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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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458部分:第六十四話 サジタリアスの雷その三


第六十四話 サジタリアスの雷その三

「こうしてな」
「くっ、恐るべしは黄金聖衣か」
「そのサジタリアスの翼か」
「いや、違う」 
 ジェシーがここでわかったうえで言った。
「その聖衣に認められたサジタリアス、貴様こそがだ」
「私こそがか」
「そうだ、最も恐るべきものだ」
 そうだとわかったのだ。彼も。
「まさにな」
「そうか。聖衣もまた心を持っているという」
「我等の戦衣と同じ様に」
 他の狂闘士達も今のジェシーとアイオロスのやり取りからこのことを理解した。
「だとすればその聖衣を動かさせたサジタリアスこそ」
「最も恐るべき者」
「まさに」
「少なくとも私はアテナの為に戦っている」
 アイオロスは驚愕を露わにさせている彼等に対してこう告げた。
「そしてだ。戦いはまだ続いている」
「来るか!?」
「今度は貴様が」
「そうだ」
 まさにそうだと。今確かに言った。
「見せよう、このアイオロスの技」
 言いながらだった。その身体に黄金の小宇宙をみなぎらせる。それと共に左手を上に、右手を下にしてゆっくりと動かしてきたのだった。
 それを見て四人の狂闘士達はこのままでは敗北することを悟った。恐怖やそうした感情はない彼等だがそうしたことは敏感に感じ取ることができるのだ。
「ならばここは」
「先に」
 彼等はすぐに決断を下した。
 そうしてだった。再び攻撃態勢に入る。それからだった。
「受けろ!」
「今度こそ!」
 四人一度に再び技を放つ。それぞれの技を。
「今度は翼は護ってはくれまい!」
「それならこれで!」
「やれる!」
 彼等は今度こそ仕留めるつもりだった。その考えも確かにあった。しかしであった。アイオロスはその彼等の攻撃を前にしながら。その右手から雷の拳を放ったのだった。
「アトミックサンダーボルト!」
「何っ!」
「その技は!」
 忽ちにして光速の雷を宿した拳が縦横無尽に走る。その拳が瞬く間に四人の技を打ち消してしまった。
「何だと!」
「我等の技を!」
「それだけではない」
 ここでさらに言うアイオロスだった。
「御前達自身もだ」
「何っ・・・・・・うわああああっ!!」
「これは!」
 次の瞬間には四人をその縦横無尽に走り回る雷の拳が襲ったのだった。
 彼等を瞬く間に吹き飛ばし薙ぎ倒す。それと共に雷が走っていく。
「こ、この技は」
「まさしく」
「黄金聖闘士・・・・・・」
 それに値する力だと。受けてわかったのだった。
「恐ろしい男・・・・・・」
「ここまでの力を出すとは・・・・・・」
 吹き飛ばされ薙ぎ倒された彼等は地面にたたき付けられた。そのうえで死の間際の言葉を出していた。
「サジタリアスのアイオロス・・・・・・」
「やはり恐ろしい男・・・・・・」
「さて」
 その四人を倒し終えたアイオロスは。ここでまた言うのだった。
「ミロも自分の相手は倒しただろう」
 そのことを考えていた。ミロのことをである。
「ならばだ。後は」
 そうしてだった。次に頭の中に浮かべたのは。
「あの者か。サタナキア」
 サリアのことである。
「あの者を倒すか。それとも」
 だが今は彼はそちらには向かわなかった。インプ達がいる場所に向かいそのうえでまた戦おうとしていた。そうしたのであった。
 
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