Blue Rose
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第三十三話 最悪の教師その八
「恋人とかそういう相手とはな」
「思えないのね」
「どうもな」
「そうよね、実は私もね」
「俺は恋人ってタイプじゃないか」
「悪いけれど」
「悪くないさ、俺もそうだしな」
優花を恋愛の対象とは思えないからだ、異性の趣味からも。
「御前がそうでもな」
「いいのね」
「ああ、そういえば御前筋肉質好きだったな」
「大きくてプロレスラーみたいな」
「そうした人が好きだからな」
「それでね」
龍馬は背は高いがすらりとしている、陸上部なので鎧の様な筋肉ではなく痩せた身体に着いている感じの筋肉なのだ。
「龍馬は」
「そうだよな」
「龍馬の女の子の趣味も」
「ああ、背が高くて胸も大きくてな」
龍馬も具体的なタイプを話した。
「レースクイーンみたいな」
「そうした人が好きだから」
「御前はな」
小柄で可愛らしい感じになった優花はというのだ。
「そういう感じじゃないな」
「そうなのね」
「そうだよ」
まさにと言うのだった。
「お互いにだな」
「そうなるわね」
「だから余計にだな」
「友達同士ね」
「そうなるな」
こう優花に話した。
「俺達は」
「そうね、恋人じゃなくて」
「それでもいいよな」
「性別は違っても」
それでもというのだった。
「私達はね」
「友達だな」
「ええ、今もそうで」
「これからもな」
「ずっとそうね」
「ああ、じゃあな」
「ハウステンボスに行くから」
「一緒に楽しもうな」
「そうしましょう」
二人で笑顔で話す、そしてだった。
優花は龍馬と電話越しに約束をした、彼との久し振りの再会を心から楽しみにしつつ。時間はすぐに経ってだった。
ハウステンボスに行く日になった、そして。
優花は朝早く起きて御飯を食べてからお洒落をしてだった、ハウステンボスに向かった。勿論歯を磨きシャワーを浴びて髪の毛も整えた。
ハウステンボス行きの電車に駆け込む様にして乗り込んだ、電車に乗りながら早く行く様に願っていた。
そしてだ、そのうえでだった。
ハウステンボスに着くとすぐに電車から出て龍馬にメールで着いたと連絡して駅からも出てだった、その中に入った。
するとだ、すぐにだった。
龍馬が泊まっているホテルの前まで来た、すると。
丁度龍馬がホテルを出たところだった。彼は優花を観てすぐに言った。
「早いな」
「龍馬は今出たところね」
「ちょっと待つかって思ったけれどな」
「急いでたし」
「だからか」
「早かったのね」
笑顔で言った優花だった。
「どうにも」
「ああ、少し驚いたけれどな」
それでもというのだった。
「丁度いいな」
「龍馬も身支度整えたのね」
「飯も食ったし歯も磨いたさ」
どちらもしたというのだ。
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