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ラブライブ!サンシャイン!!~千歌キチとAqoursの夢の軌道~

作者:高田黒蜜
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第4話:天然男子キラー×純情系高校生

 
前書き
お出かけ編パート1。今日は短い。 

 
ライブも無事成功に終わり、Aqoursの3人とバス停に向かっているときのことだった。

「孝紘くん、孝紘くん!」

あァー、めっちゃかわいい。いや、知ってたけど。横から僕の顔を覗いてきたかと思えば、脳が融けそうなハイパースーパーエクストリームめっちゃぷりちーボイスで自分の名前を呼んでくるとか……ありがとう、神様、仏様。そして世界。マジで生きててよかった……
ゲフンゲフン。黙っていてはただの難聴馬鹿野郎になってしまうので、とりあえずリプを返すことにした。Twitterかよ。

「なんだよ千歌、やけに嬉しそうだな。なんかいいことでもあったか?」
「だって、ライブも成功したし、それに終わったから孝紘くんと2人きっりであそべるんだよ!?たのしみでしかたないよー!」

おお、そういえばそうだったな!!……おい、考案者。お前が忘れてどうするんだよ。
まあそれはいいとして。よくないけど。千歌と2人で遊ぶなんて中学校以来じゃねぇかな?少なくとも、高校に入ってからは一切合切なかった。まあ、いつまでも子供のようなあどけなさがあるとはいえ、彼女にだって思春期というものはあるのかもしれない。流石にこの年にもなって男子と楽しくワイワイってのは恥ずかしかったのだろう。高校入学とほぼ同時期に呼ばれ方も変わったしな……昔は"ひろくん"って呼ばれてたんだぜ?どうだ、羨ましいだろ!!まァ、今は呼ばれてないんですけどね……
と思っていると。

「へー……そうなんだ、へー……」
「すごい殺気が……ま、まあ、たまにはそういう時も必要よね。2人で楽しんでらっしゃい」
「千歌ちゃん、楽しんできてね!」
「うん!梨子ちゃん、曜ちゃんありがとう!」
「おい曜、僕は──」
「孝紘くん、後でじっくり話聞かせてね?」

ま、待て。梨子はまだいいっていうか、むしろすごくありがたいんだけど、その隣の腐れ縁野郎がくっそジト目なんだけど……しかもなんか最後威圧かけてきたし。なんか嫉妬の気を感じるけど、一体何を妬んで──
あ。やっぱり、やっぱりこいつは……


「なんだよお前やっぱりレズじゃねぇか!!」



途端。ヤツの半開きだった目が120%分くらいに見開く。うわこわ。



「今度という今度は本当に許さないから!!レズじゃないって何回言えばわかるの!?」
「あーはいはい。どうせ愛しい愛しい千歌ちゃんを僕に取られて嫉妬してるんでちゅねー。苦し紛れの言い訳ご苦労さまデース」
「むっかつくー!!いくら心を許した幼なじみだからってその言い方は怒るよ!?」

もう怒ってるじゃん……ってか曜は最近、随分キレやすくなった気がしているのだ。え、僕のせい?バッカ、何を言う。僕は事実をただただ言葉にしているだけであって、それでキレているのならただの自業自得だと思いまーす。
あと、


「『心を許した』って……まるで恋人みたいな言い方だな」
「──!?ぜ、前言撤回!!今のなし!忘れて!!絶対に忘れてッ!!」

何焦ってんだこいつ……別に僕とお前が恋人扱いされるなんていつものことだろ……意外に慣れてないのか、こいつ?ちなみに僕はそういう類の誤解をしたやつには、ちゃんと僕の嫁への想いを説明してあげています。何故か、終わったあとはみんな痩せている気がする。

「野鷹くん、女心の理解は大切よ」
「え?」

梨子に言われた言葉の意味がよくわからないまま、その日はそのままバスに乗った。
嫁は横目で見ても相変わらず天使で、もう早く心を奪いたいと思いました。話している間も表情がコロコロ変わって、表情筋強そうでシワできにくそうだった。おい、デリカシー。ちなみに腐れ縁のあいつは降りてから家に着くまでの間、僕の方を絶対振り向かなかったっす。なんだこの差は……



