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Blue Rose

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第三十四話 ハウステンボスでその十二

「日本にいる感じがしなくて」
「それでいてね」
「日本があってな」
「夢みたいな場所だな」
「私時々思うけれど」
 優花は龍馬を観つつ話した。
「ここに住めたらいいなって」
「それは確かにいいな」
「そうでしょ、この中で住んで暮らせたら」
「ずっと楽しめるな」
「遊ばなくても」
 様々なレジャー施設を使ったり飲んだりせずともだ。
「ここにいるだけで楽しいから」
「そうした場所だからな」
「ずっといたいともね」
「時々思うんだな」
「そうなの」 
 こう龍馬に話すのだった。
「そうも思うわ」
「そうだな、出来たらな」
「ここに住んでいたいとも思うわね」
「それこそずっとな」
「社長さんはここにお住まいとのことだけれど」
 ハウステンボスを運営している企業のだ。
「それって羨ましいかも」
「俺もそう思うよ」
「やっぱりそうよね」
「こんな場所にずっといられるとかな」
「夢みたいな場所だから」
「羨ましい社長さんだよ」
 龍馬は心からそうした感情を抱いて言った。
「ここに住んでいてか」
「勤務してね」
「運営は大変だろうけれどな」
「それでもね」
「ここにずっといるなんてな」
 住んでいて、というのだ。
「いいな、俺もな」
「龍馬もここに住みたいって思う時あるわよね」
「今話してる通りだよ」
「やっぱりそうよね」
「それ御前もだよな」
「ええ」
 その通りだとだ、優花も答えた。
「大好きな場所だから」
「こんないい場所他にないからな」
「千葉の方は知らないけれど」
 そちらにあるアメリカ資本のテーマパークはだ。
「けれどね」
「ここはな」
「また違うわ」
「他の場所とな」
「これから行く場所にしても」
 城もというのだ、ハウステンボスの中にある。
「最高の場所だから」
「奇麗で大きくてな」
「そうよね」
「来た人にそう思わせる」 
 実際にというのだ、住んでいたいとさえ。
「テーマパークってそうじゃないとな」
「よくないわね」
「だからここはいいんだよ」
「そうね」
「本当にここに住みたいな」
 龍馬は本気で出した、この言葉を。
「今はそう思うよ」
「そうね」
 こうした話をしつつだった、優花と龍馬は城の中に入った。そして城の中の様々なものを見た。そしてその城の中で。
 優花は左右対称のその建築を見てだ、龍馬にこんなことを言った。 
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