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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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309部分:第四十二話 空中庭園その一


第四十二話 空中庭園その一

                   空中庭園
「面白いことになりそうじゃな」
「はい」
「まさに」
 八大公達がエリスに述べていた。
「ドーマもあれでどうして」
「場所を選びます」
「あの場所とは」
「私も思っていなかった」
 エリスもこう言うのだった。
「ドーマがあの場所を決戦の場に選ぶことはのう」
「そうなのですか」
「エリス様も」
「武骨とばかり思っていたが」
「エリス様」
 ここでエリスに言ってきたのはカナンであった。
「ドーマはあれで繊細な感性を持っているのです」
「繊細というのか」
「花を愛することもあります」
 このことをエリスに対して告げるのであった。
「その心もあるのです」
「そうであったか」
 これはエリスも気付かないことであった。今カナンの話を聞いてそのうえで応えるのであった。やはり意外といったような顔を見せてはいた。
「これからはそのことも見ておくべきか」
「そうして頂けると。それでです」
「うむ」 
 ここで話は変わった。今度はミシェイルが彼女に告げてきたのであった。
「あの方々はまだでしょうか」
「あの者達か」
「はい、そうです」
 ここでエリスと八大公の間の違いが言葉に出た。
「あの方々の封印はまだ解かれないのでしょうか」
「それは間も無くじゃ」
 エリスはこうミシェイルに対して答えた。
「それはもう少し待っておくのだ」
「左様ですか」
「あの者達が戻ってくれば」
 エリスの言葉がここで笑った。
「我等の力はさらに強いものになる」
「ええ、それは確かに」
「あの方々の御力があれば」
 八大公達の言葉からその者達が彼等よりも上位の存在であることがわかる。だがそれがどういった者達であるかまでは話してはいなかった。
「まさに我等にとっては鬼に金棒です」
「戻って来られれば」
「案ずることはない」
 エリスの言葉がまた笑ったものになった。
「あの者達の帰還は間も無くだ。何故なら」
「何故なら」
「何かあるのですか?」
「あの者達の封印も解かれようとしているからだ」
 こう述べるのであった。
「今な」
「?といいますと」
「あの者達がでしょうか」
 八大公はそれぞれいぶかしみながらエリスに問うてきた。
「もう動いているのですか」
「それによってですか」
「その通り。そしてアーレス様の封印も」
「はい、そうですね」
「それもまた」
 八大公はそれを聞いてまた微笑むのであった。
「全て解かれようとしております」
「まずは三つ」
 数字まで出るのであった。
「そしてまた一つ」
「解かれますね」
「封印がそうして一つずつ解かれていく」
 エリスは楽しそうに述べた。
 
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