聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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541部分:第七十七話 最後の八大公その四
第七十七話 最後の八大公その四
「それもね」
「しかもそこまで違うのね、中身も」
「どんなのかしら」
「それは言ってみてだよ」
「いいね、それで」
白銀の二人はそれから先はあえて言わないのだった。何故あえて言わないのかというとどうやらそれを知ることこそが楽しみだからのようだ。
「それじゃあムウ」
「どのお店に入るんだい?」
「そうですね。あそこはどうでしょうか」
近くの一店を指差したのだった。
「あのお店は」
「そうだね、あそこはね」
「結構いいかもね」
その店を見て応える二人だった。見ればその見せは外装は質素である。だが小さめの扉から出入りする人々は多い。その人の出入りから見ての言葉だったのだ。
「それじゃああそこにね」
「入ろうか」
「はい、それでは」
こうして一行はその店の中に入った。店の中は雑多であり外から見るよりは広かった。かなり古い扇風機がギコギコとした音を立てて首を回しており店の客達に風をあてている。そして中の客達が食べているそのカリーも見るのであった。
白い壁のと床で椅子もテーブルも全て木製である。大きな葉の上に置かれたカリーは。
「あれっ、葉の上に置いてあるけれど」
「そうよね」
青銅の彼女達はまずこのことが目に入ったのだ。
「お皿じゃないの」
「葉がお皿になってるみたいだけれど」
「インドじゃそうなんだよ」
「インドではね」
それだというのである。魔鈴とシャイナが話すのだった。
「元々皿とかそういうものは使わなくてね」
「ああやって葉の上に乗せて食べるんだよ」
「ふうん、そうなんだ」
「そうして食べるんだ」
青銅の四人はそれを言われてまず感心した顔になって頷いた。
「最初は何かって思ったけれど」
「それに」
ここでまたあることに気付いた。それは。
「手で食べてるのね」
「そうね、指でね」
「食べてるわね」
このことにであった。そしてこのことを見るとであった。
「これは知ってたけれど」
「成程ね、実際にそうなのね」
「インドじゃ手で食べるのね」
「それは知ってたみたいだね」
「どうやら」
白銀の二人は彼女達の言葉を受けて述べた。そんな話をしながら店の者の案内を受けて空いている席に座る。そのうえでさらに話をするのだった。
「インドじゃ手で食べるっていうのは」
「知ってたみたいだね」
「ええ、それはね」
「知ってたわ」
まさにそれは知っているというのだった。席についたうえでさらに話す。
「ただ。実際に見るとね」
「本当にそうだったのね」
「そうだよ。あたし達は前にインドに来たことがあるけれど」
「あんた達ははじめて見たみたいだね」
「インド来たのはじめてだから」
「それでね」
彼女達四人はこの国に来たことははじめてである。だから知識では知っていても実際には見たことがなかったのである。それでなのである。
「葉の上に乗せてそれで手で食べる」
「それがインドのカリーなのね」
「そうさ。それでね」
「カリーの中身もね」
ここでそのカリーが来た。それはだった。
「あれっ、お野菜だけね」
「野菜カリーなのね」
「ああ、そうさ」
「そうなんだよ」
まさにそうだというのである。それがインドのカリーだというのだ。
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