聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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473部分:第六十六話 獅子出陣その五
第六十六話 獅子出陣その五
「我々が御供致します」
「それで宜しいでしょうか」
「まさか御前達だとはな」
アイオリアはその二人を見てまた言うのだった。
「地獄の番犬ケルベロスすら捕らえるダンテと」
「そう言われていますか」
「そして白銀聖闘士でも最強と言われるダイダロスまでか」
アイオリアが特に驚いていたのは彼の存在にだった。
「この戦いそこまで重要だというのか」
「いえ、アイオリア様」
ここでそのダイダロスが彼に対して言ってきた。
「重要でない戦いなぞないかと」
「むっ!?」
「戦いは全て重要なものです」
こう告げてきたのである。
「それにこの度の出陣はです」
「我々白銀聖闘士や青銅の者達も持ち回りになっております」
ダンテもアイオリアに対して告げてきたのであった。
「ですから。誰が出ようとです」
「特に問題はありません」
「そうなのか」
二人のその言葉を聞いて頷いたアイオリアだった。
「だから特別に考えることもないか」
「そしてです」
ダイダロスはまた言ってきたのであった。
「重要でない戦いはないということはです」
「わかった」
彼の言葉にまた頷いたのだった。
「ないな。そういうことだな」
「はい、そうです」
まさにその通りだと述べたダイダロスであった。
「おわかりになられましたら」
「次は青銅の者達ですが」
「そうだな」
ダンテの言葉にも頷くアイオリアだった。
「四人だったな」
「そうです、四人です」
「もう来ていますが」
「誰だ?」
あらためてそれは誰かを問うアイオリアだった。
「俺と共にオーストラリアに向かうのは」
「はい、俺です」
「俺もいますよ」
「宜しくアイオリア様」
「いざオーストラリアへ」
早速だった。元気のいい少年が四人彼の前に出て来たのであった。
「いやあ、出陣の命令を今か今かって待っていましたよ」
「全くですよ」
「けれどやっと出番ですから」
「頑張りますよ」
「こら、何だその挨拶は」
ダンテは四人が出て来たところでまず彼等を叱るのだった。
「アイオリア様の御前だぞ。礼節を守れ」
「って言われてもさ」
「俺達なりに敬意を表してるんだけれど」
「だよなあ。ちゃんと挨拶してるし」
「それで言われるのは」
「それならだ」
ダンテはさらに彼等四人に対して言うのだった。
「もう少しちゃんと挨拶をするのだ」
「申し訳ありませんアイオリア様」
ダイダロスはアイオリアに対して謝罪してきた。
「よく言って聞かせますので」
「いや、いい」
しかしそれはいいとするアイオリアだった。
「俺はそういう堅苦しいことは好きではないしな」
「ですが」
「いいのだ。俺も御前達と同じ聖闘士だ」
だからいいというのである。
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