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Blue Rose

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第三十二話 長崎での日常その七

「何といってもね」
「九州のチームだし」
「サッカーは色々だけれど」
「あっちはチーム多いから」
「野球はね」
「もうホークスよ」
 このチームになるというのだ。
「何といってもね」
「このチーム一択よ」
「そうなのね、やっぱりね」
 優花も話を聞いて頷く。
「ホークスよね」
「野球については」
「もうね」
 また答えた二人だった。
「よかったら応援に行ったら?福岡まで」
「遠いけれど」
 二人は優花に観戦も勧めた。
「福岡ドームいいところよ」
「広いしね」
「そうなのね、そういえば」
 優花は若宮と都島の話を聞いて言った。
「私ホークスの試合はこれまで」
「あまり観たことないでしょ」
「そうでしょ」
「どうもね」
 実際にとだ、二人に答えた。
「阪神ばかりで」
「神戸だったっていうからね、優花っち」
「どうしてもそうなるわね」
「阪神の地元だし」
「甲子園にってなるわね」
「ええ、応援しているチームも」
 それもというのだ。
「阪神だから」
「そういえば蓮見ってよく阪神のこと話すな」
「そうだよな」
 男子生徒達もここでこのことを指摘した。
「阪神が勝ったとか負けたとか」
「選手がどうとかな」
「采配にも言うし」
「熱心に応援してるよな」
「いつもね」
 優花自身も言う。
「気になってるわ、地元ではデイリーも読んでたし」
「おいおい、女の子でもか?」
「女の子がスポーツ新聞読むのかよ」
「ちょっとそれはな」
「あまりないわ」
「ええと、デイリーはね」
 自分の言葉に引いた感じになった男子生徒達にだ、優花は事情を話した。それは関西の女の子限定の事情である。
「阪神のことをメインに書いてくれてるから」
「だからか」
「それで女の子も読むのか」
「阪神のことだから」
「それでか」
「そうなの」
 こう話すのだった。
「阪神はね」
「特別か」
「そうなんだな」
「そうなの」
 まさにというのだ。
「他のスポーツ新聞を読む娘はあまりいないわね」
「流石にそうだよな」
「女の子でスポーツ新聞読む自体あまりないしな」
「デイリー限定か」
「幾ら何でも」
「そうなの、あといやらしい記事は」
 ここでだ、優花は顔を赤くさせて男子生徒達に話した。
「ない新聞読んでるから」
「それは流石にないだろ」
「ああいう記事はおっさんが読むもんでな」
「女の子が読んでたらやばいな」
「特に中学生や高校生達が」
「そういうのは買わないし売ってくれないし」
 それにとだ、優花も話す。
「そういうのがないの読んでるの」
「阪神の記事読む為に」
「それでか」
「勿論読まない娘もいるわ」
 デイリーをというのだ。
「野球に興味ない娘もいるし」
「そこは流石にそれぞれだよな」
「幾ら関西人でも皆阪神好きな訳じゃないしな」
「野球に興味ない人もいるか」
「やっぱり」
「私は阪神好きだけれど」
 それでもというのだ。 
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