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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1498話

 インフィニティーズとの戦いがイーダル小隊の勝利で終わった翌日、今日はアルゴス小隊とインフィニティーズとの戦いの日だ。
 そして映像モニタの向こうでは、既にお互いが向かい合っている。

「さて、どっちが勝つか……どう思う?」

 隣にいるスレイに尋ねると、スレイは当然のように視線を映像モニタに映し出されているアルゴス小隊へと向けて口を開く。

「私としては、当然アルゴス小隊に勝って貰いたいところだな。インフィニティーズとは殆ど初対面に近いし」
「俺は食堂で少し話をしたけどな。知ってるか? インフィニティーズのメンバーのレオン・クゼって奴は、ブリッジスの昔の同僚らしい。しかも思い切りライバル意識を抱いている、な」
「……ほう。それはつまりイザークやムラタのようにか」
「そこでその名前を出すなよ。……いや、どうだろうな。あの2人と比べてもより強い執念を感じたが」

 ただ、あれは純粋な対抗意識というよりは、敵対心に近いものがあったように思う。
 レオンとブリッジスにどんな因縁があるのかは分からないが、それでもレオンにとってブリッジスは許せる相手ではないのだろう。
 シャロンの方はブリッジスに対してそこまで敵対的な感じではなかったんだが。
 その辺の関係は少し気になる。
 ……そして、俺とスレイの話を興味がないように見せ掛けながらも、篁はしっかりと意識をこちらに向けていた。
 ブリッジスのライバルか、それとも女関係か……果たして気になったのはどっちだろうな。
 そんな風に考えている間にも時間が過ぎ去り……やがて、その因縁の対決が始まる。
 真っ先に動いたのは、ある意味で予想通りであったがタリサ。
 本来は不知火弐型の予備機というか、もう1機出来ていてそれに乗る筈だったのだが、時間的にそれには間に合わず、今乗っているのは以前と同様にF-15……イーグルの改造機である、アクティヴ・イーグルに乗っての参加だ。
 フェニックス構想の実証試験機で、第2世代戦術機のイーグルを準第3世代機にまで性能を高めている。
 だが準第3世代機と、正真正銘の第3世代機だ。当然その性能はラプターの方に上がる。
 それを覆す為には操縦技術で向こうを上回るしかないのだが、インフィニティーズはアメリカ軍の中でも精鋭――実戦経験はないが――を集めて作られた部隊だ。
 タリサが幾ら頑張っても、そう簡単にその差を覆ることはなかった。
 それでもVGがフォローし、ブリッジスが突っ込んで行くのを考えれば、切り込み隊長としての役割は果たしたと言えるだろう。
 そしてステラの援護射撃もあり、ラプターの集中攻撃を受けつつも、タリサは何とか回避して撃墜されずに済んだ。
 そこから始まったのは、乱戦。
 インフィニティーズとアルゴス小隊の合計8機が入り乱れ、至る場所で戦いが始まっている。
 ……模擬戦の舞台がカリンダ基地から比較的近くにあった、既にゴーストタウンと化した街であるというのは、どちらに有利に働いているんだろうな。
 アルゴス小隊は機種が統一されておらず、ラプターで揃えているインフィニティーズに比べればどうしても統一された行動……連携では劣る。
 それでもこうして順調に戦いが進んでいるのは、違う機種の混ざっているアルゴス小隊が十分にその利点を活かしているといったところか。
 向こうの一撃は建物を盾にして防ぎながら、同時にアルゴス小隊の攻撃も建物を使って防がれる。
 そんな戦いが続く事、5分程……やがてそんな均衡状態が崩れ始めた。
 真っ先に危機に陥ったのは、タリサの機体。
 最初に突っ込んだ時、挙動をある程度見切られていたのだろう。
 敵の小隊長の機体が放つ突撃砲の弾丸により、装甲に何ヶ所かペイントがついていた。
 タリサも必死に反撃してはいるのだが、その反撃も決して有効という訳ではない。
 そんな風に徐々にタリサが追い詰められていき……

