聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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592部分:第八十五話 八つの封印その三
第八十五話 八つの封印その三
「ですが。貴女達も」
「はい、全員無事です」
「安心して下さい」
微笑んで返す彼女達だった。見れば確かに全員いる。
「何とか倒しましたから」
「もうインプ達は一人もいません」
「そうですか。それは何よりです」
ムウもそれを聞いて笑顔になった。
「では戦いはこれで終わりですね」
「ああ、そうだよ」
「インドでの戦いはね」
ここで魔鈴とシャイナも来た。彼女達も無事であった。
「私達の勝ちだね」
「ルキフグスも帰ったみたいだしね」
「はい、そうです」
まさにそうだと二人に返したムウだった。
「彼も帰りました」
「残ったのはあいつ一人かい」
「何かいつもの流れらしいね」
各地での戦いは常に八大公の一人だけが生き残り戦場を去る。それが流れになっているのである。二人が今言うのはこのことであった。
「それはね」
「どうやら」
「そうですね。ですが」
ここでまた言うムウであった。
「まだ戦いは続きます」
「その通りだ」
アイオロスもここでムウのところに来た。そうして彼に対して言ってきたのだった。
「これまでの戦いは前哨戦に過ぎない」
「そうですね。結局のところは」
「これだけ激しい戦いが前哨戦ですか」
「そんな」
「いや、そうだ」
アイオロスは青銅の四人に対しても告げるのだった。
「もっとも御前達はこれからは聖域に留まってもらうが」
「ってアイオロス様達はどうされるんですか?」
「黄金聖闘士の方々も」
「これからは私達だけが動くことになるだろう」
そうなると。アイオロスは確かに言った。
「だからだ。御前達は聖域の守りを固めることになる」
「まあ私達が出てもね」
「話にならない情況になるみたいだしね」
魔鈴とシャイナが彼の話を聞いて述べた。
「だからね。それはね」
「教皇もそう判断するだろうね」
「ムウ」
アイオロスはあらためてムウに声をかけてきた。
「いいな、聖域に戻ればだ」
「はい」
ムウもまた真剣な面持ちで彼の言葉に応える。
「これからのことが決まる」
「そうですね。さて、どうなるかですが」
「御前はどうなると思う?」
具体的なことをムウに尋ねてきた。
「これからは」
「彼等の今現在の最大の目的はアーレスの復活です」
ムウはその問いを受けこう述べたのだった。
「その為に動くでしょう」
「そうだな。そしてだ」
「そして?」
「私達の殆どで出ることになる」
そうなるともいうのであった。
「それだけの激しい戦いになるということだ」
「次の戦いもですか」
「そうだ。向こうも八大公が出て来る」
彼等もだというのだ。
「そのうえでだ。激しい戦いになるぞ」
「わかりました。それでは」
「まずは戻る」
何につけてもまずはそれだというのだった。
「聖域にだ」
「ここにこれ以上留まっていても意味はありませんか」
「そういうことだ」
それはまさにその通りだというのである。
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