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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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620部分:第八十九話 地下神殿その五


第八十九話 地下神殿その五

「私とさらに闘われることです」
「そうすればわかるというのだな」
「そうです」
 こうミシェイルに言葉を返した。
「それを御覧になられたければ」
「ならば見せてもらおう」
 ミシェイルは彼のその言葉を受けて述べた。
「貴様のその技をだ」
「では」
 二人の静かな戦いはさらに激しくなっていく。彼等もであった。
 カミュの冷気とレダの熱気がせめぎ合っていた。
 双方の結界にも似たそれは完全に拮抗していた。カミュはその中で言うのであった。
「どうやらだ」
「何だというのだ?」
「ベリアル、貴様の力はこれだけではないようだな」
 こう彼に言ってきたのである。
「どうやらな」
「だとすればどうだというのだ?」
「貴様とは決着をつけなければならない」
 カミュの言葉が強いものになった。
「それは何としてもだ」
「だとすればどうだというのだ?」
「私も最大の奥義を出す時が来たようだ」
 その言葉は更に強いものになった。
「いよいよだな」
「いよいよか」
「そうだ。それでベリアルよ」
 またレダに対して述べる。
「貴様を倒す」
「その言葉確かに受けた」
 ミシェイルはカミュの言葉を聞いてまた述べてきた。
「それではだ」
「それでは。何だというのだ」
「私もだ」
 自分自身もだというのである。
「私もまた私の最大の技を出す時が来たな」
「今もだというのだな」
「その通りだ」
 カミュを見据えながらの言葉だ。そうしながら攻防は続けている。氷と炎の攻防は続けていっている二人であった。それは続いているのであった。
「だからこそだ」
「私を倒すと」
「やはり貴様は私が全ての力で倒す相手に相応しい」
 明らかにカミュを認めた言葉であった。
「その技でアクエリアス、貴様を倒そう」
「面白い。それではだ」
「ここで出すのか?」
 カミュを見据えながら問う。動きはしないが攻防は続けそのうえで見据えているのだった。小宇宙も激しく沸き起こり続けている。その中でのやり取りである。
「その技を」
「出してもいい」
 カミュもそれは否定しない。
「しかしだ」
「今はその時ではないというのか」
「私は切り札はその時にしか出しはしない」
 彼は冷静な言葉で述べた。
「今がその時ならば出す」
「では出させてみるか」
 レダの言葉そのものにも黒い炎が宿った。
「それではだ」
「思えば私もだな」
 ここでカミュはふとこうも思ったのである。
「それはな」
「それはだと?」
「貴様にその技を出させる」
 そのままレダの言葉を返した形になっていた。
「その最大の技をだ」
「ではどちらが先に出すのか」
「そしてどちらの技が上なのか」
「見極めさせてもらおう」
 お互いにこう言いながらせめぎ合っていた。二人の攻防はまさに一触即発であった。
 
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