──────



千歌が乗っているはずのバスを待ち始めて、約20分。いや、何してんだ。
バス停なんて、最寄りで自宅から徒歩1分以内に着くのに……母さんからも「アンタ、今行っても待つだけじゃない?」と言われたが、そんなことは知るかと来てしまった結果がこれである。べ、別に緊張してなんかないんだからねッ!!母さんに「デートじゃんよかったね」とか弄られても恥ずかしくなんてなかったんだから!!
てか、これってデートと言っていいのか?某百科事典先輩によると、「デートは、恋愛関係にある、もしくは恋愛関係に進みつつある二人が、連れだって外出し、一定の時間を遊行目的で行動を共にすること」らしい。僕と千歌は婚約相……ゴホン。まあ、ここは真面目に行こうじゃないか。一応、非常に遺憾ではあるが、まだ恋愛関係には発展していない。かと言って、恋愛関係に近づいているかと聞かれると、これも悩ましい。
要するに……ただのお出かけですね!!うわなんかすごく悲しいよ僕!!
ん……?でも待てよ、もしこのお出かけで恋愛関係に近づければ……今後こういうことがあったとき"デート"と胸を張って言えるのではないかッ!?あぶねェ、大事なことを見逃すところだったぜ……これはとあるの新約を読まないことと同じくらいの愚行だ。よし、絶対今回のデー…お出かけで千歌との距離を確実に縮めてみせるッ!!
と心の中で咆哮したところに、ちょうどバスがやってきた。窓から元気に手を振る千歌を見て、自分も左手を顔の位置まであげて左右に4回ほど振る。乗り込んでみると、空席だらけ。意外に利用者が少ないのかもしれないななどと考えつつ、彼女の元に辿り着いたとき────思わず赤面してしまった。

「えへへ……久しぶりにこれ着てみたんだけど、どうかな?」

いやだって、目の前にこれでもかっていうくらいに白のワンピースが似合う子がいたら、男子としては反応せざる得ないだろ……シンプルが故、より彼女の綺麗なみかん色の髪や、艶のある肌が強調され、普段よりも色欲的──言ってしまえばエロく感じる。彼女が中学生のときからこの服は着ていたが、そのときとは全然違う。子どもっぽさも残していながら、背丈も伸び体つきも確実に女性へと成長していることがはっきりとわかる。

「あ、あァ…似合ってると思うぞ、うん」
「それだけー!?……でもうれしい。ありがと」

ちょっと残念がっているようなので、少し具体的に褒めてやることにした。

「付け加えるならそうだな……エロくなった。おっぱい大きくなってるし、なんか全体的に女性っぽく……」

……あ。口が滑った。やらかしたァァァァァァァァァァ!!
千歌は顔を真っ赤に染めながら、野鷹孝紘のことだけをじっと見つめる。やべェ、何言われるか知ったことじゃねェ……
しかし、僕の期待はいい意味で裏切られた。




「……孝紘くんのえっち」




「ブフォア!?……ウンゴメン、ボクノイイカタガワルカタ、アハハ」
「?」

な、なんですか今の男を殺すような一撃は!!まさか、まさか自分がアニメや漫画でよく使われるけど現実ではそのようなスケベ空気が生まれることがないため言われる機会はほぼないと言われているこのセリフを……まさか言われる日が来るだなんて!!しかも、自分の大好きな女の子にだぞ!?ラブコメかな?これはカップルフラグ来たんじゃないですかねェ……
テンションの上がる僕に、さらに嫁は畳み掛ける。

「孝紘くんも、今日の服似合ってるよ!この上着がすっごくかわいい♪」
「お、おおおう!まァ、流石に女の子と2人きりならカッコ悪いとこ見せらんねぇしな!!」

唐突の褒めとかマジでもう!!あああああああああああああああああああ最高ッ!!

「あ、でもえりが……ちょっとじっとしててね」
「え、お、おう?──!?」

襟が整ってなかったのか、彼女は僕の首付近に手を近づけてきた。……このままキスしていい?待て孝紘、まだここは抑えるんだ……いずれ機会は巡ってくる。勝機にはまだ早い………
…じっと待っている時間帯がすごく長く感じた。嬉しいはずなんだけど、異性として意識している相手にこんなことをされているのは少々気が引けるし、恥ずかしい。
だが、僕のそんな感情は、次の瞬間打ち消されることになる。



「これでよし!直ったよ♪」




……夢か。夢なのかこれは。一瞬だけ、ガチで正妻が出勤前に自分のネクタイを締めてくれた後みたいな雰囲気できたよね?ね?



えっと……僕を産んでくれた母さん、そして精子を捧げてくれた父さん。




産んでくれて──────ありがとうございまァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァスッ!!あ、やべ鼻血。


 
 

 
後書き
死ねッ!彼女以外の女とイチャつくとかお前マジで死ねッ!!百回消え失せろ!!
「ただの嫉妬じゃねぇか!!……なんで書いた本人がそんなこと言っt」
メタい。
「……」
……。
「え!?ツッコミそれだけ!?なんかもっとグイグイ来るのかと思ったんだが!!」
ならテメェの腹にグイグイ押し込んでやるよ………サバイバルナイフ
「なんで持ってんだ!自分で考案したオリ主を殺す作者なんて見たことないんですけど!!」
じゃあわかった、ノコギリにしよう!
「どこのエロゲだよ!!なんとかdaysみたいなタイトルだった気がする!」
チッ……わかったよ。やめるよ。
「あーよかった、やっと正気に戻った…」
その代わり、ロープで絞首な
「前言撤回!!」 
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