へ出て危険な目に遭って欲しくない」
長門「口を挟むようで悪いが、私も提督には執務室で大人しくしてて貰いたい」
磯風「長門さん」
長門「偶々通り掛かったらドアが開いていたものでな…すまん…」
提督「磯風は私がみんなについて行くのは反対?」
磯風「さっき言っただろ?それに司令が鎮守府から離れていたら、誰が私達艦娘の帰りを待って迎えてくれるんだ?大淀さんか?明石さんか?」
長門「鎮守府に待機している艦娘が戦いから帰ってきた仲間を迎えるのは悪い事ではないが、私は提督が迎えてくれる方が嬉しい」
提督「長門」
長門「しかし、どうしても提督が私達と海へ出たいというなら止めはしないさ。私がどうこう言ったところで提督は折れないだろう?」
磯風「はぁ、長門さんにそんなコト言われちゃ私も司令を止めれないな…さ、執務に戻ろうか」
長門「そうか、今日は磯風が秘書艦だったな。邪魔をしてすまなかった…ドアはちゃんと閉めておくよ…」
提督「えーと、この海域でまだやっていない任務が有ったわね」
磯風「深海棲艦に占領された港の奪還だったか」
提督「まずは占領された港が有る島の周辺に偵察機を飛ばして状況を確認しないとね」
磯風「偵察機が戻ってきてから、島の近くまで鎮守府を移動させる間に出撃させる艦隊を決めておくんだな?」
提督「ええ…」
磯風「司令?」
提督「え?ああ、出撃させる艦隊ね、金剛の第二艦隊に任せようと思うんだけど」
磯風「じゃあ、金剛さんに伝えなきゃな」
提督「金剛なら多分自室に居ると思うわ」
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