聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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538部分:第七十七話 最後の八大公その一
第七十七話 最後の八大公その一
最後の八大公
「そうか、聖域はか」
「はい、出陣しました」
「七人です」
エリスの部屋において八大公達が玉座に座る彼女に告げていた。その光景は普段と同じである。彼等もそれぞれ片膝をついて控えている。
「黄金聖闘士はアリエスのムウ」
「そしてです」
「そして。何だ?」
「白銀及び青銅の者達はです」
「全て女です」
このことも告げられるのだった。
「つまりアリエス以外はです」
「女です」
「女か」
「はい、女です」
「六人はです」
このことが話される。するとエリスの表情が微妙なものになった。そうしてそのうえで八人に対して告げるのであった。その言葉は。
「確かだ」
「確か?」
「といいますと」
「白銀の女聖闘士はイーグルと蛇使い」
シャイナが挙げてきたのはその二人だった。
「その二人だったな」
「はい、そうです」
「その二人です」
「わかった」
そこまで聞いて頷くエリスだった。そのうえでまた言う。
「あの者達は白銀の者達の中でもとりわけ強い小宇宙を持っている」
「そうなのですか」
「それ程までに」
「それに注意することだ」
彼女は言うのだった。
「そうしてだ」
「そうして」
「他には」
「次にはアリエスだ」
彼のこともだというのである。
「アリエスのムウだ」
「あの男ですか」
「あの男もなのですね」
「あの男の実力もかなりのものだ」
このことも言うのであった。
「先のハーデス様との聖戦で生き残った二人の聖闘士のうちの一人」
「はい、それは存じております」
「既に」
そのことはもう知っている彼等であった。言われるまでもなかった。
「そしてアリエスはその弟子」
「そうなのですね」
「その通りだ。その実力はかなりのものだ」
さらに話されるのだった。
「黄金聖闘士の中でもかなりのものだ」
「では一体」
「誰が」
「既に行くべき者は決めている」
こう八大公に対して告げた。
「既にだ」
「といいますと」
「それは」
「最期の八大公」
言いながらその彼を見ての言葉だった。
「よいな」
「はい」
その彼が顔をあげた。そしてエリスに応えるのだった。
「それではエリス様」
「うむ。そなたが行くがいい」
「わかりました」
応えたのはであった。リーヴェであった。ルキフグスの彼であった。
「では今より」
「場所はわかっているな」
「無論です」
涼しげな笑みを浮かべてエリスに応える。
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