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fate/EX=zero

作者:zeron
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天才少女の月旅行
  狂戦士の咆哮

 
前書き
更新が大変遅くなってしまいもうしわけない

いや、サーヴァントカードを使う聖杯戦争のお話を書こうとしてたらなんか色々破綻してきてその間一切こちらが進展しなかったのです(土下座)

今回、誤字脱字 その他文章的におかしいところのチェックが甘い気がするので(普段がおかしくないとは言っていない)いつもよりさらにひどいことになっているかもしれません 

 
掲示板へ行こうとする途中校舎に違和感を感じた

「随分と寂しくなったもんだね」

人数が一度に半分になるとここまで静かになるのか
遊びだと思って死んでいったものに追悼しているのか
何はともあれ静かな校舎はどこか廃退的で魅力を感じる

「おや、あれは臙条さん、一回戦は勝ち残ったのか」

廊下の正面から歩いてくる青年 臙条 巴が一回戦目を勝ち進んだのは正直意外だった
よほど宝具が強力なサーヴァントでも引き当てたのだろうか?

「どうも、佐々野さん」

ペコリと頭を下げる臙条の姿からは一回戦を勝ち抜いた存在としての覇気が一切感じられない

「以前言っていた協力ですが」

「ええ、わかっています。こんな状態では協力なんて……」

「1度限り、私の魔術回路の修復を条件にお受けします。」

「本当ですか!」

分かりやすく喜ぶ姿はやはり一回戦を勝ち進んだ者の姿には思えなかった
そこが気がかりだが私には関係がないだろう

「ええ、ですので何を私が協力すればいいのかお早めにお願いします。まぁ、何をするにしても対戦相手を見てからですね」


本当は1度限りではない対戦することになるまでの協力関係になるということも考えていたが
臙条は以前自分のサーヴァントを神代の魔女と話していた
神代の魔女という言葉から想定されるサーヴァント
協力関係になったら間違いなく裏切られるだろう






















掲示板の前には人だかりができている
対戦相手の発表開始時間だからだろう

「私は後の方なので先に臙条さんどうぞ」

臙条の対戦相手が発表の番が回ってきた
掲示板には2つの名前が浮かび上がっている
1つは臙条 
そしてもう1つは


マスター:遠坂時臣


周りの空気が変わる



あぁ、よかった自分じゃなかった

あいつ死んだな

同情の視線が臙条に注がれる


遠坂時臣は臙条を少し眺めて声をかけることすらせず去って行った


「…………ぁ、あ」

遠坂時臣に敵と認識される
それだけで臙条はその場で立ち尽くしてしまう
その様子を見たバーサーカーが耳元でささやく

「酷い顔ですね、処刑される罪人みたいですよ」

「うーん、でもうまくいけば私は自分で戦うことなく強力なマスターを聖杯戦争から取り除けるわけだし…悪くない」



さて、そろそろ私の番が来たな
掲示板にはこう書かれていた



マスター:佐々野理乃
マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
 決戦場:二の月想海






アインツベルンのお人形が相手になるのか


アインツベルン家は昔ホムンクルスを作る技術 錬金術に長けていたというが今のアインツベルン家にホムンクルスを作るような力はない

今のアインツベルン家の作るお人形は人工知能に魂を持たせたと聞くがあまり効率が良い方ではないらしい
そもそもアインツベルン家の悲願は皮肉なことに魔術の衰退と共に達成された

今のアインツベルン家はただ存在を維持するだけのテロリストだったはずだが……


「あなたが次の私の遊び相手なのね!」

少女に声をかけられる、可愛らしく天真爛漫といった感じだがこの場所には不釣り合いだ
それに遊び相手とは何だろう?
ともあれこの少女が私の対戦相手 イリヤスフィールなのだろう

「この前の人は決戦日まで持たなかったけどあなたなら大丈夫そうね~アリーナが開いたら一緒に遊ぼうね!」

対戦相手の少女イリヤスフィールは去ってしまった
臙条もそうだったがこっちも随分緊張感のない子供だ

「確かアインツベルンのお人形は肉体を持たず無尽蔵の魔力を扱える……だったかな」

無尽蔵の魔力を引き換えに魂を消耗していき最後は消える仕組み
仮にイリヤスフィールが聖杯戦争に優勝したところで本人は何も得ることはなく消える
彼女は聖杯戦争の……殺し合いの間だけ生きることができるというわけだ
本人もそれを理解していて
だから『遊ぶ』と言っていたのか
まぁ、今はそれよりも

