ドリトル先生と沖縄の蛇達
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第四幕その十二
「最高の贅沢の一つだよ」
「全くだよね」
「これは最高の贅沢だね」
「自然を楽しみつつお茶とお菓子を口にしてね」
「そっちを楽しむこともいいよね」
「本当に贅沢だよね」
「そう、贅沢はお金で得られる場合もあるけれど」
このケースも否定しない先生でした。
「けれどね」
「こうしてだね」
「ちょっと海出てね」
「楽しめる贅沢もある」
「最高の贅沢が」
「そうだよ、それとだけれど」
あらためて言った先生でした。
「沖縄の夜の海はあまり出ない方がいいね」
「その通りです」
真喜志さんが先生に応えました。
「鮫とかは基本夜行性ですから」
「そうですね」
「はい、あまり出ない方がいいです」
「毒のあるお魚もいますしね」
「そうです、それと珊瑚礁にも」
「オニヒトデですね」
「珊瑚を食い散らかす悪いヒトデですが」
珊瑚礁を大事にする人達にとってはです、このヒトデは本当に悪いヒトデです。何しろ珊瑚を食べてしまうのですから。
「このヒトデも毒があります」
「迂闊に触ると危ないので」
「ですから」
「それで、ですね」
「あまりです」
「夜は泳がない方がいいですね」
「ダイバーの方もです」
このことは心配そうに言う真喜志さんでした。
「時々夜に泳ぎたいという人がいますが」
「それは、ですね」
「危険なので」
「だからですね」
「はい、あまりです」
真喜志さんとしてはというのです。
「お勧め出来ません」
「どうしても」
「けれどお話を聞かない人がいてです」
「その夜に泳ぎたいダイバーさんがですね」
「おられます」
「そうなのですね」
「はい」
まさにというのです。
「それで事故に遭ったりしますかr」
「余計に困りますね」
「夜の海は危険です」
とにかくこのことを強く言う真喜志さんでした。
「遊び半分で入っていい場所ではありません」
「プロのダイバーの人でもですね」
「ましてや一人で行こうとするなぞ」
「そうした人もいますか」
「お昼でも二人一組になって頂くものです」
最低でも、というのです。
「海を甘く見てはいけません」
「お昼でもですね」
「その通りです」
「そうですね」
「はい、ですから夜のスキューバダイビングはです」
絶対にとです、また言った先生でした。
「私は賛成出来ません」
「必要な時以外は」
「してはいけないです」
あまりにも危険だからです。
こうしたことをお話しながらです、先生達は海の景色とイルカ達を観つつティータイムを楽しみました。これは確かに最高の贅沢でした。
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