聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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574部分:第八十二話 嵐を前にしてその五
第八十二話 嵐を前にしてその五
「ムウは食べているからね」
「だからいいのよ」
「いいの?ムウ様は」
「御自身も召し上がられているから」
「それで」
「だからそのドリアンをね」
「食べてるからね」
またそのドリアンが話に出て来た。
「別にいいんだよ」
「冷えたドリアンをね」
「あれってそんなに美味しいのかな」
「どうかしら」
「それでも食べてみようって気にはならないし」
それはどうしてもならないのであった。ドリアンのその匂いを思うとだ。
それで四人はマンゴーを食べるのだった。
次の日に食べたのは。スイカだった。
「このスイカもね」
「そうよね」
「冷えてるだけじゃなくて」
「滅茶苦茶甘いし」
やはり白銀の二人がよく冷やしたそのスイカを食べるのであった。
「冷えていて甘いとね」
「美味しさが倍増するわよね」
「その通りよね」
言いながら満面の笑顔で食べていく。スイカは野菜であるがそれでも果物と同じ様なものとしてそれを食べていくのであった。
そしてそのうえで。また言うのであった。
「何かカルカッタまではこんな感じでね」
「そうよね」
「のどかではあるわね」
それでいいんだよ、今はね」
「それでね」
魔鈴とシャイナはこう四人に告げた。
「カルカッタじゃ死闘になるよ」
「今のうちに英気を養っておくんだよ」
「いいね」
「ムウを見るんだよ」
そしてここでムウの名前を出すのだった。
「今だってね」
「牛車の外でね」
「牛車の外で」
「何してるのかしら」
「ええと?」
ほろから顔を出して見るとであった。そこには。
相変わらず牛の上にいるムウがいた。そこでそのドリアンを食べていた。だが流石に牛車の方まではその匂いは漂っては来なかった。
「ああして食べてるだろう?」
「ドリアンをね」
「ムウもムウでリラックスしてるんだよ」
そうだというのである、
「だからいいんだよ、それでね」
「あたし達もね」
「そう。だったら」
「カルカッタまではこうして」
「平和にいけばいいのね」
「そろそろアイオロスも来るかね」
「そうだね」
アイオロスの名前も出た。
「そろそろだろうね」
「いよいよって感じだけれど」
これは実感から来る言葉だった。
「まあ決戦の時には来るよ」
「絶対にね」
それは間違いないというのである。
「あいつの性格からしてね」
「それは大丈夫だよ」
「そういえばアイオロス様ってね」
「サガ様と並んで責任感凄いしね」
「まさに黄金聖闘士のまとめ役」
これは聖域全体での評価でもあった。
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