「あー、臙条さん?いつまでも固まってないでそろそろ現実に戻ってきてくれます?」

全ての対戦相手の発表が終わっても立ち尽くす臙条を何とか現実逃避から戻す

「遠坂時臣が相手……佐々野さん…俺はどうしたら」

「別にまだあわてるような時期じゃないんじゃないですかね?戦うのはサーヴァントですよ?」

そもそも勝ち進んで行けばどうせいつかは大物と戦うことになる


もう少し励まそうとしたところで携帯端末が鳴り響く
アリーナが解放されたのか

「とりあえずアリーナへ様子を見に行ってはどうでしょう?その中で勝利のヒントがつかめるかもしれないですよ?」

「えぇ、はい…そうですね!俺はまだ負けてない」

気合を入れなおすかのように拳をグッと握る臙条は先ほどと違い戦う者としての覇気がある
これならあっさりアリーナで死ぬことはないだろう


「お姫様、お気づきかもしれませんがあの臙条というマスター恐らく自分のサーヴァントに何らかの精神操作をされていますよ」

「うーん、やっぱりそうかなぁ」

以前会った時はなんというか何がなんでも自分を通すみたいな感じがしたが今の臙条はなんというか環境に流されているだけのような気がする

「お姫様は気を付けてくださいね」

「いや、バーサーカーも気を付けてよ?あなた対魔力とかないしバーサーカー化が付与されてるのに普通に会話できてるから精神干渉能力に抵抗できるかわからないんだから」

普通……かどうかは別として会話できる以上そういった能力を持つ存在が近くに居ることになるんだからバーサーカーが操られる可能性を考慮しなくてはとか考えていたのだがバーサーカーはこんなことを言い出した

「いえいえ、私は大丈夫ですよ!」
自信ありげに胸を張るバーサーカーは続けて

「隠しているわけではなかったのですが実は私のスキル……無辜の怪物の効果に高ランクの自己暗示スキルの効果が含まれているんですよ」

自己暗示スキル…………自分に暗示をかけて精神に関わる能力に対して高い防御効果を得ているってわけか…ん?待てよ

「えーっともしかしてバーサーカー化の効果も防いじゃってるの?」

バーサーカーであるメリット……デメリットでもあるが理性を失う代わりにステータスが上がるという効果を受けていないのだろうか?

「ふふふふふ………まるで自慢になりませんが私は狂っているのが普通のようなものなのでバーサーカー化による効果の方向性を自己暗示で操作しているわけです。つまり!私は正しくバーサーカー!いつだってお姫様にぞっこんラブで狂ってますよ!!」



聞かなきゃよかった
さっさとアリーナへ行こう























アインツベルン家のお人形の実力をよく知らないのだが魔力を無尽蔵に使えるというのは中々厄介だ
私の魔力の保有量は無尽蔵と評されることがあるが本当の意味で無限ではないわけだし何より行使できる量が魔術回路のせいで限られている
早く臙条のサーヴァントになんとかしてもらわなくては














アリーナへ入ると何とイリヤスフィールが待っていた
腕を組んで仁王立ちで子供っぽく可愛らしい…背後に巨大なサーヴァントを配置した状態でなければなければだが



「おっそーい!!いつまで待たせる気だったのよ!!」

「え?あ、ごめん」

反射的に謝ってしまう
イリヤスフィールの背後にいるサーヴァントへ視線を移す
でかい
2mは余裕で超えている
武器は巨大な斧剣


「待たされた分思いっきり遊んでもらうんだからね!やっちゃえバーサーカー!」

いきなり仕掛けてきた!?

「■■■■■■■■!」

咆哮する敵のサーヴァント……バーサーカーって呼んでたっけ?
あっさりクラスを明かすとはどういうわけかってそんなことより!!


「バーサーカー同士の戦闘となると純粋にステータス勝負になりやすい……」
ならこちらのバーサーカーに軍配が上がるだろう

高ランクのバーサーカー化によるステータスは純粋な殴り合いでならスパルタ王さえ圧倒するのだから!

