ドリトル先生の名監督
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第九幕その二
「煙草はね」
「スポーツをしているのならですね」
「絶対にしたらいけない」
「そうしたものですね」
「最近煙草を吸う人自体が減ったけれど」
それでもというのです。
「煙草は絶対に駄目だよ」
「それ桑田さんも言ってますしね」
「元プロ野球選手の」
「煙草はスポーツをするなら絶対に吸うな」
「体調管理全体にも気をつけたうえで」
「そう、スポーツをするのなら体調管理は絶対だけれど」
その中でも特にというのです。
「煙草はしたらいけないんだ」
「昔は中学で吸ってる人いましたね」
「それも運動部にいて」
「けれどそれはですね」
「駄目なんですね」
「未成年の喫煙は論外だよ」
先生は眉を顰めさせて答えました。
「馬鹿なこととしか言えないよ」
「そうですよね、やっぱり」
「そんなことしたらすぐに息があがりますし」
「成長にも影響しますね」
「いいことないですよね」
「僕は煙草は吸わないけれどね」
パイプ一本持っていません、勿論買ったこともありません。
「未成年の喫煙は余計に悪いよ」
「身体に悪い」
「何よりもですね」
「だからしたらいけない」
「余計にですね」
「そう、最低でも二十歳になってからで」
法律で定められている通りにです。
「そしてスポーツをするならですね」
「吸わない」
「絶対にですね」
「君達が吸ってないのならいいよ」
それでというのです。
「身体にいいことは何もないからね」
「それならですね」
「煙草には手を出さないままですね」
「稽古を続けていくべきですね」
「しっかりと」
「そうしようね、とにかくね」
またお話する先生でした。
「体調管理をして怪我をしない様にもして」
「相手に勝つ」
「そうしましょう」
「いや、確かに勝てたら嬉しいけれど」
先生は皆の勝とうという言葉にはこう返しました。
「それは三番目かな」
「まずは怪我をしないことですね」
「それが第一ですね」
「そして同じ位大事なことはね」
怪我をしないこと、体調管理と並んでというのです。
「スポーツマンシップを守ることだよ」
「そのことも大事なんですね」
「スポーツをするならですね」
「スポーツマンシップを守ること」
「そのこともですね」
「若しそれをしないと」
それこそというのです。
「スポーツをする資格がないからね」
「例え勝ってもですね」
「そうしてもですね」
「そうだよ、勝ってもそんなことをしたら」
スポーツマンシップに反する、そうした間違ったことをしたらというのです。
「勝つ意味はないよ、スポーツはね」
「喧嘩と違うからですね」
「そんなことをしたら駄目ですね」
「僕は喧嘩もしたことがないけれど」
腕力はからっきしです、子供の頃からのことです。
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