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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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377部分:第五十一話 黒い炎その七


第五十一話 黒い炎その七

「アーレス様が率いる軍団には火の軍団と炎の軍団がある」
「火と炎」
「その二つが」
「そうだ。その下には多くの炎を操る魔神達がいる」
 今度は白銀の者達に対して述べるのだった。
「だが。私以外に黒き炎を操る者はいない」
「それができるのは貴様だけということか」
「黒き炎、それこそが我等狂闘士の炎」
 言葉は断言であった。
「アーレス様の炎なのだ」
「そしてそれを使えるのは貴様だけか」
「如何にも。八大公の一人このベリアルのレダだけだ」
 また言うレダだった。
「この黒き炎、貴様等に敗れるか」
「生憎だが言っておこう」
 カミュは絶対の自信を見せるレダに対して言葉を返した。
「私は水と氷を使う。炎を使うことはできない」
「それはもう知っているが」
「まだ言葉は終わってはいない」
 カミュはレダのその不遜を遮ってさえみせてきた。
「だが」
「だが?何だというのだ?」
「炎は水に敗れるもの」
 それを言うのであった。
「それを今言っておこう」
「面白い。では貴様が私の炎を止めるというのだな」
「その通りだ」
 まさにそれだというのである。
「貴様のその炎、このアクエリアスのカミュが消してみせよう」
「私の炎は全てを焼き尽くす」
 レダも引こうとしない。
「その私の炎を消せるというのだな」
「貴様のその黒い炎が全てを焼き尽くすというのならば」
 カミュも受けていた。しかも正面から。
「私の氷も全てを凍て付かせるのだ」
「面白いそれではだ」
 レダの小宇宙が今燃え上がった。
「見せてもらおうか、貴様のその氷を」
「よかろう」
 カミュは構えだした。その両手を今。
 レダもまた同じであった。彼等は今対峙していた。黄金聖闘士と八大公の闘いが今ここで幕を開けようとしているのであった。


第五十一話   完


                  2009・9・5
 
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