「おお、そう出るか」

 レオンの機体と戦っていたブリッジスが、建物を長刀で砕いて目潰しをすると、そのままレオンをその場に残し、タリサの機体の方へと向かったのだ。
 そうしてタリサの機体を一気に撃破しようとしていたインフィンティーズの小隊長の機体へ背後から奇襲を仕掛けようとするが……その機先を制するかのようにシャロンの機体が放った弾丸が、ブリッジスの機体を襲う。
 それでも背後から攻められるのを嫌ったインフィニティーズの小隊長はタリサの機体をここで仕留めるのを諦め、距離を取る。
 そんな中、意外な事にと言うべきか……VGの機体が左腕に被弾しながらもインフィニティーズの機体を1機撃墜していた。
 ……何気に、これって凄いんじゃないか?
 VGは性格が軽いと感じていたが、プロミネンス計画に呼ばれるだけの実力はあった訳だ。
 いや、決してそれを疑っていた訳ではないのだが。
 ともあれ、VGがラプターを1機撃墜し、これで数の上では4対3とアルゴス小隊の方が俄然有利になった。
 ステラはシャロンと遠距離からの狙撃戦を行っており、手が空けば他の2つの戦い……ブリッジス対レオン、タリサ対小隊長へと向かって援護射撃を行っていた。
 勿論援護射撃を行っているのはシャロンも同様であり、お互いに半ば膠着状態になっている。
 そんな中、VGが真っ先に向かったのは、当然ながら3つの戦いの中で一番ピンチのタリサの場所。
 幸いと言うべきか、まだタリサは致命的な被害を受けてはいない。
 だが、それはあくまでも今はというべきで、次第にタリサの機体のダメージは増えてきていた。
 恐らくもう数分も戦いが長引けば、タリサの機体は撃墜判定を受けていただろう。
 そこにVGが乱入しなければ、の話だが。
 タリサの機体を攻撃する小隊長の機体に、VGが真っ直ぐに襲い掛かっていく。
 そんなVGを牽制しようとするシャロンだったが、ステラがそれをさせない。
 結局VGの動きを止める事は出来ず、小隊長はVGとタリサの2人を相手に戦いを続ける。
 それでもインフィニティーズの小隊長を任されているだけはあり、VGとタリサを相手にして持ち堪えていた。
 VGの機体が五体満足ではないというのは影響しているんだろうが、それでも技量は他の者達よりも上だからこそ持ち堪えられているのだろう。
 だが……その戦いも、やがて終わりを告げる。
 タリサの機体が突撃砲でラプターを撃墜判定としたのだが、同時にVGの機体もラプターの突撃砲で撃墜判定となった。
 インフィニティーズの残りはレオンとシャロン。
 アルゴス小隊の残りはブリッジス、タリサ、ステラ。
 ただし、タリサの機体は中破に近い小破だ。
 このままではどうなるのかと見ていると、ステラの機体とシャロンの機体が同時に撃破判定となる。
 どうやらお互いに相手を狙撃して相打ちとなったらしい。

「これで2対1か」

 俺の呟きが周囲に響く。
 これが3対1になっていれば、ある程度の余裕は持てたのだろうが……残念ながら、アルゴス小隊の残りは2機しかいない。

「ですが、ブリッジス少尉ならきっとやってくれます」

 俺の呟きに篁が反応する。
 ……へぇ。
 不知火弐型ならやってくれるじゃなくて、ブリッジス少尉ならやってくれる、か。
 ブリッジスと篁も、随分と仲良くなったよな。

「そうだな、俺としてもアルゴス小隊が勝ってくれるに越した事はない」

 基本的に俺とスレイはアルゴス小隊のアドバイザーといった立場だ。
 だからこそ、当然のようにアルゴス小隊が勝ってくれれば嬉しいというのは間違いない。
 ミネルバ隊との戦いを見てみたいというのもあるけどな。
 ともあれ、今日一番の戦いが映像モニタの中では進んでいた。
 ブリッジスとタリサの2人が攻撃を仕掛け、レオンはその攻撃を回避しながら隙を窺い、反撃の一撃を放つ。
 勿論ブリッジスやタリサも、その攻撃をやすやすと受けたりはしない。
 建物を使って回避し、攻撃してきた隙を突くかのように反撃を行う。
 ジリジリと、ジリジリとレオンは追い詰められていく。
 レオンとブリッジスの技量が同じくらいだとすれば、そこにタリサというもう1人の凄腕パイロットが加わる事により、お互いの戦力差は大きく広がる。
 いや、寧ろこの状況で未だに生き残っているレオンの粘り強さを褒めるべきか。
 だが……それでも現状でこの状況をどうにか出来る筈もなく……やがて逆転の為の一手を行うも、それを逆手に取られて……コックピットにブリッジスの放った長刀の一撃により、ペイントをつけられるのだった。

