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『残骸』

作者:零那
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『道のり』



歩き続けて、たまには全速力で突っ走って、思いっ切り壁に衝突した。
衝動に正直に生きてたら心が追いつかないと解って、冷静に考えることを学んだ。
其れでも冷静さは欠けていて、衝動が勝つことばかりで本能で生きていた。

白く脆い中、黒く頑丈な外、そんな塊。
抱き締められて初めて気付いた人のぬくもり。
其れをまた求めてしまった。
其れが間違いだった。
そんな駄々っ子の様な事を求めたりしなければ...。

強くモがれた羽は使い物にならなくて飛べやしない。
骨を砕かれた足は歩くことさえ出来ない。
切り落とされた腕じゃ何も掴めない。
抉られた瞳じゃ真実を見つめることが出来ない。
縫われた口じゃ言葉を発せない。

心がマダ残ってる。
なら、マダ何かを感じれる。
脳がマダ残ってる。
なら、マダ何かを考えれる。

そうして何かを得てきたんだろ?此処まで...


 
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