聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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580部分:第八十三話 カルカッタにてその四
第八十三話 カルカッタにてその四
「アリエス、貴方もです」
「私もまた」
「インプ達の仇は取らせてもらいます」
これがムウへの言葉だった。
「何があろうともです」
「それでは、なのですね」
「はい、それでは」
彼の今の言葉と共にであった。多くの狂闘士達が姿を現した。彼の左右には魔神達が、そして後ろにはインプ達が。それぞれ姿を現わしたのである。
「はじめましょう」
「それでは」
ムウがまた言った。
「魔鈴、シャイナ」
「ああ」
「わかってるよ」
こう返す二人だった。
「それはもうね」
「安心しなよ」
「それでは」
「ではムウよ」
アイオロスはムウに声をかけてきた。
「いいな」
「はい、では私達は」
二人の黄金聖闘士達が前に出る。そして魔鈴とシャイナは四人の青銅聖闘士達に対して二人が動くとすぐにこう告げたのであった。
「それじゃあね」
「あたし達はね」
「ええ、一人は絶対によね」
「倒さないと」
「私達で四人で」
「それであんた達で二人で」
彼女達は二人の言葉に応えて述べたのであった。
「六人」
「後は黄金の方々が御相手されて」
「そうよね」
「違うよ、それは」
「残念だけれどね」
しかし白銀の二人はこう返したのであった。
「私達が雑兵の相手をするんだよ」
「そうするっていうんだよ」
「えっ、そうなの!?」
「じゃあ魔神の相手は」
「まさか」
「そのまさかさ」
シャイナが四人に対して述べた。
「ムウとアイオロスが相手をするんだよ」
「そんな、御二人で?」
「十人もいるのに」
「無理よ、そんなの」
四人は常識から考えて述べていた。それはあくまで四人の常識である。黄金聖闘士の常識ではなかったのである。あくまで彼女達の常識でしかなかったのだ。
「そんなことは幾ら何でも」
「無理なんじゃ」
「それはすぐにわかるよ」
「それよりもだよ」
またここで言う魔鈴とシャイナであった。
「いいね、私達はね」
「雑兵達に専念するよ」
「そこまで言うのなら」
「わかったら」
「仕方ないわ」
四人もここで遂に納得して頷いた。
「私達は私達で」
「やらせてもらうわ」
こうして六人でインプ達の相手をすることになった。すぐに高々と跳びそのうえでそのインプの大群の中にその身を躍り込ませるのであった。
そしてムウとアイオロスは。十人の魔神達と対峙していた。
黄金色と赤色の小宇宙が燃え盛っている。その中で言ったのはリーヴェであった。
「それではです」
「貴方が私の相手をされるのですか?」
「はい、その通りです」
ムウを見据えながら静かに告げた言葉であった。
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