サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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シンジ:「ザングース!辻斬りだ!」
ザングース:「ザン!」
スッ
ダダダダダッ
ザングースがスターミーに向かって走り出す。
カンナ:「スターミー、ハイドロポンプ」
スターミー:「フウッ」
バシュゥン(ハイドロポンプ)
ザングース:「!」
ピタッ
シンジ:「足を止めるな!
跳んでハイドロポンプをかわせ!」
ザングース:「ザンッ!」
ダダダダダッ
ダッ(跳)
クルッ
ザングースは前方宙返りで
ハイドロポンプを躱しそのままスターミーを
目がけ走った。
しかし
カンナ:「あやしいひかり」
カッ
ザングース:「!?」
スターミーは”あやしいひかり”を放ち
ザングースは”こんらん”してしまった。
シンジ:「ちっ、、また”あやしいひかり”か。
、、、ザングース!正気に戻れ!!」
ザングース:「ザン?」
カンナ:「その様子じゃ、もう
状態異常を治す物は持ってないみたいね」
シンジ:「ちっ、、、。」
パシューン
シンジはザングースをボールに戻した。
カンナ:「ボールに戻して”こんらん”を解く。
正当な判断ね、、、けど、次はないわよ?」
パシューンッ
ザングース:「ザンッ!」
シンジは再びザングースを出した。
シンジ:「ザングース、次で仕留めるぞ」
ザングース:「ザンッ」
ザングースは再び戦闘態勢に入った。
カンナ:「、、、一つ言いかしら?」
シンジ:「、、、」
カンナはシンジに問いかけた。
カンナ:「貴方、私と、、いや、私達と
取り引きする気はない?」
シンジ:「取り引きだと?」
カンナ:「えぇ、、、取り引きよ」
カンナの意外な発言により、
2人はバトルの手を一旦止めた。
カンナ:「貴方、我々側につかない?」
シンジ:「なんだと?、、どういうつもりだ」
カンナ:「貴方がさっき知った通り、
シルフは今、偉大なる計画を
実行しようとしているの。」
シンジ:「カントー新時代計画か、、。
所詮、私利私欲に溺れた
クズの吹き溜まりが目論んだ支配計画だろ、、。
生憎だが、そんな計画に参加する気はない」
カンナ:「支配計画ね、、、。
そんな捉え方をする人もいるでしょうけど、
カントー新時代は、
簡潔に説明すると”人類の楽園”」
シンジ:「人類の楽園だと?」
カンナ:「えぇ、、、。15年前、あの事件が
きっかけで人は夢や希望を失い、結果
カントーは急激な高度経済成長を遂げ
人は新しい生活を手に入れた。
でもそれは、社会が豊かなったと同時に
人が求めているのは夢や希望ではなく
”己の欲”そのものに変わった瞬間でもあった」
シンジ:「、、、」
カンナ:「カントー新時代は夢や希望に代わって
どんな望みでもどんな欲でも手に入り、
人の心にある密かな心理を叶える
素晴らしい世界、、、。それが、
いまシルフが作ろうとしているカントーなのよ。
人が求めている本当の楽園を、、、、。」
シンジ:「フンっ、、、。ある意味
人間にとって”夢のようなお話”だな。
、、、話を戻すが、取り引きとはなんだ」
カンナ:「シルフに刃向かう反逆者の迎撃。
、、、それが、貴方に要求する事よ」
シンジ:「なるほど、、今、俺と貴様
がバトルしているように、邪魔者を排除し
計画を進める為にか」
カンナ:「えぇ、、、。その代わり、
貴方にはどんなポケモンでも提供する。
勿論、提供されたポケモンは
好きに使って構わないわ」
カンナは取り引きの条件を出した。
シンジ:「フンっ、、、それも生憎だな。
ポケモンを入手する伝手は
足りている」
カンナ:「そう、、でも、そのポケモンは
これからの世界に通用する力を持っているの
かしら?」
シンジ:「!」
カンナの一言に、シンジは反応し、カンナは
話を続けた。
カンナ:「私がいま使っているこの
スターミー、、実は昨夜生まれた
ヒトデマンを進化させたばかり」
シンジ:「なんだと?」
自分が育てたザングースと
互角以上のバトルをしていたスターミーが
昨夜生まれたばかりのポケモンだったと知り、
シンジの表情が変わった。
カンナ:「シルフの力を使えば、
どんなポケモンだって強く、、いや、
最強になれる」
シンジ:「、、、」
カンナ:「貴方、昨夜にポケモンを
強奪しようとした内の1人よね?
貴方の実力ならきっとすぐに幹部になれるわ」
カンナはポケモン強奪の時に
スリーパーとエアームドを使っていた
人物がシンジだという事に気付いていた。
カンナ:「バトルを見たところ、
貴方はポケモンに対して”強さ”の一点を
求める現実的なトレーナー、、。
貴方が私達につけば互いに望みを叶えられるわ」
シンジ:「、、、」
カンナ:「それともう一つ、、、」
カンナは、もう一つの話をシンジに話した。
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