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ドリトル先生の名監督

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第十二幕その三

「お相撲についても勉強出来たよ」
「そうそう、お相撲ってね」
「深いよね」
「ただ土俵の上で勝負をするんじゃなくて」
「色々な決まりがあって」
「技も多くて」
「歴史もあってね」
 そしてとです、また言った先生でした。
「それの勉強にもなったよ」
「お相撲の歴史って長いんだね」
 トートーが言います。
「それもかなり」
「千年以上の歴史があるなんてね」
 それこそと言ったのはダブダブです。
「イギリスが一つの国になった時よりも長いじゃない」
「それもずっとね」
 ジップはダブダブの言葉に頷きました。
「何百年も」
「そんなに歴史の長いスポーツなんてね」
 ホワイティもしみじみとした口調になっています。
「そうそうないよ」
「剣術もね」
 ポリネシアが言うには。
「今みたいな感じになったのはそんなに古いことじゃないっていうし」
「フェシングとかボクシングも最近よね」
 ガブガブも言います。
「お相撲程古くないよ」
「お相撲はそれこそ千数百年」
 老馬の口調はしみじみとしているものでした。
「本当に長いね」
「日本の歴史も長いけれど」
「お相撲の歴史もね」
 チープサイドの家族もお話します。
「長いね」
「それも相当に」
「そしてその歴史の間色々なことがあったんだね」
 チーチーが言うことはといいますと。
「強い力士さん達も出たりして」
「今も強い力士さん達がいるしね」
「昔もだしね」
 最後にオシツオサエレツが前後の頭で言います。
「そうしたことも調べると」
「面白いんだね」
「うん、双葉山や大鵬といった力士もいてね」
 先生は過去の強い力士さん達の名前を出しました。
「その強さは相当なものだったんだ」
「その人達そんなに強かったの」
「双葉山さんや大鵬さんは」
「そんなにだったの」
「何でも大鵬が一番強かった頃はね」
 その時のことはといいますと。
「巨人軍、大鵬、卵焼きって言われてたらしいよ」
「巨人と卵焼きも一緒?」
「どういうことかな」
「巨人は野球チームよね」
「あの万年最下位の」
「うん、あのチームは昔強かったんだ」
 今では信じられないことですが。
「色々と悪いことをしていい選手を集めてね」
「ああ、前もそうしてたんだよね」
「お金にもの言わせて」
「それで巨人って強かったんだ」
「悪いことをして」
「昔はその悪いことがばれなかったからね」
 そして頭が悪いと気付かないのです、悪いことをしていてもマスコミの報道で正しい人達になってしまっていたのです。
「巨人は子供達に人気があったんだ」
「ううん、酷いね」
「悪い奴が人気あったなんてね」
「当時の日本って何だったのかな」
「モラルなかったの?」
「そうかもね、まあとにかくね」
 あらためて言う先生でした。 
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