「来なさいバーサーカー!!」

霊体化を解除させ姿を現したこちらのバーサーカーは……

「ちょっとちょっとお姫様!あれはいくらなんでも規格外すぎますよ!」

「■■■■■!!!!!」

思いっきりビビッていた

はっきり言おう想定外だ

「こんな反則系サーヴァントが参加してるなんて全然フェアじゃないですよこの聖杯戦争!!」

見かけによらず素早く突っ込んでくる敵バーサーカーの斧を何とかランスで弾くこちらのバーサーカーは未だかつてないほどの焦りが見える

私闘とみなしてムーンセルが警告を発するが止まりそうにない

「すっごい!私のバーサーカーの斧を弾けるなんて!初めて見たときから思ったけどあなたって本当面白いのね!」

無邪気に笑うイリヤスフィール
その姿を確認した数秒後にはこちらのバーサーカーが吹き飛ばされてしまっている

筋力以外のパラメーターが軒並みこちらの方が劣っているのだろう

驚くことに強固なアリーナの壁が崩壊するくらいの威力のようでこちらのバーサーカーが壁にめり込んでしまっている

「バーサーカー!!」

慌ててすぐに回復アイテムを使用して傷を癒すがこの強さは……

「まずいですね、相手のバーサーカーあの強さは恐らく1つの神話や1つの戦争の頂上に立つレベルの力ですよ」

最高ランクのサーヴァントってことか
レオのガウェインでさえこのサーヴァントには敵わないかもしれない

一体何者だ?

「■■■■■■■■!!」

考えている時間も与えてくれない

咆哮しながら再び攻撃を再開してくる敵のバーサーカー
速過ぎる!!


これは死んだ





「お姫様!」

ドン!

ぐしゃ


こちらのバーサーカーに押されて私は助かったが……バーサーカーは真っ二つだ


「お姫…様……」

体が崩れていく私のバーサーカーを見てイリヤスフィールが喚く

「なぁんだもう終わりなの?つまんなーい!もっと楽しめると思ったのにー!」


イリヤスフィールのバーサーカーがトドメを刺すために私のバーサーカーにゆっくりと接近する

ずしん

ずしん

歩くたびに地鳴りがする

「あーあ、この様子じゃマスターのほうも茫然としちゃって何もできないわね。終わらしちゃってバーサーカー!」

「■■■■■■■」

斧を振り上げ

振り下ろす


ぐしゃり



















そして



















バーサーカーの消滅が私にとっての死亡と認識することによってナベリウスの起動条件が整った


決着術式(ファイナリティ)Nebiros起動。やれ、バーサーカー!!」

両親の形見とされているこの礼装ナベリウスが司る能力は『保存』『再生』『霊化』
発動条件はあまり広くなく私が死ぬ場合のみで、対象も基本的には私だけだが私の死につながる場合のみ他の存在にも適用される


一刀両断され潰されたはずのバーサーカーが再び姿を見せる

「お返しです!!」

再生されたランスを振り敵のバーサーカーへ突き刺さる
相手のバーサーカーのスピードでもこの不意打ちには対処できなかったようだ

私闘で決着をつけてしまうとペナルティが発生するので好ましくないが今回ばかりは仕方がない

体を貫かれ倒れるバーサーカーを見つめイリヤスフィールがはしゃぐ

「すっごーい!死んだのに生き返るなんて私のバーサーカーみたい!!」

「え?」

刺さった槍を引っこ抜き立ち上がる敵のバーサーカー


「そういえばレオは自分のサーヴァントの名前を教えてたみたいだし私もやるわ!私のサーヴァントはヘラクレス、オリンポスの大英雄ヘラクレス!!」


 
 

 
後書き
佐々野「ヘラクレス無双、fate/EX=zero完結!」
バーサーカー「AUOと同じく参加禁止レベルでしょうあれ」
佐々野「大丈夫、お話の都合で12の試練を突破して倒せるはず……倒せるよね?」



大丈夫!佐々野ちゃん。お話の都合で倒せるよ!
倒した後に真のヘラクレス無双が始まるけどね!!

次回更新はなるべく早くしたいです!
では次回予告を佐々野さん&ジナコさんよろしくお願いします

佐々野「射殺す百頭見てから空気撃ちでスタン余裕でした」
ジナコ「敗北を知りたい、敗北って何っすかねー?」

駄目だ、廃人ゲーマーコンビに次回予告ができるわけないね!

バーサーカー(佐々野)&バーサーカー(イリヤ)さんお願いします!

バーサーカー「お互いにバーサーカーなので分かりずらいですね!次回のfate/EX=zeroは!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!」

どなたかバーサーカーの■■の翻訳お願いします
 
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