サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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カツラ:「マリナさん、、、」
マリナ:「私はただ、彼女に
時間を大事にするよう伝えただけです。
何かに迷っていた様子でしたから」
カツラ:「時間を大事に、、か。
、、、確かに、今の我々はシルフと
戦う準備の為に色々と時間を要する。
、、、その上、時間もあと一カ月。
迷ってる時間が無ければ
、立ち止まっている時間もない」
マリナ:「、、、」
カツラ:「じゃがな、どんな状況であれ
迷う事は悪い事ではない。迷いは若者の特権。
大事なのは迷いの果てに、自分自身で
答えを見つけ出す事じゃ。その答えを
見つける事に良いも悪いも、早いも遅いも無い。
ましてや無駄など、、。」
マリナ:「わかってます、、だだ、
彼女は今のままではシルフとの戦いで
必ず窮地に立たされます。戦いの最中に
迷いを見せたりなんかしたら、、、」
カツラ:「、、わしは、彼らが迷いながら
戦う事に関して悪く思っとらんよ?」
マリナ:「え?」
カツラ:「15年前にポケモンが消滅し、
彼らも迷いの中でずっと生きてきた。
自分の生き方に疑問を抱き、不安に駆られ、
悩みながら時代を生きてきたんじゃ。
じゃが、迷いながらの10年を過ごす中で、
彼らは一つの答えを見つけ出した。
消滅したポケモンを見つけ出すという答えを」
マリナ:「、、、」
カツラ:「シルフと言う巨大な敵に挑むと
決めた時、彼らの心の中にはきっと
今まで以上の迷いや不安が募っておるはずじゃ。
じゃが、その迷いや不安よりも大きなものを、
彼らは持っておる。一つは勇気、一つは愛、
そして、仲間じゃ。彼らにはその3つを
”力に変える力”がある。そしてその力は
この先のどんな迷いにも不安にも決して負けん。
例えそれが、どんな戦いの最中だったとしても。
、、、わしはそう信じておる。」
マリナ:「、、、」
カツラ:「ヒカリちゃんが何を考えていたかは
わからんが、彼女は落ち込んだ後
必ず前に進む。だから大丈夫じゃ」
マリナ:「、、だといいですけどね」
カツラ:「うむ、、、。
まぁ、あんな彼らじゃが、
仲良くしてやっておくれ。仲間とは
良いもんじゃよ。勿論、マリナさんも、
わしらにとって大事な仲間じゃ」
マリナ:「私の事はケアしなくても
大丈夫です。何も気にしてませんから」
カツラ:「うむ、そうか、、、ではこう言おう。
ヒカリちゃんを叱ってくれてありがとう」
マリナ:「!」
カツラはそう言い残すと、
パソコン作業に戻った。
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