『わあああああああああああああああああああああっ!』

 インフィニティーズに勝利し、篁だけではなくオペレーターまでもが歓喜の声を上げる。
 それだけ強敵だったという事なのだろう。
 にしても、インフィニティーズに勝ったか。
 そうなって欲しいとは思ってたけど、本当にそうなるとは思わなかった。

「これでアルゴス小隊は優勝に最も近い存在だな」
「はい!」

 俺の言葉に満面の笑みを見せる篁。
 その言葉通り、嬉しさが爆発している笑み。
 まぁ、ブリッジスは最近篁と仲が良かったからな。
 正直、最初はあれだけ日本人の篁を嫌っていたブリッジスが、そして日本の戦術機特性を理解せずに敵視されていた篁が、それぞれお互いを相手にしてこうまで仲が良くなるとは思わなかった。
 今では友人……いや、日本製戦術機の扱いという意味では師匠と弟子か? そんな感じであり、それでいてお互いが気になる関係という微妙なところだ。
 好きの反対は嫌いじゃなくて無関心とはよく言ったものだよな。
 結局、ブリッジスと篁はお互いを強く意識していたというのは間違いのない事実なのだろう。

「後はイーダル小隊に勝てば、優勝は間違いないのですが」

 俺と篁の話を聞いていたイブラヒムが、難しい表情で呟く。
 それを聞き、周囲でアルゴス小隊の勝利に喜んでいた者達も全員が難しい表情となる。
 当然だろう。イーダル小隊はクリスカとイーニァが乗る複座機1機だけでインフィニティーズを全滅させたのだから。
 勿論結果としてクリスカ達も撃破扱いとなったが、それでも1機で4機を撃破したのは間違いのない事実だ。
 アルゴス小隊もインフィニティーズに勝利はしたが、それは半ば運が作用した結果とも言える。
 実際にお互いの実力は拮抗していたのだから。
 だが、クリスカ達は運とかは全く関係のない、圧倒的な実力でインフィニティーズを蹂躙した。
 その力を考えると、アルゴス小隊とイーダル小隊の戦いも、あまり軽く見ることは出来ないだろうな。
 というか、イーダル小隊こそがラスボス……と思っていても仕方がない。
 正確にはブルーフラッグが終わったらラスボスとしてミネルバ隊が出て来て、それが終われば隠しボスとして俺とスレイとの対戦がある訳だが。
 それでも隠しボス戦は、優勝した小隊だけではなくブルーフラッグに参加した全ての小隊が俺達に戦いを挑むという形になる訳だが。

「イーダル小隊との戦いは、明日だったな?」
「はい。連日の戦いでブリッジス少尉達も疲れてはいるでしょうが、もう一頑張りです」

 篁が俺の言葉にそう返す。
 ……でも、今の戦術機パイロットって、俺がこの世界に来る前に比べるとかなり優遇されてるんだよな。
 何しろ、以前は連日数時間の戦闘は当たり前だったのだから。

「だとすれば、明日にはどの小隊が優勝するのが決まる訳だ」
「ええ。……勿論私はアルゴス小隊がイーダル小隊に勝つと信じています」

 自信に満ちた笑みを浮かべて告げる篁。
 まぁ、実際それだけの結果を見せているのだから、その言葉に反論したりは出来ないだろう。
 正直なところ、俺もアルゴス小隊はいいところまでいくとは思っていたが、それでもまさか優勝に手が届くところまでくるとは思っていなかった。
 いいところ、3位……どんなに上手くいっても準優勝くらいかと思ってただけに、今日の勝利は予想外の結果としか思えない。
 まぁ、不知火弐型の性能を考えれば、そこまで無茶って訳でもないか? けど、アルゴス小隊か。……ミネルバ隊にどこまで対抗出来るのか、楽しみだな。
 俺の中では、例えアルゴス小隊が優勝してもミネルバ隊に勝てるとは思っていない。
 お互いの間には、それだけ絶対的な戦力差があるのだから。
 それでも対抗出来るとすれば、そこにあるのは模擬戦だから……具体的にはペイント弾を使った戦いだからといったところか。
 ペイント弾であれば、MSにダメージを与えられずとも、命中判定は入るのだから。
 だが、アルゴス小隊の次に優勝の可能性が高いイーダル小隊は、アルゴス小隊よりも勝ち目はないと思う。
 幾らクリスカ達が凄腕であっても、インパルスに乗ったルナマリアに勝てるかどうかと言われれば……はっきり無理だと断言出来る為だ。
 全てが明日決まる。
 そう判断すると、俺の口元に笑みがあるのを自分でも理解出来た。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213 
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