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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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380部分:第五十二話 地獄の猟犬その三


第五十二話 地獄の猟犬その三

「今回も終わりましたけれど」
「何ていいますかね、あれ」
「猟犬ですね」 
 青銅の者達がカミュの後ろで言うのであった。
「また随分物凄いの出してきましたね」
「まあとんでもない奴だっていうのはわかっていましたけれど」
「あそこまでしますか」
 口々にこう言うのであった。
「けれどカミュ様よくあれで止めましたね」
「カリツォーでしたよね、あの技」
「氷の輪は」
「そうだ。あれがカリツォーだ」
 実際にそれだと答えるカミュであった。
「あのようにして使う技だ」
「何か氷っていっても色々な使い方があるんですね」
「凍らせるだけじゃないんですか」
「様々な使い方をしてこそだ」
 これがカミュの言葉だった。
「氷を完全に使いこなしていると言えるのだ」
「完全にですか」
「何か俺達にはとても無理っぽいですね」
「最初から無理と思っていては何もできはしない」
「まあそうですけれどね」
「それは」
 今のカミュの言葉には反論できない彼等であった。
「まずは努力ですか」
「結局のところは」
「その通りだ」
「それなくしては何もできはしない」
 白銀の二人も青銅の者達に告げる。
「だが今はそれよりもだ」
「話を終えよう」
 白銀の二人はここで話を切ってしまった。
「戦いは終わった。ならばだ」
「後は進むだけだ」
「その通りだ」
 カミュもまた彼等の言葉をよしとした。これで決まりであった。
「では行くぞ」
「ええ。それじゃあ」
「わかりました」
 青銅の者達も頷く。こうして彼等は再び橇に乗り道を進んでいく。そのうえで二日後に辿り着いた雪原が台地になっている場所に。彼等はいた。
「いたか」
「来たな、聖闘士達よ」
「待ちかねていたぞ」
 そこには既に狂闘士達がいた。そうしてそのうえで彼等に対して告げてきたのであった。
「貴様等の相手は我々だ」
「覚悟はいいな」
「覚悟も何よりもだ」
「御前等にやっと会えて嬉しいんだよ!」
 こう狂闘士達に返すのだった。犬橇は後方に置きそのうえで聖衣を着ている。既に戦いがあることは察している様子であった。
「じゃあな。早速はじめるぜ!」
「準備体操は終わったな!」
「準備体操も何も全て整え終わっている」
「よかったな。すぐにはじめられるぞ」
 狂闘士達は笑って彼等に言葉を返す。そこには当然ながらレダもいる。レダを中央に置きそのうえで横並びになって聖闘士達と対峙していた。
 当然ながら聖闘士達の中にはカミュもいる。彼等もまたカミュを中心として白銀の二人が彼の左右にいる。そうしてその横に青銅の者達が配され横一列になっていた。
「それではだ。御前達も出て来るのだ」
「いいな」
「はい」
「それでは」
 狂闘士達の言葉に応えると共にだ。インプ達が出て来たのだった。カミュ達を取り囲むようにしてそのうえで姿を現わしてきていた。
「聖闘士達よ仲間達の仇だ!」
「ここで貴様等を全て倒す!」
 こう言いながら全員槍を持ち向かおうとする。バベルとオルフェはそれを見てカミュに対して告げるのであった。
 
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